2020-09-22
以前から気になっていた謎解きゲーだったので連休を使って一気にクリア。ネタバレが致命的なゲームなので、ほぼネタバレ無しレビューにしてます。

アンリアルライフ
プラットフォーム |
Nintendo Switch™ |
 |
ジャンル |
アドベンチャー/パズル |
価格 |
2,400円 |
公式 |
アンリアルライフ |
プレイ時間 |
本編:6時間 |
ストーリー
- 過去の記憶を失った少女は、夜の街で目を覚ます。彼女を安全に送り届けることが自分の役割という、人工知能を持った信号機・195と出会った少女は、自分の過去を探して街をさまよい始める―

こいつ…直接脳内に…!
- ということで唐突にプレイした短編ADVです。記憶喪失の少女が、断片的に記憶を取り戻しながら、自分の過去に何があったのかを探っていくというまあよくあるタイプのゲームと言えばそれまでなんですが(あまりプレイしていませんけど、yukkun20は最後の謎解きが爽快なこういうゲームも好きです。古くはパレットとか)、設定が奇抜で面白いですね。
- ヨカゼというレーベルから発売されたインディーズゲームです。以前よそのゲームレビューサイトで見て以来気になっていたのですが、公式ウェブサイトに「影響を受けた作品一覧」というページがあり、その中にシュタゲの名前があったので、思い切ってプレイしてみることにしました。
- ストーリーは終始シリアスですし、最後に明らかになった主人公の過去はなかなかに考えさせるものでしたが、それでも納得のいく一つの答えがきちんと出されていて、プレイ後は爽やかな気持ちに包まれました。たまにはこういう真面目な話もいいものです。何を言ってもネタバレになるのでストーリーについてはこの辺で。とりあえず雰囲気を知りたい人はPVどうぞ。
システム
- ADVというくくりですが、ゲームとしてはパズルゲーム(脱出ゲーム)に近いです。主人公は、物体に宿る記憶を読み取るサイコメトラーで、その能力を使って過去を探り、そこから過去に起きた事件や、ギミックを解くヒントなどを得ていくことになります。

記憶を読み取れるアイテムは決まっていて、総当たりプレイにならないようになってます。
- ギミックの難易度はあまり高くはなく、謎解きで長時間詰まることはほぼないと思います。また主人公は、かつて読み取った過去の情報をいつでも見返したり、あるいは自分自身で謎解きのヒントを考えたりできますし、相棒の信号機もなかなか出来るヤツなので、気持ちよく話を進めていけます。主人公がこのような能力を持っていること自体も、うまく世界設定の中に落とし込まれているので、没入感は大きいですね、

「わたしの考え」は、推理・ヒント提示・ストーリー復習といろんな役割のある重要コマンド。
- 作中のグラフィックは全てドット絵で描かれています(スチル絵も何枚かありますが、いずれもドット絵です)。また夜の街をテーマにしており、全体的に青の雰囲気で統一されて、特徴のある幻想的な雰囲気を醸し出しています。雰囲気ゲーというヤツですね。

青く美しい世界は一見の価値ありです。
- フォントですらドット文字にすることが出来るというこだわりぶり。

視認性は下がりますが、雰囲気はバッチリです。
キャラクター
- 主人公の少女ハルは、心優しく、それでいてどこか影のある魅力的な女の子でした。進めていくうちに彼女は…と思ったんですけど、いい意味で予想を裏切られてよかったです。
- また相棒の信号機195も、相棒感バリバリです。初っぱないきなりボケをかまして、「これはポンコツ相棒枠か…」と思ったんですが(主人公もそう思ってたから仕方ないよな)、中盤以降の活躍はたまらないものがありましたね。信号機がどうやって活躍するのかはぜひプレイして確かめてみてください。
- そのほかにも、マリモのシェフ・マリーさんや、ペンギンの電車運転手・カセリさんなど、特徴的なキャラクターが多数登場します(なぜこんなキャラクターばかりなのかもきちんと理由が用意されています)。特にカセリさんが作中で一つの約束をするんですが、それを守るために身体を張るシーンはぐっときましたね。

作中で買い出しに行ったり料理を作ったりと大活躍のマリーさん。どうやってやってるのかは聞くな!
バトル
総評
- 硬派な謎解きはありませんが、しっとりとした雰囲気の中、不思議な世界をさまよいつつ過去を探すというシチュエーションが刺さる方には十分おすすめできます。あとドット絵好きの方にも。
- 迷っている方は、前述の「影響を受けた作品一覧」をぜひご覧ください。

