2022-09-27
SRPGと思ってプレイすると大分違う感じ。
The Diofield Chronicle 体験版
スクエニが突如発表した、完全新作SRPGです。
いわゆるハイファンタジー+中世の世界設定をベースにしています。ディオフィールドと呼ばれる島を巡って争う3つの国を描いた戦記物ですね。主人公達は、ディオフィールドに元々ある王国に最近発足した、「ブルーフォックス」というメンバーで、物語はその傭兵団の活躍を描いています。体験版では第1章(傭兵団の発足~主人公達がリーダーになるまで)までプレイすることが可能で、セーブデータを製品版に引き継ぐことも出来ます。

世界設定は非常にyukkun20好みです。作中で設定資料を見ることが出来るのですが、非常に緻密な世界設定がなされているらしく、これからこの世界がどうなっていくのかすごく気になる作りになっていました。

SRPGらしく、ゲームはイベントパートと、シミュレーションパートを交互に進めていきます。
イベントは、キャラクターのリアルな3Dモデルを使ったムービーがあったり…

ジオラマティックなフィールドを使った人形劇だったり…

一枚絵+ナレーションでさらっと流されたりもします。

ただ、せっかく重厚な物語を紡いでいるのに、大事なところがほとんどナレーションで流されてしまうのは非常にもったいなかったです。一枚絵はかっこいいしそれ自体は悪くないのですが、これならムービーを挟まなくても、バストアップイラストなどを使った紙芝居形式にして、その代わり会話撃の比重を増やしてくれても良かったのではないかと思います。本作はキャラデザが特徴的で、3Dモデルとの親和性も良くないですし、3Dモデル自体も微妙に不気味の谷を埋められていないような気がしたので、そこが残念でしたね。
ただジオラマティックな表現はすごくよく出来ていて、それだけでも一見の価値はあると思います。

作戦説明とかもわかりやすいですしね。

戦闘は、最大4体のユニットを操って戦うRTSになっています。キャラクターの動きは比較的遅めで、ユニット数も少なく、コマンド入力時には時間が止まるため、さほどせわしない感じはありません。ただ基本的に出撃しているキャラにしか経験値が入らない仕様なので、進めていくうちに使うキャラクターは固定されてしまいそうですね。使用できるユニットも4体、クラスも4種類なので、基本的に各クラス1ユニットずつ入れることになり、編成の幅もさほど広くはないのかもしれません。このあたりは本編をプレイすると違うのかもしれませんが。

キャラクターとしてはやはり傭兵団の花・ワルターキンさんを推したい…ところなのですが、このキャラクター、名門貴族の令嬢なのに、割と戦闘狂だし、家族も全員行方不明になっているのにそのことを気にするそぶりすらないので、どういうキャラなのか未だにつかめていません。
良かったところ
- ジオラマティックなグラフィックの完成度
- 世界設定の緻密さ
- 設定資料の充実
- 戦闘バランスがちょうど良い
- ユニットの操作が直感的でわかりやすい
悪かったところ
- ストーリー展開があっさり風味
- 3Dモデルの出来がいまいち
- 拠点の存在意義が薄い(このレベルなら3Dで拠点を作らなくても、テキストのみの階層メニューで足りると思う)
3Dムービーや拠点に割いているコストを、シナリオ面に当ててくれていれば文句なく買いだったと思います。現状でも購入ラインには乗っていますけど、この秋冬はほかにプレイすべきゲームが多いので、購入するとしても時期を見計らってということになりそうです。
2022-09-10
時代は感じますが、名作と言われるのも納得の作品でした。
ライブアライブ
プラットフォーム |
Nintendo Switch™ |
 |
ジャンル |
RPG |
価格 |
パッケージ版 / ダウンロード版:7,480円(税込)
コレクターズエディション:22,000円(税込) |
公式 |
ライブアライブ | SQUARE ENIX |
プレイ時間 |
1周目:27時間(本編クリアまで) |

タイトル画面はこんな感じ
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ストーリー
- 8つのストーリーのオムニバス形式になっていて、好きな順番で話を進めることが出来ます(中世編のみ、他の7つのクリアが必要)。

幕末編はシナリオの幅も広くグラも美しいのでかなりお勧め
-
- ルクレチア王国で、姫をさらった魔王討伐のために冒険する勇者オルステッドを描いた「中世編」
- 幕末日本で、国を再び混迷に陥れようとする領主の成敗に向かう忍者おぼろ丸を描いた「幕末編」
- 原始世界で、他部族との抗争に巻き込まれる少年ポゴを描いた「原始編」
- 中国大志山で、自らの拳法を3人の弟子に伝えるべく稽古を付ける心山拳老師を描いた「継承編」
- アメリカ開拓時代で、街を脅かす無法者の退治を依頼された賞金首サンダウン・キッドを描いた「西部編」
- 少し未来の世界で、日本征服を企む巨悪と戦う超能力少年アキラを描いた「近未来編」
- 現代世界で、世界最強を目指し武者修行に明け暮れる格闘家高原日勝を描いた「現代編」
- はるか未来の宇宙船内で、乗組員達が次々に死んでいく謎の事件に巻き込まれたロボットキューブを描いた「SF編」
- 8つのストーリーは独立しているのですが、最後には主人公たちが集合する物語も楽しむことが出来ます。時代なのでストーリー自体はかなり短めなのですが、熱い展開あり、ほろりとする場面あり、ホラーあり、トラウマ展開あり、ロマンスあり、と起伏に富んだ物語を楽しむことが出来ました。
システム
- 8つのストーリーは、それぞれ戦闘システムこそ共通しているものの、それぞれかなり毛色の違うゲームになっています。そのためかなりお得感があります。

完全に格闘ゲームテイストな「現代編」
-
- 中世編…オーソドックスなファンタジーRPG
- 幕末編…城への潜入ミッション。敵が100人登場し、全員斬るも、全員斬らないも自由自在
- 原始編…言葉が存在しない世界なので、台詞がない
- 継承編…3人の弟子をどう育てたかによって、シナリオが変化し、途中で主人公も交代する
- 西部編…敵を迎え撃つためにトラップを仕掛けるアドベンチャーパートがメインで、戦闘は最後の1回のみ
- 近未来編…巨大ロボット同士の熱いバトル
- 現代編…格闘ゲームよろしく、シナリオはほとんどなく、戦闘のみで構成
- SF編…クローズドサークルもの+ホラー展開で、戦闘のないADV
- それ以外にも、幕末編では任務を放棄して抜け忍となる隠しルートがあったり、SF編では作中でプレイできるパズル要素の強いミニゲームがあったり、近未来編ではロボット者っぽいオープニングムービーが付いていたりと、趣向を凝らした演出を楽しむことが出来ました。

