2026-05-23
【ゲーム】Pokémon LEGENDS Z-A レビュー
ポケモン世界の奥深さを感じる一作。
Pokémon LEGENDS Z-A
| プラットフォーム | Nintendo Switch / Nintendo Switch 2 | ![]() |
| ジャンル | アクションRPG | |
| 価格 |
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| 公式 | トップページ | 『Pokémon LEGENDS Z-A』公式サイト | |
| プレイ時間 | 1周目:26時間(本編クリアまで) コンプ:790時間(図鑑完成まで) |
ストーリー
- 人とポケモンが共存する街を目指し、都市再開発が進む「ミアレシティ」―その街に旅行で訪れた主人公は、「ホテルZ」に住み込みで働く少年(または少女)にポケモン勝負の腕を見込まれてスカウトされ、ミアレシティの平和を守る「MZ団」の一員になる。MZ団は、ミアレシティの都市再開発を進めるクエーサー社から要請され、ポケモンが街中でメガシンカして暴走する事件を追うことになる。主人公たちは、暴走メガシンカポケモンを止めるだけの力を手に入れるべく、毎晩街中で開催されるZAロワイヤルに挑むのだった―
- 今作は、シリーズでも比較的めずらしい続編になっています。12年前に発売されたポケモンXYで登場したミアレシティが舞台で、XYで起きた大きな事件のその後が描かれています。当時を知るyukkun20にとって当時を懐かしむ要素もちりばめられていました。XYをプレイしていればAZやフラエッテ、Fなどの過去も深く知ることが出来るので、XYもプレイするのをおすすめします。もちろん今作でもきちんと物語としては自立していて、初見の方でも楽しめるものになっていました。
- ストーリー自体の評価としては普通かな…ラストバトルで、これまでライバルとして切磋琢磨した相手が集合して協力するのは王道で熱い展開でしたが、全体としてみると発生する事件の対処を続ける後手後手の物語だった気がします。本作は図鑑完成という目標はあまり強くは提示されず、それよりむしろバトルに強くなることが(ストーリー的には)要求されることもあり、ひたすら登場する強いやつを殴り倒すの繰り返しだったのはちょっと残念です。舞台もミアレシティのみで、変化に乏しい(ワイルドゾーンとか屋上とか地下水道とか、変化を付ける努力が払われていたのはわかりますが)のも単調さを感じる一因でした。DLCで少し変わるかと思いましたが、結局DLCでもサビ組に言われるがままにどこへ向かうのかわからない調査を繰り返すだけだったからな…。
- 作中で登場する「ジャスティスの会」は、「ポケモンとの共存をうたいながら、ワイルドエリアにポケモンを閉じ込めているのは矛盾では?」という、結構芯をくった疑問提起をしているのですが、この点も全然掘り下げられませんでしたよね…主張しているシローとムクの兄妹は脳筋っぽい描かれ方をしていましたが(実際そういう所もありますが)、せっかく兄妹設定があるんだから、お互いが別の角度からその主張を深めていく展開もとれたのではないか…と思います。
- あとこれが一番の問題なのですが、全体の流れが冗長です。本編ではZAロワイヤルのランクを上げるため、連日連夜バトルを繰り返さなければならず、DLCに入れば異次元ミアレの調査のため、ポケモンバトルや捕獲を繰り返してポイントを溜めないといけません。本編でのバトルは、決まった属性の技を当てたり、相手の隙を突いたりといった工夫が必要で、戦闘そのものに制限が加えられていますし、DLCはDLCで、調査のためには異次元きのみというアイテムを大量に集める必要があり、入手しやすいきのみで難易度の低い異次元ミアレに潜って貴重なきのみを集めて、それを使ってまた高難易度の異次元に潜る、という作業を繰り返すことになります。しかも異次元ミアレは探索にも時間制限があるし…そういうわけで何も考えずで周回するわけにもいかず、かといってやらないとストーリーが進まないので、かなりストレスフルな作りでした。せめてオートセーブがなく、セーブ&ロードが効く場面がもう少し多ければな…
- とはいえ、XYでその後が気になる展開をたどった少女・マチエールの成長した姿を見れたり、前作のジムリーダー・コルニの相変わらず元気な活躍ぶりを見れたりと、往年のファンにはうれしいシーンも多かったですね。