プレイヤーのトラウマも容赦なく刺激してきますw
2020-09-20
広大なダンジョン、多数の仲間、強力なボスと、東方ファンじゃなくてもおすすめしたいDRPG。

東方の迷宮 幻想郷と天貫の大樹
ストーリー
- 幻想郷に突如出現した巨大な樹。心ある人々はその異形を恐れて家に閉じこもってしまった。事態を重く見た霊夢、魔理沙、霖之助、慧音の4人は、大樹出現の原因を探るため、また時を同じくして行方不明になった「天叢雲剣」を探すため、迷宮のように入り組む大樹内部の探索を始めるのだが―
- 東方の迷宮の二次創作であるDRPGです(yukkkn20は東方については無知なのでそのつもりで以下の話は読んでください)。原作に登場する50人以上のキャラを仲間にし、その中から12人のパーティを組んで、広大なダンジョンを攻略していくという好きな人にはたまらない作品になっています。

昨日の敵は今日の友。最強のデバフキャラ雛先生。
- もともとは2013年に「偽英国紳士」というサークルが発売した「東方の迷宮2」というPC用の同人ゲームです。移植にあたりグラフィックの精緻化やマップ機能の強化、ゲームバランスの調整などが行われています。yukkun20も当時購入してプレイしていたのですが、改めてプレイしたくなって購入しました(ちなみに今はPC板もアプデでPS4/NSW版と同等の仕様になっています)。
- ちなみに現時点で本編をクリアしクリア後ダンジョンを攻略中ですが、ひとまずレビューはこのタイミングで書いておこうと思います。NSW版はトロフィーないのでいつまでプレイするかは分かりませんし(ちなみにPS4版はトロフィーがあります)。
- DRPGなのでメインストーリーは薄めです。謎解きなどの要素もなく、キャラクターごとのエピソードも少なめで、純粋に探索と戦闘を楽しめます。DRPGでストーリーなんて飾りですよ!

メタ的なネタも豊富です
システム
- 探索画面は、クォータービューの2Dダンジョンです。幻想郷を拠点にダンジョンを潜り、どんどん大樹を上っていきましょう。謎解きはギミックもありますが、あまり複雑なものはありません(ただし1つだけかなりややこしいギミックあり)ので、探索ものとしての難易度は低目です。

ふよふよ浮いてる霊夢が可愛い。
- 難易度は「ノーマル」と「ハード」があります。敵の強さは同じですが、「ハード」の場合、ボス戦では設定されているブレイブレベル以下で挑戦しなければいけません。ブレイブレベルはもともとかなり厳しめに設定されていますので、戦略やパーティ構築をよく考える必要があります(個人的にはノーマルでも十分厳しいんですけど…)
- キャラは全員ユニークキャラで、それぞれ別個のスキルやスペル(いわゆる術技)を覚えるため、同じキャラは一人もいませんし、何でも出来るキャラもいません。ボス敵もザコ敵も耐性と弱点がはっきりしているため、弱点を突けるパーティに組み替えながら攻略していくことになります。幸い控えのキャラにも100%経験値が入るので、パーティを変更するのも容易です。
- しかし、キャラクターを強化する方法が非常に多く、育成の幅は非常に広いです。
- レベルアップによるパラメーターの上昇
- レベルアップ時に獲得できるレベルアップボーナスを各ステータスに割り振ることによるパラメーターの強化
- 所持金を使うことによる基礎ステータスの上昇
- サブクラス習得とサブクラスに付着しているスペル・スキルの習得
- 装備集め
- スキル・スペルのレベルアップによる強化