リメイク版では影山ヒロノブ氏が近未来編のOPを歌ってくれてます。熱すぎるぜ!
キャラクター
- オリジナル版では、当時小学館の漫画家達が各時代の主人公たちをデザインしていて話題を呼びました。今回キャラデザは一人のデザイナーによってリファインされましたけど、ゲームは基本HD-2D、要するにドット絵なので小さいことです。
- 主人公(厳密に言うと違いますが)の中では紅一点のレイ・クウゴを推したいですね。彼女は心山拳老師の弟子で、以前は盗賊のようなことをしていた不良少女なのですが、兄弟弟子や師との関わりで変わっていき、立派な後継者になって行く姿は胸熱でした。声もいいよね。上田麗奈さんにはこういうキャラのイメージはなかったのですが、すごくいいキャラになっていたと思います。

彼女の勝利時台詞「ハイー!」がめっちゃ耳に残る
- 個人的な欲を言えば、各キャラのイメージがどうしても弱いので、スチル絵の一枚でもあればうれしかったかなと思います。
戦闘
- 戦闘は、7×7のマスにキャラクターが配置され、位置取りや技の範囲を考えながら進めていくアクティブターンバトルになっています。

時には何マスにもまたがる巨大な敵も
- コンパクトにまとまったシステムですが、属性耐性や弱点、状態異常、フィールドのバフデバフ効果などが豊富で、向きの要素もあり、結構奥深くなっていたと思います。
- 敵とのレベル差により獲得経験値が増減するため、常に敵とちょうどいい難易度の戦闘が楽しめてよかったです。エンカウント率は多少高め(ただしランダムエンカウントなのは中世編、原始編と○○のみ)ですが、逃走は確実に成功するのであまり問題はありませんでした。
- ただ行動順がどうやって決まっているのかはいまいちわかりにくく、どう考えてもこちらが先手を取れそうなのに敵に先手を取られたりすることもありました。
総評
- 二次創作なのでストーリーは大体知った上でプレイしたのですが、それでも楽しむことが出来ました。
- 時代相応なので最近のゲームのようにサブイベントなどでキャラクターの掘り下げがされたりすることはありませんが、HD-2Dによるリファインは美しくなされていて、決して古くさい印象は全く受けませんでした。ただ時代相応に不親切なので、隅から隅まで楽しむには攻略情報は必須かも。

そりゃ分かってるんですがね…
- 特に近未来編は熱い展開満載でしたね。あれキャラデザの人(島本和彦先生)のせいだよなw

ゲーム史に残る名台詞
- yukkun20は各編の隠しボスも全部倒してすべてのエンディングを見ましたが、それでも30時間はかからなかったので、サクッとプレイするにはいいと思います。ただこのボリュームでフルプライスはちょっと高い感じがするかな。実際プレイすればそれだけの価値はあると思いますけど、もう少し安ければもっと広まるような気がする。
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2022-06-26
このレベルのRPGが10年前に出ていたことに驚愕。3にも期待しかない。
Xenoblade Definitive Edition

タイトル画面はこんな感じ
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ストーリー
- かつてこの世界にいたのは巨神と機神の二柱だけであった。二神は激しい争いの末に骸となり、その身体の上には豊かな生命が育まれていた。巨神の上にあるコロニー9で暮らす少年・シュルクは、幼なじみのラインやフィオルンと共に、研究に明け暮れる日々を送っていた。しかしそんな日々は、機神界からやってきた機神兵がコロニー9を襲った時に終わりを告げる。かつて村の英雄・ダンバンが振るったモナドという剣で機神兵を退けたものの、その襲撃でフィオルンは命を落としてしまう。シュルクはフィオルンの敵討ちのため、また機神界が巨神界を襲う理由を知るため、ラインと共に旅立つのだった―

世界には二神の他に人が住める大地はありません
- 王道に分類される物語ですね。故郷が襲われて大切な人が命を落とし、復讐のために旅立って戦っていくうちに世界を巻き込む問題に巻き込まれ、現れた真の黒幕に立ち向かう…というストーリーです。しかし世界観の異質さや、終盤に始まるSF展開、そしてスケールの大きなエンディングなど、この作品ならではの特色が盛り込まれていて、全く陳腐な感じはありませんでした。それでいて設定があふれて話が分かりにくいということもなく、安心して見ていられます。
- 広漠とした世界に2体の巨神がいて、人々はその上で生活しているという非常に特殊な世界が舞台ですけど、世界の広大さと有限性がうまく表現されています。遠景に見える機神の姿とかの壮麗さはなかなかのものです。フィールドもきわめて広大かつ美麗。もとはWiiのゲームなので、リマスター化されているとはいえ2022年現在の最新のゲームの美しさには及びませんが、全く妥協を感じません。遙か彼方まで続くフィールドを走り続けるだけで楽しい。ワープシステムが充実していたり、移動中もアイテムが拾えたりランドマークという景色が美しい場所で経験値がもらえたりと、フィールド探索も飽きさせない工夫が満載です。うろうろしていると強力なモンスターに絡まれてボコボコにされるのもまた楽しい。時間帯の要素もあるんですけど、時間は自由に切り替えられるのでそこでストレスを感じることはないです。
- ただフィールドの割りにワープポイントが少なく、移動にかなりの時間を費やさなければならない場面も多い(メインストーリーでは気になるレベルではありませんが、サブクエストをこなそうとするとかなり大変です)ので、そこはもう少し改善してほしかったかも。各マップにあと2つか3つ増やすだけでも大分違うと思うんです。それでもロード時間が非常に短いのでイライラは少なめでした。
- また今作には、本編の1年後の世界を描いた「つながる未来」というエピソードが追加されています。メリアとシュルクが、新たなフィールドを旅しながら、メリアの故郷を取り戻すというストーリーになっています。このエピソードは本編をクリアしなくてもプレイできる(本編のデータも引き継がない)ので、Wii版や3DS版(以下まとめて「オリジナル版」といいます。)を最近プレイしていて、もう1回本編をプレイするのは…という方にも優しいですね(ボリュームは控えめなので、フルプライスと釣り合うかはまた別問題ですが…)
システム
- システム的にはオーソドックなRPGですが、上記の通りフィールド探索が楽しめるようになっています。フィールドには時々場違いなモンスターも徘徊しているんですが、抜け道を使ったり忍び歩きを使ったりして見つからないように気をつけて突破し、その向こうに絶景ポイントが広がっていた時はたまりません。経験値ももらえて一石二鳥。

昼夜や天候で大きく雰囲気を変えるフィールドもたくさんあります
- メインストーリーもかなりボリュームがありますが、それにプラスしてサブクエストが400以上準備されています。数は多いのですがよくあるお使いクエストがほとんどで、やや飽きが来るのもまた事実。しかしながらクエストをクリアすることでNPCたちの人間関係が変化し、それが「キズナグラム」という人間関係相関図にダイレクトに反映され、知り合いの知り合いが知り合いみたいな感じでだんだん愛着が湧いてきます。