システム
- 舞台はミアレシティだけで、縦横の広さ自体はそんなに広いわけではないのですが、高低差やギミックなど非常に密度があって作り込まれており、世界が狭いと感じることはありませんでした。今作から、ポケモンの連れ歩きもかなり自由に楽しめるようになり、好きなポケモンと一緒にミアレシティでの冒険を楽しむことが出来ました。
- 街中にもある程度のポケモン(小鳥や虫系の野生ポケモンや、住民が連れているポケモン)は生息していますが、ほとんどのポケモンは「ワイルドエリア」という専用の空間に閉じ込められています。そこはレジェンズアルセウス(LA)のフィールドのような作りで、野生のポケモンと戦ったり捕獲したりすることができます。ただ本作はLAほどアクション性は高くなく、気づかれずに接近してバトルなしで捕まえるというのはほとんどする必要がなくなりました。バトルを楽しんで欲しいという意図なのだとは思うのですが、LAの続編という感じは薄かったかな。正直LAの方が野生のポケモンと向き合っている感じがして好きでしたね。
- とここまで割と評価が低い感じですが、本作では明確に良い点がいくつかあります。システム的なところで言うと、これまで入手方法が非常に限られていた幻ポケモンを入手する手段があると言うことです。具体的には「ゲノセクト」「ディアンシー」「フーパ」「ボルケニオン」「マーシャドー」「ゼラオラ」「メルタン」「メルメタル」あたりでしょうか。NSWのソフトだけでは入手出来ないポケモンを普通に入手出来る(しかも一部はオシャボが解禁された)のは、ポケモン収集が好きなプレイヤーにとってはうれしい限りです。
- それから色違いの厳選難易度が大幅に下がりました。ミアレシティにいるポケモンたちはベンチ厳選などで、異次元ミアレにいるポケモンたちはドーナツのパワーを使うことで、比較的簡単に色違いを手に入れることが出来ます。yukkun20はポケモンを初代からやっていて、今作までに捕まえた色違いはせいぜい数十体でしたけど、本作だけで100体以上の色違いが手に入りましたからね。
- どちらのメリットもyukkun20に刺さったので、そういう個人的な理由から、システムについてはそんなに悪い印象は持っていません。
キャラクター
- キャラクターですが、とにかく全員濃く、印象には残りました。が、魅力のある描き方をされていたかと言われるとちょっと疑問符が。
- 本作の登場人物のうち、XYから続投しているキャラ以外は、基本的にポケモンバトルで強くなり、ZAロワイヤルで優勝することを目的としています。が、優勝したことで得られるものが明確に描かれない(「願いを叶えてもらえる」みたいなことが言われますが、魔法のランプがあるわけではなく、あくまで主催者であるクエーサー社が許す範囲の願い、に過ぎない)し、他のキャラが戦う理由もあまり明確ではないので、熱い信念のぶつかり合いとかもないんですよね。
- ライバルキャラ(ガイ/タウニー)もちょっとキャラとして好きにはなれませんでした。そもそもライバルはサビ組(作中でのポジションは微妙だが、少なくとも高利貸しなのは事実である)から多額の借金をしています。それはAZの経営するホテルの宣伝動画を撮るため(つまり人のため)なのですが、返済についての具体的な計画も立てず、返済に真摯に向き合うこともせず、結局主人公まで尻拭いをさせられることになったにもかかわらず、本人に反省している様子がまるでないんだよな…。他人を助ける資格があるのは、自分の面倒見られる人だけだよ。
最終決戦でも、敵中枢に突入する危険な役目を主人公との勝負で決めることになったのに、その結果を反故にするようなことを言うし…なんでこんなキャラにしたのかよく分かりません。バトルを主軸に据えるならなおさら、ライバルにもそれなりの格というものが欲しいところです。
- また街の人の困りごとを解決するサブクエスト(サブミッション)が多数用意されているのですが、頼まれごとの中にはあまり肩入れしたくならない者も多く(こちらの負担で無関係な他人の尻拭いをさせられること多数)、住民達に愛着を持てない感じがしました。
- そんなわけでキャラクターの評価はあまり高くはないですね。あ、でも主人公は選択肢で喋るのですが、なぜか煽り台詞が結構な頻度で入っているのは笑いました。
戦闘
- 戦闘は大きく分けると、「野生ポケモンとの戦闘」と「トレーナーとの戦闘」「ボス(暴走メガシンカポケモン)戦」の2種類があります。