マネーイズパワー。
- 特に所持金をつぎ込むことによる強化幅が大なので、好きなキャラにお金を注げば大暴れさせることも可能です(それでも万能キャラにするのは難しいですが)。50人もキャラがいれば、一人や二人刺さるキャラがいるのではないでしょうか。また育成をリセットするのも簡単なので、あるボスには壁として当てたキャラを、別のボスには火力として当てることも余裕で出来ます。

yukkun20お気に入りの「水橋パルスィ」。壁役も火力もこなせる有能さん。ただし恐怖が効かない敵はかんべんな。
キャラクター
- yukkun20が全然興味のなかった東方の二次創作をプレイする気になった最大の理由がキャラデザなのですが、いつ見ても会帆さんの絵は素晴らしいですね。会帆さんの描く女性キャラが画面に並んでいるだけで幸せな気持ちになれます。
- 上述の通りパーティキャラは非常に多いですが、階層やボスごとにパーティを入れ替えていくので、ほとんどのキャラの特性は自然と覚えられます。東方の原作になぞらえたスキルやスペルが割り当てられているようなので、原作ファンならもっと覚えやすいのかも知れませんが、原作知識がなくても無問題でした。
- ただこれだけ人数がいるので、加入が任意のキャラは加入時くらいしかイベントに絡んできません。なので原作の知識がないと、各キャラがどういう性格で、他のキャラとどんな人間関係があるのかはよくわからないままです。プレイするにはまったく支障はないのですが、原作での立ち位置についての一口コラム的な物があるとちょっとうれしかったかも。
バトル
- ランダムエンカウント+固定シンボルエンカウント方式です。要所要所には動かないボスと、動き回るFOEがいて、接触すると戦闘になります。また迷宮内を歩いているときにもランダムで雑魚敵と戦闘になることがあります。しかし固定モンスターは一度倒せばしばらくは再出現しませんし、通常エンカウント率も低いので、イラつくことはありませんでした。またXボタン(△ボタン)で直ちにエンカウントすることも可能なので、レベル上げしたい時も安心です。
- 戦闘はリアルタイム+コマンドバトルになっています。パーティは12人で、戦闘に出る(「前衛」と呼ぶ)のはそのうち4人です。戦闘が始まると、敵も味方もキャラごとに、敏捷に応じた速度で行動値ゲージがたまっていき、10000に到達したキャラクターから行動していきます。

赤いゲージがHP、青いゲージがMP、白いゲージが行動値。
- 行動は、「通常攻撃」、MPを消費する各キャラ固有の「スペル」、キャラクターの入れ替え、MPを回復する「集中」、「逃走」といったコマンドを選択して決定します(選択中は時間が止まる)。行動を選択すると、行動に応じた値まで行動したキャラの行動値が減り、また時間が流れ始めます。
- またキャラにはHPとMPのほかに、TP(各キャラのやる気を表しているらしい)というパラメーターがあります。これは戦闘ごとに減っていき(HPが減ったり戦闘不能になったりすると大幅に減る)、0になるとパーティから離脱して幻想郷に帰ってしまいます。強力なキャラはTPが低いことが多く、雑魚戦で使っているとあっという間にTPが枯渇して帰ることになりかねません。しかしボス戦であればTPに気を使う必要はないので、雑魚戦とボス戦とでうまく役割分担するのも重要になります。

回復スペルは少なく、戦闘不能を回復するスペルは基本的にないので、ありがたい仕様。
- 前衛4人にも並び順があり、左側に位置するキャラの方が攻撃を受けやすく、ダメージも大きくなりやすくなっています。なので固いキャラを左に置いて攻撃を受け、右に置いた高火力紙防御キャラでなぎ払うというパーティ内での役割分担も大切ですね。
総評
- たくさんのキャラをちまちま強化するのが好きな人、DRPGは好きだけど、3Dダンジョンは自分のいる場所がすぐよく分からなくなっちゃうからなーという人、東方のファン、会帆さんの絵柄に惚れた人、ぜひプレイしてみてください。商業ゲームと何ら遜色なく、同人ゲーだからとか、東方知らないからという理由でスルーするのはもったいない名作ですよ。
おまけ:ラスボス戦
道中攻略については以前描きましたが、本編ラスボスについてだけ追記しておきます。

パーティメンバー。
- 天子、レミリア…壁役。
- 霖之助…壁兼高速回転役。
- 早苗、白蓮…バフ役
- フランドール、萃香、にとり…火力
- 雛、映姫…デバフ兼火力
- 鈴仙…デバフ
- ルーミア…回復役