最終的にここまで人間関係が充実しました
- クエスト自体も自動生成っぽいものは少なく、アイテム集めにしろモンスター退治にしろ依頼してくるNPCなりの事情があって始まりますし、終わるとそれが別のサブクエストのトリガーになったりして、行く末が気になる作りになっていました。

今作でもバーン様は悪事が露見し、回転車送りとなるのであったw
- オリジナル版では、サブクエストに必要な特定のNPCを探そうとすると、そのキズナグラムからその人物を捜し、そこにある補足情報から居場所を特定するという作業が必要になるんですが、キズナグラムが五十音順などの並び替えが出来ないので非常に面倒くさく、しかも補足情報もかなり大雑把なのですごく大変でした。しかしリマスターに伴い、目的のNPCがどのマップにいるか、現在の時間帯に活動しているか(※NPCたちは概ね昼か夜のどちらかしかマップ上で活動せず、夕方(もしくは明け方)になると自宅へ戻っていく)がすぐ分かるようになり、さらにそのNPCがいるマップに行くと、NPCの元へ向かうための最短ルートが表示されるようになったので非常に楽になりました。このルートガイドが非常によく出来ていて、フィールドの高低差をきちんと織り込んだルートが表示され、「このルート崖で通れないじゃん!」という低性能のカーナビみたいな事態も起こりませんでした。

ミニマップもワンタッチで大きく表示することもできて使いやすい
- 「つながる未来」ではサブクエストは少なめで、その代わり各地に散らばるノポン族を集めるというイベントが用意されています。見つけたノポン族は戦闘でも助けてくれるのですが、フィールドでも全員連なって付いてくるので結構笑える。あと味方にも2人ノポン族がいるので、紛れて困る(笑)

振り返ればそこに…
- 収集用素も充実しています。モンスター図鑑やアイテム図鑑こそ無いものの、フィールドやクエストの報酬、NPCとの交換で大量のアイテムが手に入りますし、その説明文もなかなか凝っています。また武器防具は装備するとグラフィックが変わる(見た目も入手した装備の中から自由に変更できる)ので好きな格好で楽しめます。オリジナル版はアイテムの所持可能数が非常に少なく、どのアイテムを売るか残すかでかなり時間を取られるという欠点もありましたが、リマスターでほぼ上限が撤廃されたのでこちらも安心。

トロフィーに似た「プレイアワード」というシステムもあります。達成すると経験値がもらえるのもうれしい。
キャラクター
- オリジナル版のかなり大きな問題点として、キャラクターの顔グラが特徴的すぎる(バタ臭い)…という問題がありました(それだけにゼノブレ2のキャラデザには驚かされたものです)。しかしリマスターの時にメインキャラのグラフィックは一新され、今時のスマートでアニメ調の感じに一新されました。(Wiiや3DS版を未プレイの方は、「ゼノブレイド 比較」とかでググるといいよ)

女の子のかわいさも大事ですが、パーティの兄貴分ダンバンのかっこよさは異常
- メインキャラは7人。それぞれのキャラ立てがうまくいっており、それぞれに見せ場があります。オリジナル版よりもさらにイベントシーンの演出が強化され、殺陣のシーンの迫力はかなりのものです(これまでにyukkun20がプレイしたゲームの中でもかなり上位)。ストーリー自体には裏切りやどんでん返しがありますけど、PCたちはみんなとても仲が良く、がっちりとした信頼関係で結ばれているので、自然に応援していきたくなります。思春期の若者らしい、切ない恋の行方もストーリーを邪魔しない程度に織り込まれています。

メリアちゃん健気すぎるも!
- PC同士にも人間関係が設定されており、それを上げることでキズナトークという二人の会話を発生させることが出来ます。これも新たな事実や秘められた気持ちが明らかになったりして、目が話せません。人間関係を上げるのがやや手間なのと、ボイスがないのがちょっと残念です。「つながる未来」でもほぼ同じ「ナカマトーク」というのがありますが、こちらはフルボイスで、好感度システムもないので気軽に楽しめて良かったですね。
- 個人的にはオリジナル版と同じく、「メリア」を推したいですね。彼女はハイエンターという種族の皇太子ですが、ハイエンターの父とホムス(人間のような種族)の母の間に生まれた混血児なので、彼女が皇太子であることを快く思わない勢力もあって、順風満帆な人生というわけではありません。彼女も戦いの中で大切な仲間をなくしたり、自分が思いを寄せていたシュルクの心がフィオルンに向いているのを見て身を引いたりとつらいこともたくさんあるんですが、健気なところがいいんですよね。「つながる未来」は彼女が主人公のスピンオフと言っていい作品で、エンディング後の彼女の活躍を見届けることが出来たので満足です。え?年齢が88歳?…ハイエンターの寿命はホムスの5倍だから問題ない!

88歳美少女と40歳マスコットそろい踏み。
- また本編では、パーティに同行している動機付けがいまいち弱く、マスコットキャラ的なポジションにいた「リキ」ですが、「つながる未来」では、彼の子供たちが登場し、その子供たちの口から、リキのエピソードが語られるというのもいい演出でしたね。仲間たちのことを「おとも」と言いつつも、心の中では強く信頼していることが分かるエピソードも多く、全く登場しないにもかかわらず彼の株がぐっと上がりました。

リキのシュルクに対する評価(リキの息子キノ談)結構高いな
戦闘
- 戦闘は、フィールド画面との完全シームレスを実現しています。今では珍しくなくなりました(もっとも、うまく扱っているソフトはまだ少ないですが)が、当時これを実装し、かつうまく扱っているという事は賞賛に値すると思います。
- 戦闘では、敵の近くにキャラを立たせるだけで、オートで攻撃をしてくれます。プレイヤーは、必殺技(アーツ)の発動時にコマンドを入力するのが仕事です。最初は今までプレイしたことがないシステムに戸惑いましたが、だんだんはまっていきます。
- うまく戦闘を運ぶのに必要なのがヘイトです。このゲームは敵に攻撃を当てたり味方を回復したりするとヘイトが溜まり、敵はヘイトが高いキャラを狙って攻撃してきます。敵の火力は高く、普通のキャラが攻撃を受けると雑魚相手でもすぐ死ぬため、まずはタンク役のキャラにヘイトを稼がせ、敵の攻撃をそちらに向けます。その隙にアタッカーが攻撃をするわけです。例えば主人公のシュルクのアーツには、敵の側面や背面から攻撃すると有利な特殊効果が付いたりするんですけど、敵の回頭速度はメチャクチャ速いので、移動だけでは側面は背後は取れません。仲間にヘイトをかせいでもらってそちらをターゲッティングしている間に回り込むわけです。ヘイトを調節したり、コンボで敵を転倒させたり、攻撃を外してテンションが下がった仲間を励ましたり、戦闘に参加する3人の連携攻撃(パーティアタック)を出したりと、やることがかなり多いので、通常攻撃はオートでちょうどいいですね。