- 今作は、ポケモンバトルがアクションになっています。これまでのターン制ではありません。ポケモンはこれまで通り4つの技を覚えられるのですが、その技を任意のタイミングで繰り出すことが出来ます。一度繰り出すと、命中したかどうかにかかわらずクールタイムが発生します。基本的に強力な技ほどクールタイムが長く、連発出来ないようになっています。また能力を変化する技は、1段階しか変化しないようになった(たとえば「つるぎのまい」など従来2段変化する技は、その分効果時間が長く取られている)など、技の仕様も変化しています。射程の問題もあり、お互いの位置取りも考える必要が生じました。
- またターン制では極めて重要だったステータスである「すばやさ」は、クールタイムを短縮する影響しかありません(その影響も小さめ)。なのでこれまでは鈍足(すばやさが低い)ゆえに使われなかったポケモンたちが活躍出来るようになりました。またこれまでのバトルに大きく影響していた「とくせい」(ポケモンが持つ特殊能力)もほぼ廃止されたため(ギルガルドなど例外もいます)、特性が強かったポケモンが弱体化し、特性が弱かったポケモンが相対的に強くなるなど環境が大きく動きました。
- 攻撃技も、発動から当たり判定が発生するまでにタイムラグがあり、タイミングによってはからぶったりすることもあります。なので相手が攻撃中などで動けないタイミングを狙ったり、メガシンカした瞬間は無敵状態になるのを利用して技をかわしたりと、フィールドに広く目を配る必要が生じて、これまでとは全く違ったバトルを楽しめます。ただ、こういった技の仕様については作中でほとんど説明されず、実地で学び取っていくしかないのはやや不親切だったかと。その代わり技の入れ替えがノーコスト(ポケモンがそのレベルまでに覚えるわざと、所持している技マシンの中で覚えられる技どれでも自由に入れ替え可能)なのはよかったです。
- 野生ポケモンの戦闘は、基本的にこちらから仕掛けて始めることになります。敵のHPを0にするか、捕獲すると戦闘終了で、いずれも生存しているポケモン全員に経験値が入ります(戦闘に出たポケモンは少し多め)。
- トレーナーとの戦闘も基本的には同じです。LAでは1対多の戦いになることもありましたが、さすがにバトルシステムが整備されているのでお互い1対1のポケモンで戦い、相手のポケモンを全員ひんしにすれば勝ちです。
- ボス戦闘は、暴走メガシンカポケモン1体とのバトルになっています。それぞれHPを半分まで減らすと強力な攻撃を繰り出してきます。本作では野生ポケモンやボスの攻撃は主人公にも当たり、主人公が倒れるとバトルは敗北になるので、敵の攻撃をポケモンに引きつけてもらうか、それともポケモンはボールに避難させて主人公がアクションで避けるか、その判断も迫られて面白かったです。
- さらに、今作のランクバトルは4つ巴のバトルになっていますが、いろんなポケモンが入り乱れて戦うバトルは一見の価値がありますね。その仕様上、どんなポケモンでも時間をかければランクを上げることは可能なので、ガチ勢からエンジョイ勢まで楽しめるようになっていたと思います。ただ対人戦というシステム自体が苦手な人も、これをやらないと貴重なアイテムが得られない(図鑑も完成しない)のは、賛否両論かも。
総評
- ということで、全体としては良くないところが目立ったのですが、その反面本当にいいと思える要素もあるゲームでした。減点方式だと30点くらい、加点方式だと80点くらいの評価になるでしょうか…。
- とはいえ、ストーリーとキャラはちょっと問題が多かったと思いますので、もし次回作があるならその辺りは改善して欲しいです。ポケモンのストーリーは飾りといつも言っていますが、レジェンズシリーズは世界設定にこだわっている分、ストーリーも力を入れて欲しいんですよ。
- ポケモンのナンバリングタイトルは今後もターン制・コマンド入力制バトルを貫いて欲しいので、こういう外伝作品で挑戦的なシステムを入れるのは大歓迎です。今後のレジェンズシリーズにも期待しています。



























































































yukkun20は初代からプレイしているのである意味30年越しの悲願達成ですね。…