メインアタッカーのフランドールたん。装備+図書室で攻撃を30000位まで上げ、博打師になってLv5スターボウブレイクを撃てばラスボスのHPを3分の1くらいは削れます。MPも強化しておけば2発は行ける。
戦略ですが、
- 攻撃せず、早苗の「ミラクルフルーツ」、白蓮の「複写詠唱」、天子+薬草使いの「偽薬効果」でアタッカーを強化。強化したアタッカーは後衛に下げます。下げる前に天子の「覚醒のハーブ」でブーストを付与しておくとなおよし。
- 強化が終わったら、雛の「バイオリズム」と鈴仙の「ディスガーダー」でデバフを入れつつ、雛の「ペインフロー」「大鐘婆の火」でHPを削り、第2形態に変身させます。味方のHPが減りすぎた時は、ルーミアを前衛に入れて「ディマーケイション」で回復。
- 敵HPを75%あたりまで削り(70%を切るとMPを0にされるため)、天子と霖之助を前衛に戻し、敵が大技を使って行動値が下がるのを待ちます。
- 敵の行動値が下がった隙に、霖之助でアタッカーを高速回転させつつ天子の「覚醒のハーブ」でブースターを付与し、敵のHPを一気に削りきります。
こうすれば、敵の「MP0攻撃」「回復+防御力超強化」「HP1攻撃」「形態変化+雑魚2匹召喚」という厄介行動を全てすっ飛ばして勝てます。平均レベルを127まで上げていますが、図書館でステ上げをほどほどにしていれば、ブレイブレベルでも一応実現可能な戦術…だと思います。いや、戦術と呼ぶのもおこがましいような脳筋パワープレイですけど。
おまけ:攻略サイト
例によって以下のサイトがとても参考になりました。この場を借りてお礼申し上げます。
2020-09-19
アーランドシリーズがこんなに面白かったとは…プレイが遅れたのが悔やまれます。そしてプラチナ70個目達成!

メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~ DX
プラットフォーム |
PlayStation®4, Nintendo Switch™, Steam® |
 |
ジャンル |
新約錬金術RPG |
価格 |
【PS4】【NSW版】【Steam版】
通常版・DL版:5,280円(税込) |
公式 |
アトリエ 〜アーランドの錬金術士1・2・3〜 DX 公式サイト |
プレイ時間 |
1周目:25時間
2周目:52時間 |

スプラッシュ画面はこんな感じ。
ストーリー
- アーランド共和国から遠く離れたアールズ王国。5年後にアーランド共和国との合併が決まっているこの国の最後の王女―メルルは、国内開発のためアーランドから招聘されたトトリに錬金術の手ほどきを受け、錬金術士を目指すことになる。王女として開発の陣頭指揮を執るメルルに、父親は錬金術を使って3年の間に開発を成功させれば、メルルが錬金術士の道へ進むことを許そうと条件を出した。果たしてメルルは3年間でその目標を達成できるのか―
- というわけで、前々作ロロナのアトリエからは14年後(と言ってもロロナのアトリエは4年間の物語なので、実質的にはエンディングの10年後)、前作トトリのアトリエからは6年後(トトリのアトリエは5年間の物語なので、実質的にはエンディングの1年後)の世界が舞台です。今回も、3年後までに国内人口を30000人にするという大目標が与えられているだけというトトリのアトリエに近いスタイルですが、トトリと違ってメインストーリーが比較的濃厚で、農地の整備、軍事施設の建設、鉱山の再開発、かつて開発を阻害した要因の除去と、きちんと設定を生かしたストーリーが用意されていました。それでいてキャラクターエピソードが薄いと言うこともなく、まさにアーランドシリーズの集大成という感じでした。
- まあ国の合併とか開発とかってこんな単純な話ではないと思いますけど(特に国民が手放しで喜んでいるのは、いかにもアトリエっぽいという感じ)、このゲームはこれでいいと思います。ドロドロした政治劇とか国民の争いとか、このシリーズでは見たくないですし。
システム
- 調合について
- アトリエシリーズと言えば調合。今回もロロナ・トトリと大きく変わってはいません。最近の調合システムに比べると単純で、せいぜい特性と品質くらいしか気をつけることがありません。ただ今回はワールドマップが小さくなったので、採取にかかる時間はコンパクトになりましたが、反対に調合にかかる時間が増えた感じがあります。
- 今作は戦闘の難易度がかなり高く、今までは装備かアイテムのどちらかを作り込めば隠しボスまで楽勝でしたが、今作は両方作り込まないととてもトロコンできないレベルです。しかしアイテムを複製する手段が乏しいので強力なアイテムを作るのは結構大変です。他方で装備作りを究めるとすごいお金がかかります。隠しボスに勝てるまで頑張ると、素材集めと調合と金策で1年以上かかったりもするので(今作は全部で3年+延長2年)、素直に周回しましょう。どうせトロコンには2周必須ですし。まあ極めようとすると2周でも足りないんですけど。
- その他について
- 今作もキャラクターエピソードが非常に充実しています。中盤過ぎくらいでエピソードが完結してしまって、あとはあまりイベントが起きない…ということも多いですが、今作は終盤までずっとイベントが詰め込まれていて、本当に楽しかったです。フラグも緩めで、友好度も上げやすく、普通に進めているだけでガンガンイベントが起きる賑やかさは健在です。
- ワールドマップが狭く採取地も少なめですが、ストーリーを進めていくと開発に合わせて採取地の景色が変わっていったり、ワールドマップ上に建物が建ったりして、国が発展しているという感じを強く得ることが出来て面白かったです。
- 目立った欠点はなく、システム的にも良作だったと思います。これまでの作品と少し違うテイストを入れながらも正統進化したという感じでした。
- もちろんクリア後のおまけも充実しています。キャストコメントとBGMのライナーノートはこのシリーズには欠かせませんね。あとBGMの「錬金少女メルルのうた」がいろんな意味でヤバすぎるので(昭和のノリが)、作中で聞いていない方はぜひお聞きください。アマプラなら無料ですよ。
キャラクター
- PCキャラは全部で13人。今作もメルル+2人でパーティを組みます。どのキャラもそれなりに強く、本編をクリアするだけであれば自由に組み合わせを決めていいと思います。幸い控えにもEXPが入るようになりましたし。
- 今作の主人公のメルルは王女らしからぬ気さくな元気少女で、国民からも慕われています。王女でありながら尊大だったり物知らずだったりすることもなく、師であるトトリや尊敬すべき周囲の大人から素直に教えを請い、父親との関係もよく、安心してみていられる主人公でした。