盾役(赤いリングで囲まれているキャラ)で敵の注意を引き、バフ役(メリア)で味方を強化し、アタッカーで敵を殴るのが基本。
- キャラはそれぞれが得意な役回りがあり、物理攻撃役、魔法攻撃役、盾役、回復役とバランスが取れていて、しかもどのキャラクタを操作しても楽しめます。基本的にこのゲームはダメージをガンガン受けることが前提のバランスなので、回復役の操作も全然退屈しません。
- 主人公のシュルクは未来を見る能力を持っており、敵が致命的な攻撃を仕掛けてくるのを事前に察知することが出来ます。そしてそれに自ら、あるいはその情報を伝えた仲間に対処してもらうことで、結果を変更することが出来ます。シュルクの未来視はストーリー中でも大きな役割を持っているのですが、それをうまくゲームシステムに落とし込んでいたのはよかったと思います。
- 敵はレベルが決まっていて、レベルが離れるとほとんど攻撃が当たらなくなるので、プレイヤーのテクニックだけでごり押しすることは出来ません。レベル上げは必須になりますが、戦闘勝利時はもちろん、ランドマーク発見、サブクエストクリアなどでもどんどん経験値が入るので、まったく苦になりません。普通に進めるだけでクリア直前でレベル80くらいにはなります(最高レベルは99)。またモンスターは必ず宝箱を落とすので、それも戦闘を作業にしない要因になっています。上級者モードに自由に切り替えることが出来、上級者モードでは自分のキャラのレベルを自由に変更できるので、サブイベントは漏らさずプレイしたいけど、ボス戦の緊張感も大事にしたい、という人にも安心です。
- あっさりゲームオーバーになることも多いのですが、直前のランドマークに戻されるだけで、アイテムもお金もなくなりません。だからと言って緊張感が削がれることはありません。フィールドをうろつく強力な雑魚・ボスモンスターに挑んでなんどぶっ飛ばされたり、ひょいっと柵を跳び越えたら奈落が広がっていて墜落死とか普通にありますから。でもそれがいい。オートセーブもあるし、ゲームオーバーになってもわざわざロードしなくていいので、こまめなセーブは不要です。これで世界にどっぷりつかっている思考を中断しなくていいって訳なんですよ。
総評
- オリジナル版も、キャラグラフィックのとがり具合と、サブクエストが面倒くさいということくらいしか欠点のない名作でしたが、その欠点が解消された以上面白くないわけがないです。ゼノブレ2と奥の方で話がつながってますので、2を楽しんで3も購入しようと思っている方はぜひプレイしてみてください(sasaさんに何度もお勧めされるまでプレイしなかったyukkun20がいうことじゃないですが…)。
- 「つながる未来」は、多少話が中途半端な所で終わったのですが、これは3につながる物語だということだと思います。2の真のヒロイン・ニア様と、1の影のヒロインメリア嬢が(多分)登場するゼノブレ3、みんなプレイしようぜ!

為政者としての器の大きさを感じました。3で闇落ち…してないよね?
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2022-04-13
DQがみんなに人気がある理由、yukkun20にもけっこう理解できました。

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S

スプラッシュ画面はこんな感じ
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ストーリー
- 穏やかなイシの村で暮らす主人公は、16歳の誕生日に、自分がかつて世界を闇から救った勇者の生まれ変わりであると告げられ、その使命を負って旅に出る。祖父の遺言に従い、デルカダール王国を訪ねた主人公だったが、デルカダール国王は彼を「悪魔の子」と呼び地下牢へ投獄してしまう。地下牢で出会った盗賊・カミュと共に脱獄した主人公は、デルカダール軍に追われながら、自らの使命を探す冒険に出るのだった―
- yukkun20はDQ1とDQ5をプレイしたことがあるのですが、どちらもすごく肌に合わなくて、それ以来DQをプレイすることはありませんでした。DQ11も発表当時に体験版をプレイしたのですが、これまたあまり合わなかったので、これまでDQ11も避けて生きてきました。でも久々にオーソドックスなRPGがプレイしたくなり、各地で絶賛されているこのゲームをようやくプレイしてみようという気になったわけです。
- 今作のストーリーについては、本当に面白かったです。よく考えてみると、第1部はオーブを探しているだけだし、第2部は魔王を倒す方法を探しているだけだし、第3部は…を倒す方法を探しているだけなので、お使いイベントばっかりといえなくはないんですけど、行く先々で起こるイベントが本当に豊富で、すごく牽引力がありました。ギャグテイストのNPCの成長物語あり、巨大な陰謀の陰を感じる不気味な事件あり、魔物による悲劇を濃厚に描く悲しいストーリーあり、そして仲間たちとの絆を強めるイベントてんこ盛りと、本当に飽きませんでした。

イベント演出も美しく感動的です。ところで時々挿入される、若干リアル寄りのムービーは何なの!?
- もちろん文句の付け所がないというわけではなく、所々ご都合主義的な展開もありましたし、どう考えてもタイムパラドックスが起きる展開もあるのですが、それでもストーリーに対する評価を損なうほどではありませんでした。初めは悪魔の子と言われて訳も分からず逃げるしかなかった主人公が、世界各地を巡るうちに、勇者のことを信じる仲間たちと出会い、困っている人を助けるうちに徐々に味方をしてくれる人もでて来たりして、生まれ変わりの勇者なのではなく、世界を救う勇者として成長していく姿はまっすぐで王道のストーリーでした。やっぱ王道はいいな。

勇者とは「勇気ある者」だって、ダイ大でも言われてましたね
システム
- 世界各地を旅しながら、モンスターと戦ってレベルを上げ、ダンジョンを攻略し、町の人から情報を集め、フラグを順番に立てながら進めていく、昔ながらのRPGです。

フラグが立つまで(「はい」を選ぶまで)強制ループさせられるのはお約束
- DQはあまりキャラ育成の幅は広くない印象でしたが、今作のスキルパネルは、キャラクターごとの育成の方向性がある程度自由になっていて良かったと思います(欲を言えば、パネルリセットがもう少し早く、安く使えればなお良かったですが…)。
- またマップなどで手に入れた素材アイテムを使い、鍛冶で装備品を作り出す「ふしぎな鍛冶」は簡単なミニゲームになっていましたが、結構楽しんでプレイしていました。作れる装備品もかなり多岐に及び、強力な武具も作成出来るので、ボス戦前にはハンマー片手にひきこもるのがお約束でした。ただ調子に乗って作っていると割とすぐ素材切れになったりしたので、もう少し素材が集めやすければいいなと思いました。このゲームは(まあ大抵のゲームはそうなのですが)アイテム図鑑とモンスター図鑑とマップがうまくリンクされていないので、ほしいアイテムの入手方法を探すのも一苦労なんですよね。このあたりアトリエシリーズはよく考えられていると思います。
- サブクエストも小ぶりではありましたが話が面白いものも多かったですし、報酬も割と豪華で、がんばってクリアしていこうと思える内容になっていました。カジノやちいさなメダル集めなど、おなじみの寄り道要素もあって楽しませてもらいました。

もちろんぱふぱふもあるよ!
- 歴代シリーズの世界での冒険が楽しめる「冒険の書」は、過去作ほとんど未プレイの自分には刺さりませんでしたが、ファンサービスとしてはよかったのではないでしょうか。

DQ5のネタだけはどうにか。(このシーンのマルティナのセリフかわいいよね)
- UIも割とよかったです。DQ5が好きになれなかった理由の1つがUIの悪さ(何でもテキストベースで説明しようとする)というところだったのですが、今回はUIについてはあまり大きな不満はないです。
- そんなわけでシステムについても割と好感触なのですが、その一方で、すごく気になる所もありました。これはおそらく、いわゆるドラクエっぽさを残すためにあえてそのような仕様にしているのだと思うのですが、yukkun20のようにDQに何の思い入れもない人間からすると、面倒くさい以外の何物でもないのです。
- HPMP回復ポイントとセーブポイントが別
- HPMP回復ポイントでは毒や呪いを解除できない
- ルーラで行ける地点が少なすぎる
- ルーラで行ける地点が不便すぎる(特にクレイモラン、ダーハルーネ、ソルティコ、ムウレアは絶許)
- 馬を呼び出すのが面倒くさい(ショートカットキーがあってもいいのでは?)
- 船の移動速度が遅く、ルーラで飛べる地点がほとんどない
- ケトスの仕様が不自由すぎる

飛行船が手に入ったのに、世界を自由に回れなくて絶望した!
キャラクター
- ここまでストーリーが濃くなると、もうしゃべらない主人公で進めるのは無理がいないですかね…とずっと思いながらプレイしていました。特に第3部で主人公が○○に○○た関係で、主人公の記憶と周囲の人間の記憶に齟齬が生じているのですが、主人公がしゃべらないからなのか、その理由について周囲に一切説明しないんですよね。あそこは特に不自然さを感じました。ちゃんと理由を説明しておけば、勇者の剣を2度も奪われそうになる迂闊展開は避けられたはずなのですが…。
- 一方で仲間たちは最高でした。義に厚く、パーティの中では結構常識人でもある盗賊カミュ、おっとりした性格ながら、主人公を守るという使命のため時に覚悟を見せる僧侶セーニャ、パーティを盛り上げるムードメーカーでいつも明るく、それでいて騎士道精神も忘れないシルビア、普段はおちゃらけた老人でありながら、過酷な半生を歩んできたロウ、頼れるお姉さんとして主人公を引っ張ってくれたマルティナ、過去を悔やみ、全力で主人公たちの盾になろうとする忠義の男グレイグなど、魅力あふれるキャラクターばかりでした。これだけパーティメンバーがいると一人くらいはどうしようもないやつとか裏切り者とかいたりしますけど、そんなこともなく、最初から最後まで仲良しパーティだったのもよかったですね。

いやお前が言うんかい!
- そしてやっぱりベロニカですよね。おしゃまで、妹思いで、いつも強気で…そしてあのエピソード。そりゃ好きになるしかないわ。正直ベロニカがどうなるのかということはプレイ前から知っていたのですが、それでもいざその場面が来ると泣きそうになってしまいました。それもやはりそこまでのシーンを丁寧に描いてくれていたからだと思います。

ギャップ萌えなんだよな。

このゲームはCERO:Aだから…あとは分かるな。
- 小清水姉さんだから仕方ない。
- キャラクターに声がついたことについては、当初は賛否両論だったと記憶していますが、個人的には大正解だったと思います。どのCVもキャラクターにすごく合っていて言うことなしでした。悪役もちょい役なのにすごい豪華なメンツになってましたね。

戦闘力が53万くらいありそうな中ボス(CV:中尾隆聖)
戦闘
- 戦闘はシンボルエンカウントです。これもよかったです。DQで一番いやなのはランダムエンカウント率の高さだったので。
- 戦闘自体は味方と敵が入り乱れながらターン制で行動していく、極めてオーソドックスなコマンドバトルでした。正直DQ5でも戦闘の単調さが合わないと感じた所もありました。今回もシステム的にあまり新しい要素がある戦闘ではなくむしろ古くさい感じは受けましたが、しかし昔のように単にステータスで殴り合うだけの単調なバトルではなく、少なくとも初見のシンボルには積極的に戦いを仕掛けていくくらいには楽しむことができました。個人的な意見ですが、せっかく種族や属性面での弱点を突けるシステムなんですから、もう少し敵の弱点情報に簡単にアクセスできるようにしてくれたらよかったのにと思います(軌跡シリーズみたいに、戦闘中でもモンスター図鑑を開けるなど)。
- またキャラクターがキビキビ動いて戦闘するのも見ていて楽しかったです、術技の演出も冗長なものは少なく、戦闘のテンポがそがれていなくて良かったです。
- しかしそれはそれとして、オートカメラバトルとフリー移動バトルを切り替えられるのって何か意味あるのか…?(※フリー移動バトルは、戦闘中にキャラクターを戦闘フィールド内で自由に動かすことが可能だが、そのことが戦闘に影響を及ぼすことは一切ない)
- ボスも適度に強く、乗り越えることにカタルシスが得られるようになっていました。また隠しボスの強さは尋常ではなく、歯ごたえのある戦闘を楽しめました。あれ50手以内にクリアしようと思ったら種ドーピングとか必須なんですかね…レベル99で装備もほぼ最高のもので固めていても、176手だったんですが…
総評
- そんなわけで、約20年ぶりのドラクエですが、大変楽しませてもらいました。グラフィックも美しく、キャラも鳥山先生のデザインをうまく立体化できていましたし、モンスターの独特なデザインもちゃんと魅せる感じになっていて、やっぱり大衆に人気のあるゲームは人気があるだけの良さがあるのだなと感心しきりでした。記念すべきPS5で初めてプレイしたゲームになったわけですが、それにふさわしい大作でしたね。