まあとりあえずカワイイは正義
- 登場人物の多くがあまりにメルルにぞんざいなしゃべり方をする(きちんと敬意を払っているのは、メイドのケイナと宰相のルーフェスくらいでは…)のが少し気になりましたが、それも彼女の人徳と理解すればまあ。
- 前作はトトリの母ギゼラのキャラ立てがどうにもこうにもと言いましたが、今回はロロナの師匠アストリッドのキャラ立てが…。いや、この人はロロナのときからそういう性格なのは分かってるんですけど、今回はストーリーのもう一つの柱にがっつり絡んでいるので無視することも出来ず、結構辛かったです。この人が(ほぼ)不老不死というのは、アーランドの未来にすごく暗い影を落としていると思うのですが…「魔女のお茶会」エンドヤバすぎません?
- しかしロロナのアトリエから14年も経っているので、当時の大人はいい年に、当時の少年少女も既に20代になっている訳で、彼らの再登場はうれしい反面…なことも。特に敏腕騎士エスティさんは当時26歳で、結婚できないことをいじられていましたが、今作では40歳(もちろん未婚)になっていて、もう笑えないよ…。え?ロロナも30歳!?ウソだっ!

ステルクさんの厨二病は悪化してましたw
- 前作で気になったキャラクターモデリングも、今作では非常に可愛くなっていて、岸田先生の設定がきちんと生かされて。反映されるようになりましたね!ペーターは前作のモデルが流用されているから可愛変わらずアレでしたが、出番が少ないからOK。

OPもこの美しさ。ちなみにこういうシーンはゲーム中にありません。どゆこと?
- 個人的には、主人公のメルル、トトリに対するツンデレキャラとして大成したミミ、今作で「恋多き女」の属性が追加されたパメラあたりが好きでした。

相変わらずの美しさ&声のかわいさ
戦闘
- シンボルエンカウント制です。今回はメルルの移動やジャンプなどがかなり快適になり、敵シンボルをよけるのもずいぶん楽になりました。
- 戦闘難易度は高めと言いましたが、大変なのはボス戦だけで、ザコはあまり問題ないレベルです。今作はストーリー上必ず倒さないといけない強敵はいない(ラスボスすらいない)ので、エンディングにたどり着くのは問題ないでしょう。ただ全てのエンディングを見たり、トロコンを目指したりすると大変ですが…幸い装備は周回しても引き継げるので、1周目に強力な装備を作り込んでおく(できれば無限回廊を余裕で周回できる程度)と2周目余裕が出来ます。
- 戦闘はアトリエお馴染みのウェイトターン制のコマンドバトルです。キャラクターの取れる行動も、通常攻撃、スキル、防御(トトリとロロナはこれに加えてアイテム使用)くらいなので、戦術的にはあまり取れる幅はありません。そういう所もアトリエらしくて、個人的には高評価です。今作は各キャラの戦闘ユニットとしてのバランスも良く、好きなキャラでパーティを組めばいいと思います(ただ、一番強いのは多分ライアス+トトリですが)。