おなじみスライムもかわいく描かれてます
- いくつか不満は述べましたけど、これはシリーズファンからすれば欠点ですらないのかもしれないなと思います。なので過去作を楽しんだ方は、yukkun20以上にこのゲームは楽しめるのではないでしょうか。
- 個人的にはDQ12が楽しみになりました。今度も購入を前向きに考えたいと思います。

今作に対するyukkun20の感想
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2022-03-22
予告通り、「両手いっぱいに芋の花を」の攻略パーティを紹介します。後述する攻略サイトの推奨パーティそのまんまなのですが、これは偶然です…ウィザード軸に火力と安定性を両立すると(※アーチェさんのファンとしてウィザードは外せません)、このパーティに行き着く気がするんですよね。あまりほかの職業は使っていないのですが。
ちなみに2022/4のアプデで酸の雨や氷柱が弱体化しています。このページはアプデ以前の情報基準なので、その点はご注意ください。
パーティ紹介
前衛:ナイト

外見
顔色が悪いのはダークエルフだからです。元ネタはご存じサモンナイト4です。
通常ポムニットさんをベースにすると種族はウッドエルフでもよかったのですが、ほかの2キャラはウッドエルフなので差別化のために半魔バージョンにしました(余談ですが、このゲームはキャラグラフィックがアイコンとしても使われるので,3人の容姿をなるべくばらした方がプレイしやすいと思います)。
装備
片手斧/片手槌+盾+重装。
基本的にタンク要員なので、守備力重視の構成です。武器は大体片手斧の方が片手槌より火力が高いのでそちら優先でいいのですが、打撃が効く骸骨などが多いフロアでは槌の方がいいかもしれません。
スキル


最終的なスキル構成は↑の通り。優先すべきスキルは、
- 重装修練・盾修練…序盤のガードはスタミナ不足になりがちなので、Lv1だけでもとっておきたい
- 挑発/口上…仲間に攻撃が飛ばないようにするための優秀なスキル。中盤までにはほしい
- 庇護…アタッカーが狙われているときでも、アタッカーが防御して瞬間火力が落ちるのを防止できる優秀なスキル
- 盾の突進…出が早く、敵をスタンさせられる。ボス戦で有効
必須なスキルが少なめなので、技能ポイントが余ったら各スキルのレベル上げに使えばいいと思います。ほかのスキルはなくてもなんとかなりますね。大防御はスタミナの代わりに精神を消費するので、スタミナ不足だけどどうしてもガードしたいときにあると便利かも(ナイトの精神力は余りがちなので)。
中衛:シャーマン

外見
元ネタはシュタゲ。当然ヒューマンにすべき…なのだが、本作のヒューマンはかわいさが足りないので、かわいさ優先でウッドエルフ。
科学大好きっ子をシャーマンという職に就けたことは猛省。
装備
両手槍+中装。
後述するとおりこのゲームは刺突属性が群を抜いて強いので、装備は槍で。シャーマンは本来サポート的な役割が期待されていますが、精神力が少なめでスキルを乱発するとすぐ息切れするので、ザコ戦では通常攻撃もそれなりに大事です。このパーティだと大体最初に精神力切れになることが多い。スキルの関係で両手槍+中装は必須。
スキル


- 中装修練…とりあえずLv1はほしい。
- 酸の霧…シャーマンの存在意義。刺突属性のダメージを2倍にするデバフを付与できます。ボス含め効かない敵がないのが強い。自身の槍と組み合わせてもそれなりですが、ウィザードの氷柱との相性が良すぎます。多少刺突属性に耐性がある敵でも強引に撃破できる火力を持たせられます。
- 足払い…出が早く、ボスでもスタンさせられる優秀な技。他の職のスタン技に比べて、修得までに必要な技能ポイントが少ないのもいいです。ただし両手槍装備が必要で、浮いている敵には無効なのは要注意。
- トランス…この中では優先度は低めですが、味方単体の火力を40%も上げられる壊れスキル。言うまでもなくウィザードに付与するのがベストです。タンクの庇護と同時期に取ると、防御力が死ぬというデメリットを気にせず使用できます。酸の霧とも効果が重複するので、ウィザードが隆起あたりを2ターン詠唱している間に両方とも付与すれば勝ったも同然。
- 活力の水薬…1人のスタミナを全回復できるスキル。タンクが忙しすぎて構えなおす暇がなくても安心。
回復スキルは基本的にほぼ役に立たない(このゲームでは体力の回復が必要になった時点で完全に押されている)のでほぼいらない気がします。召喚されたミニオンを消滅させる帰還はピンポイントで役に立つことがあるかも。
後衛:ウィザード

外見
元ネタは言うまでもなくTOP。魔女っ子なので帽子をかぶせてみました(※アーチェさんが外伝以外で魔女帽をかぶったことはありません)。
洋服はデフォルトカラーのほかに、赤系、青系、黄系が選べるのですが、これは赤系。地味ですけど、この世界の染色技術レベルを考えると鮮やかな赤が難しいのは納得。
装備
杖+軽装。
スキルの都合上これ一択。防御力は一撃で死なない程度あればOK。基本的に攻撃を受けてはいけないですが、どうしても受けることはあるので、即死しない程度には…
スキル