必殺技演出も相変わらず個性的w。「ビッグ・ちむ」ってなんだよw
総評
- 今作は自由度でいうと、トトリとロロナの中間くらいで、いいバランスだったと思います。ロロナ、トトリどちらのファンにもお勧めできます。話としてはロロナ→トトリ→メルル→ロロナ延長戦なのでどれからプレイしてもいいと思いますが、往年のアトリエファンにはぜひ全部プレイして欲しいですね(どの口で

前作までのあらすじムービーもあります。
- 今作は2周必須だったので、アトリエシリーズにしてはプレイ時間が長めでした(過去作は大体60時間程度)が、だれることなく一気にプレイできました。アーランドシリーズはどれも本当に面白くて、アトリエシリーズを再評価することが出来ました。ライザ2にも期待していますし、ルルアのアトリエも早めにプレイしたいですね。
おまけ
トロコン時の装備&アイテムの紹介。ちなみに以下のサイトが参考になりました(というかこのサイトまんまですが)。

- メルルはパーティの命綱。誰の攻撃を食らってもほぼダメージを受けない鉄壁。あとは一人でアイテムを投げていれば勝てますが、それでは時間がかかりすぎるので、仲間は火力重視で。

トトリの装備(ライアスも同じ)。毎ターンHPが激減するのですぐ死にますが、「命の言霊」でターンが回ってくる度に復活するので無問題。ライアスで火耐性を下げ、トトリのスキルで攻撃すれば1~2万ダメージくらい安定して入ります。アクセサリは品質101以上必須。

無限メテオールは、上は最初に投げるデバフ用、下はダメージ優先の攻撃用です。
神秘のアンクは使用した仲間の行動順を早められます。武器の「影の言霊」で全員2回行動になっているので、メルルやトトリは、1回目で攻撃し、2回目で自分にアンクを使えば、実質無限に行動できます。神秘のアンクは特性が主効果にあまり影響しないようなので、特性は適当でも行けます。品質も自動充填なので、101を超えたらパメラ屋に登録しておきましょう。
メルキシル剤はHPとMPの回復量がそこそこあり、特性を価格が下がるものにしておけば1個25コールで買えるので非常に経済的。上記装備ならメルルは死なないし仲間は生き返るので回復アイテムを持ち歩く必要がなく、戦闘の合間にMPを回復できるアイテムがあれば問題ないので。エリキシル剤は装備が完成するまでは多少使いどころがあるんですが、完成したら不要です。消えないフラムもマキナ3層までは出番があります。
2020-08-01
P5の続編であってP5Rの続編ではないので要注意。

ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ
ストーリー
- あの事件から半年後。それぞれの道を歩み始めた怪盗団の面々は再びルブランに集まり、夏休みの計画を立てていた。そんな折、一同は見知らぬ異世界に入り込んでしまう。そこはかつてのパレスと似ているものの、キングと呼ばれる存在が、人々の願いを奪い取って洗脳するための世界―ジェイルだった。その事件の実行犯として警察から追われる身となった怪盗団は、自らの潔白を存在し、事件を解決するため、各地のジェイルを巡る旅に出かけるのだが
というストーリー。

懐かしのルブランに目頭が熱くなります
- 個人的には、今回の全体的なストーリーはちょっと気になる内容でした。前回はモルガナがパレスのことについて一通りの知識を持っていて、そこでの立ち振る舞いがどういう結果を引き起こすのか事前に予測が立てられていたのですが、今回のジェイルは一行にとって未知の世界なので、行動には慎重さが求められるはずです。それなのに、よく分からないまま手探りで他人の精神世界をいじったり、人々から熱狂的な支持を得ている作家や政治家をすぐ洗脳によるものだと断定してつるし上げにかかったりと、怪盗団の行動が雑というかなんというか。
- また表のラスボスの思想は(以下ネタバレなので反転)、改心のシステム化で、あくまで目に付いた人間を一人ずつしか改心できない怪盗団の活動の規模を拡大しようとしています。その場合の「改心」はあくまで表のラスボスの善悪基準に基づいているので、怪盗団は、それは洗脳であり独裁だと言うんですけど、ラスボスからはお前らのやってることと何が違うのかって当然言われるんですよね。それに対する答えを怪盗団側は出せていなかったと思います。てっきりここで「全会一致」という怪盗団の掟がスポットライトを浴びると思ったんですが。あとこのラスボス、やっていることがP5Rの追加ボスの焼き直しのような。
- それからそのあとに登場する黒幕なんですけど、(同前)その目的は人々の洗脳ではなく、あくまで人々の望みをAIというシステムを介してかなえることが目的になってます。まあその手段を明らかにせず人々を引き込んでいるので、それが正義だとは思えませんが、少なくとも「他人が望まないことを押しつけている」という理由でパレスの主やジェイルの王を断罪してきた怪盗団は、その正義のよりどころを失っているんですよね。そこに対するフォローがなかったのも気になりました。今回は全体的に、怪盗団の独善的…とは言いすぎですが、高校生という若者の人生経験の延長で行動しているところが目立っていたように思います。
- それに細かいところもちょっと気になります。怪盗団がどういう手段で改心行為を行っていたかは警察サイドには把握されているはずです(獅童が改心した状態で逮捕されてますからね)。それなのにその怪盗団のお目付役としてきた善吉が、認知世界について無知っていくら何でも人選ミスでしょ。
- ただ、じゃあストーリーはダメかと言われるとそんなことはないです。東京を離れ、各地をキャンピングカーで回りながら青春を謳歌する怪盗団の面々は見ていてとても楽しかったですし、後述しますが個々素晴らしい出来のエピソードもありました。P5では雨で流れた花火大会や、春がいなかった海遊びなどのイベントもあり、また風光明媚な観光地を眺められるアドベンチャーパートも悪くなかったです。コロナ騒ぎが収まったらぜひ聖地巡礼してみたいですね。

P5ではいなかった面々の浴衣も見られますよ!
システム
- 今回はストーリーは一本道です。ADVパートはフラグを立てながらストーリーを進めるオーソドックスなADV方式で、P5のように行動の選択肢が多いタイプのゲームではありません。本作はアクションゲーなのでこれでいいと思います。

時折入るムービーも出来が良くて見入ってしまいます
- またP5同様、ペルソナの合体・収集が出来るのもうれしいところ。今回はラヴェンツァが優しく手ほどきしてくれるのでありがたいですね(まあ双子も可愛いんですけど、今回は出番ありません)。合体システムはP5に比べると大分簡略化されていますが、そこも本筋とは関係がないので別に問題ないと思います。作中ではあまり説明がないんですが、力の継承を使えばALL99のペルソナを作るのもさほど難しくはないので、育成好きも安心ですね。ただALL99のペルソナを作っても、戦闘が劇的に楽になることはありませんけどね。
- 今回一番気になったのは、ロードの長さです。NSWだからかと思ったのですが、他のレビューを見てるとPS4でも似たようなものみたいですね…。まさか令和の時代になって、ロードの長さにやきもきするとは思いませんでした。特にゲーム起動時、ジェイル進入時、ベルベットルームからの帰還時はひどかったですよ。あとダンジョンを脱出するとアジトではなくアジトの前に飛ばされるのもなんとかしてほしかったです。

アジトにほとんどのシステムが集約されてるんだから、ここに出入りすればよくない?
- UIも、P5に寄せているのは分かるんですけど、残念ながらあの独特なセンスを再現できていません(これ同じUI担当の人が作ったんじゃないですよね?)。残念ながら劣化しているように見えます(yukkun20のようなセンスのない人間が何を言ってるのか)。そしてそれを再現するために、ロード時間が犠牲になっている気さえします。例えばアジトでセーブする場合、セーブ画面の呼び出しは一瞬なんですよね。でもメニューからセーブ画面を呼び出す場合、双葉とネクロノミコンの簡単なアニメーションが表示されるんですけど、そのアニメが中途半端に長いんだよな…。上記の通り一瞬で呼び出す事が技術的に可能なはずなのに、わざわざアニメを見せたいがためにテンポを損なっている感じがします。これも主観かも知れませんが。