- 氷柱…ウィザードの生命線。シャーマンの酸の霧との相性が良く、最序盤に手に入る「凍てつくワンド」で威力を上げられ、後述する「水の書」を修得すれば消費スタミナと消費精神が1になるので戦闘中に構え直さなくてもいいと至れり尽くせり。最優先だが当面Lv1でOK。
- 水の書…水属性のスキルの消費精神を-1するスキル。氷柱をとったらほしい。その他の○の書も他の属性術の修得に合わせて取得したいところ。
- 火球・石つぶて…氷柱には劣りますが、パーティに不足しがちな火炎属性と打撃属性をフォローできる優秀な術。多少の耐性差なら酸の霧+氷柱の方が強いですが、シャーマンの精神の低さからザコ戦で酸の霧を連発するわけにはいかないので出番はあります。燃費の悪さは最後までつきまとい、ボス戦で連発はできない感じ。ちなみに風の刃は斬撃属性ですが、経験上刺突・火炎・打撃が3つとも効かない強敵はいないので、優先順位は低いです。
- 魔法使いの詠唱術…杖を装備するだけで、魔力を最大で70%も上げられる随一のぶっ壊れスキル。yukkun20は最初スキルリストが4ページ目があるのに気づかず進めていたのでこのスキルも中盤でとったのですが、その火力に唖然としました。基本ステータスが上がってくるほど恩恵が大きいので、中盤頃にはほしいところ。
- 魔力温存…精神を最大で+18できる、これもこれでなかなかのぶっ壊れスキル。ザコ戦で氷柱を連発しても、精神が尽きることはなくなるでしょう。シャーマンの精神力が保つ長さと同じくらい保つように少しずつレベルを上げていくとムダがないです。
- 炎の壁…挑発で攻撃を集めているナイトに付与すると面白いように敵が倒れていくスキル。通常攻撃メインのザコ(蜂系とか)が大量に出現したときに有効。
その他メモ
役立つNPCの居場所
- 鍛冶職人…鉄と引き換えに装備を強化してくれます。広葉樹林の奥地地下1階広場。
- 皮職人…毛皮と引き換えに防具をくれます。2つ引き換えると攻略に必要なアイテムをくれます。場所は同上。
- 石細工職人…石と引き換えに装備をくれます。2つ引き換えると攻略に必要なアイテムをくれます。広葉樹林の奥地地下2階(地下1階南広場近くのエレベーターで降りた先)。
- 染色職人…特定のアイテムを持っていると、服装のカラーリングをデフォルトカラー、赤系、青系、黄系に変更できます。広葉樹林の奥地地下4階。
- 調髪職人…髪型、ヒゲ、毛の色を変更できます。渓流のほとり中層。
その他役に立ちそうな情報
- 拠点からダンジョンに入るとき、カーソルを動かさなくてもZRトリガーでダンジョン選択画面を呼び出せます
- 戦闘中、コマンド選択画面でXボタン(NSWはYボタン)を長押しすると、魔物の情報が見られます
- ウィザードのスキル「凍結」は、敵の行動より早く命中させるとそのターンの行動をキャンセルさせられ、さらに次のターンも行動不能にできます(敵の行動より遅いと、次のターンのみ行動不能)。敵が呪文を詠唱しているときなど、遅い行動をしているときに狙うとお得
- 体験版から製品版にデータを引き継ぐと、Steamのライブラリでのプレイ時間は製品版のみの時間が表示されますが、ゲームのセーブデータでは通算のプレイ時間が表示されます(クリア画面で表示されるのも通算の時間)
- 調査隊の名称は、セーブデータ選択画面で「管理」を選ぶと変更できます。もっとも、セーブデータ画面以外でこの名前が出てくることはありませんが。
おすすめ攻略サイト
2022-03-21
パーティ編成とダンジョン探索、どちらも面白いDRPGが名作でないわけない。
両手いっぱいに芋の花を
プラットフォーム |
Steam / Nintendo Switch |
 |
ジャンル |
RPG |
価格 |
1.870円(税込) |
公式 |
なし |
プレイ時間 |
16時間(1周目+実績コンプ) |

タイトル画面?はこんな感じ(体験版の画面ですが、製品版も同じです)
続きを読む(ネタバレ注意) »
ストーリー
- 世界的な大災害により、土壌が汚染され、食糧危機が広がる時代。遺跡を探索し、遺物を発掘する調査隊の一員として、島の遺跡を探索し、その中にあると言われる植物の種を見つけましょう。汚染された土壌でも育つ芋なら、人類を救えるかも…

この世界は割と何度か人類絶滅の危機を乗り越えてます
- DRPGですし、物語も短編なので、ストーリーもフレーバー程度かな…と思っていたのですが、しっかりとしたバックボーンが用意されていて、遺跡に潜るモチベーションになっていたのはよかったと思います。遺跡を探っても、出てくるのは昔の取引書類とかばっかりなんですが(なので盗掘にもあわずに残ってたんでしょうね)、その書類を元に、種がありそうなあたりをつけてどんどん奥に潜っていくのはなかなかに楽しい体験でした。自分たちの知らない所で、この調査プロジェクトが潰されそうになったりもするんですが、それも意外な方法で解決したりして、小気味いい短編小説を読んでいるような感がありましたね。エンディングも爽やかでした。
システム
- 基本的には迷宮に潜って探索し、拠点に戻って回復する、の繰り返しです。
- 最初のチュートリアルを除いてパーティにユニークキャラはおらず、全員キャラメイクをしていくことになります。キャラは「名前」「ビジュアル」「種族」「職業」などを自由に設定することが出来ます。特にビジュアルや種族はかなりのパターンが用意されていて、髪型や髪色、目の色など細かい所まで自由にすることができます。種族ごとに男性っぽい種族や女性っぽい種族など偏りがあったのがちょっと残念だったかな。せっかくならどの種族にも男性型と女性型2つ用意してもらえるとうれしかったです。ただそれを差し引いてもキャラ作成の自由度はかなりものもだと思います。ちなみに職業以外、攻略には一切影響しません。

ゴブリンとかドワーフとか、ファンタジーではおなじみの種族満載です
- スキルは職業依存です。職業は8つあるのですが転職することはできません。どうしても違う職を使いたい場合は新しいキャラを作成することになります。ただこのゲームは取得経験値のレベル補正が大きいので、新規キャラでもレベリングはさくさくです。
- ダンジョンマップは、オートマッピングです。マップは明るい所(明かりの直下)でしか見られないのですが、手元のたいまつをともせばいつでも見られるので不便さを感じることはありませんでした。マップ自体もよく出来ていて、NPCやモンスターの配置、施錠扉の開閉状況などがすぐわかるようになっています。マップを呼び出すと最初は2Dで表示されるんですけど、これ実は3Dマップなんですよね。回転させれば段差もきちんと確認できてすごく見やすかったです。こういうDRPGは珍しい。

マップを呼び出すとこういう感じに表示されますが…

こんな風にぐりぐり動かすことができます
- 攻略には関係がないのですが、時折迷宮のなかで見つかるコレクションアイテムは拠点に自動的に飾られていきます。殺風景だった室内がどんどん賑やかになってくれるのもちょっとうれしいですね。

中盤ではこんな感じです。壁や棚に飾ってあるのがコレクション。
- 迷宮はオーソドックスな3Dダンジョンです。迷宮内にもあまり複雑な仕組みはなく、一方通行、鍵付扉、隠し扉のほかに、探索に役立つギミックが多少ある感じです。敵はシンボルエンカウントのみです。後述する仕様のため、あまり長く探索はできず、こまめに拠点に帰る必要があるのですが、数回バトルすれば、そこまで直行できるショートカットが解放される、の繰り返しなので、前回探索した所まで戻るのが面倒…ということはありませんでした。
- 迷宮内は全体的に薄暗いですが、持っているたいまつをともせば明るくなります。しかしたいまつには効果時間があり、それが切れると真っ暗になります。暗い所ではマップも読めません。迷宮には各所に灯台があり、そこに火をつけると永続的な明かりになってくれるので、見つけたらともかく火をつけましょう。たいまつも、こまめに付けたり消したりしていれば余裕で持つと思います。yukkun20自身、たいまつ切れで帰還したのは1回だけでした(それもつけっぱなしなのを忘れて歩き回ったのが原因)。そうやって迷宮の隅々を明るくしていくのも楽しい。
- ダンジョンの数もフロア数も少なめ(10を超えるくらい)ですけど、鍵やキーアイテムが手に入るたびに行動できる範囲が広がり、繰り返し同じフロアを探索することになるので、数字以上のボリュームがあるように感じました。
キャラクター
- 登場人物には、ダンジョンでいろんなお手伝いをしてくれるNPCが数人います。あまりセリフはないのですが、それぞれそれなりにいろんな思いがあって迷宮探索に来ていることがわかります。彼らは装備品を作ってくれたり、アイテムを売ってくれたりしてくれます。
- そして一番主人公がお世話になるNPC「チーフちゃん」のことを忘れてはいけないでしょう。彼女はこの調査隊のリーダーを務めるダークエルフの少女(年齢は知りませんけど、自分のことを「姉ちゃん」と一度呼んでいたので、見た目通りの年齢でない可能性もあるな…)です。彼女は主人公たちが迷宮に行くときはいつも入り口あたりまで来て見送ってくれますが、足手まといになるからと決して迷宮の奥には入りません。最初は、実働部隊でもない彼女が何でリーダー?と思ってました。しかし…

どんな敵だろうと、即座に遠距離通信で情報を教えてくれます。敵を知り己を知れば百戦あやうからず!

地元民との関係も大事にして、積極的に交流しています(中央がチーフちゃん)。そのおかげで地元民から支援を受けられることも。
- そのほか見つけた文献の解読や、潰されそうなプロジェクトの新スポンサー探しなど、切った張ったしかしない実働部隊よりよほどお仕事しているのである。なのに仲間たちへの気遣いを忘れず、プロジェクトが成功した後も、可能ならこれからも一緒に探索がしたいな…なんて言ってくれるめちゃいい子なんです!

エレベーターで地下に向かう仲間に手を振ってくれるのもポイント高い
戦闘
- モンスターはすべてシンボルエンカウントです。シンボルは迷宮の特定の位置に見える形で存在していて、こちらが接触する前に敵の名前とレベルを確認することができます。前述の通り暗闇の中を探索することもありますが、そのときもモンスターは確認できるので、不意打ちされる心配はありません。また迷宮の構造によりますが、敵の横や背後から接触すると先制攻撃が可能なので、あえて強敵を避けて迂回路を探すのも手です。一度倒したモンスターは、拠点に戻るまで復活しないので、道に迷ってもイライラ度は低めでした。

敵はどこかユーモラスな感じですが、適正レベルだとどの敵もなかなかの歯ごたえです
- 戦闘では、まず味方キャラの行動を決定します。このとき、敵がとろうとしている行動は事前に完全に開示されているため、それを見て、こちらの動きを決めることができます。
- 全員の行動を決定し終えると、味方前列→中列→後列→敵1列目→2列目…という順番で、0.3秒刻みで行動が始まります。しかしスキルの中には、予定時間より早く行動できるもの、遅くなるもの、行動から効果発動までに時間がかかるものなどがありますし、また敵の行動をキャンセルさせるスキルがあったり、大ダメージを与えると敵の行動を遅延させたりもできるので、それを計算に入れて行動する必要があります。敵が強力な攻撃を放とうとしているとき、先に殴って倒してしまうか、それとも守りを固めるかという選択を常に迫られることになります。

中盤以降は敵味方の行動順のタイムラインが表示されるようになるので、ちゃんと見ておきましょう。
- 敵にも味方にも、「体力」(赤いゲージ)、スタミナ(緑のゲージ)、精神(青のゲージ)が存在します。
- 「体力」はいわゆるHPで、これがなくなると0になります。このゲームは敵の火力が非常に高く、適正レベルだとタンクですら敵の攻撃を数回受けると死にます。全員体力が0になるとゲームオーバーです(といっても拠点に戻される以上のペナルティはないので、強そうな敵でもとりあえず戦ってみるの精神は大事)。
- そこで、狙われているキャラは防御をするのが重要です。このゲームの防御は非常に優秀で、ダメージをほとんどカットすることができます。じゃ狙われているキャラは防御、狙われていないキャラが攻撃すればいいのでは?と思うかもしれませんが、そうはいきません。キャラは行動するたびに「スタミナ」を消費します。スタミナが不足しているとガードしても割られてしまいます。スタミナを回復させるには、構えなおすというコマンドを使います。これでスタミナは全快しますが、構えなおし中は完全に無防備になるので大変危険です。調子に乗ってガードを連発したり、狙われてないからといって攻撃ばかりしていると、いざ攻撃が飛んできたときにガードできず命に関わります。なので敵の隙を見て構え直すことも必要です。パーティ3人で、攻撃、防御、構えなおしといろいろ忙しく、戦闘には緊張感がありました。
- また各キャラは職業に応じたスキルを修得しますが、それを使うには「精神」(いわゆるMP)を消費します。「体力」「スタミナ」は戦闘が終了すると全快しますが、「精神」は探索中にはほぼ回復する手段がないので、基本的にはMPが尽きたら帰還という事になるでしょう。このゲームはショートカットが豊富なので探索中は精神不足はあまり気にならないのですが、ボス戦では精神をどう節約するかが結構重要になります。

敵も全く同じルールで動いているので、敵が構えなおしているときはこちらのチャンス!
- 戦闘中でも、いわゆるモンスター図鑑は自由に見られる(Xボタン(NSWはYボタン)長押し)ので、弱点を忘れたときも安心。攻撃は、「斬撃・風」「打撃・地」「刺突・氷」「火炎」「薬毒」の5種類あるので、敵に合わせて弱点を狙っていきましょう。このゲームは弱点補正やバフデバフ補正が非常に大きいので、うまくかみ合えば格上の敵でも余裕で食えます。
総評
- 最初は雰囲気だけで体験版をDLして始めたのですが、1時間経つ頃にはすっかりこの世界にはまって抜け出せなくなっていました。
- ストーリーも結構面白く、戦闘も独特で楽しく、レトロ風でありながらもシステムは最新のものが搭載されています。ストレスに感じそうなところも意識的に排除されていて、これまでプレイしたコンシューマーのDRPGに勝るとも劣らない名作だったと思います。これが2000円を切る値段で遊べるのは破格だと思いますので、DRPG好きにはぜひプレイしてほしいですね。
- 製品版にデータを引き継ぐことのできる体験版も無料配信されていますので、気になる方はそちらを。体験版と言いつつも、がっつり5時間くらい、つまり全体の1/3くらいはプレイできるので、十分このゲームの楽しさは伝わると思います。実績コンプも容易なので、そちらのコレクターにも安心です。

体験版の範囲をクリアしたときの状態はこんな感じ。ちなみに本編クリア時のレベルは42でした
- 近いうちに、「ぼくのかんがえたさいきょうのぱーてぃ」の企画をやるつもりです。(まあ↑のとおりですけど)
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