タイトル画面からして若干微妙なものを感じる
キャラクター
- PCキャラは全部で10人。これまでの怪盗団の面々8人(ただしナビは操作できない)に加え、善吉とソフィアという新しい仲間が加入しました。各キャラもP5のときから学年が上がり、進学した人もいますが、基本的には高校生だった時のノリを引き継いでいるので、怪盗団のその後を見たい人には十分満足がいくと思います。

春は毒舌&暴走運転手属性が追加されましたw
- そして新キャラですが、このふたりのキャラクターも、その周りのストーリーも、どちらも素晴らしかったです。
- ソフィアは自身の存在意義について悩むという、お馴染みのポジションのキャラです。その展開上、最後は悲しい別れになると覚悟しながらプレイしていたのですが、素晴らしいエンディングで大満足です。あと個人的には、存在意義についてうだうだと悩むことなく、自分なりの答えを見出して前向きに歩むソフィアのキャラクターは結構刺さりましたね。こういうキャラに人生を導いてほしいものです(このゲームから何の教訓も得てない人のセリフ
- 善吉も人間くさくて良かったなぁ。ザ・三木眞一郎氏って感じのキャラで、大人のダメなところと頼れるところを一心に併せ持ったキャラでした。娘と組織と仲間と、いろんなしがらみに絡まれながら、自分なりの正義を模索していく彼の姿には一番感情移入できましたね。彼と怪盗団の絡みをもっと見ていたかったです。

茜ちゃんいい子でしたね。お父さんもがんばれ!
- P5のコミュキャラが惣次郎と冴以外登場しなかったのは泣ける。千早…べっきぃ…

いやそこは頼めよ!
戦闘
- 4人パーティで大量に出現する敵をバッタバッタと倒しながら進んでいくということで、無双系と思われているかも知れませんが、全然違いました。むしろ数の暴力に押し流される系です。難易度NORMALでプレイしているのに、めちゃくちゃ戦闘不能になります。TPを派手につかうとすぐガス欠になってアジトに戻らないと行けなくなります(幸い今作は一日に何度でも潜れるので問題ないですけど)。特にゲーム操作に慣れるまではかなり大変でした。そういう意味で、ペルソナのハラハラするターン制バトルをうまくアクションに落とし込んでいるな、と感心しました。
- 戦闘はこの手のアクションゲームの中ではかなり面白かったです(yukkun20はアクションをほとんどプレイしませんが、少なくともこれまでプレイしたどの無双系よりも面白かった)。中盤以降それなりに堅実に立ち回れるようになったり、ジョーカー以外のキャラの操作もできるようになると面白さがじんわりと分かってきました。ただボスはHPが非常に高いので、若干単調な感じは否めませんでしたけど。補助スキルをもっとガンガン使えば良かったのだろうか。ラスボス戦で初めてその有用性に気付いたあたりが、yukkun20のアクションゲームの苦手さを物語っている気がします。

総攻撃はもうちょっとダメージ倍率高くてもいいような気がした
- ジョーカーはこれまで通りたくさんのペルソナを切り替えながら戦うことになります。ただ戦闘での操作はあまり複雑すぎることはありませんし、ペルソナのスキルを発動する時やアイテムを使用する時は時間が止まるので、あまりせわしない感じはありませんでしたね。

ナビを守りながら戦う「ハッキングバトル」もあります
総評
- そんなわけで、yukkun20が苦手な分野のゲームではありましたが、十分楽しませてもらいました。ただ、ストーリー、システム、バトルのいずれも賛否両論な感じで、ペルソナ信者のyukkun20でも手放しで褒められる出来ではなかったです。
- 一方で、続編から加入したキャラと、前作からの続投キャラの両方がうまく扱えていたのは高く評価したいです。新加入キャラは続投キャラを食うほど目立つこともなく、それでいてしっかり存在感を示し、そしてそれまでのキャラとはまったく違った立ち位置を確立してくれました。かすみとの絡みが見られなかったのはとても残念ですね。

まさか30代?のおっさんのペルソナ覚醒を見ることになるとはw
- そんなわけで、ペルソナが好きでアクションも好きならおすすめできるゲームです。アクションが苦手でも、EASYでさくさく進めることも出来るので、P5のその後が気になる方はぜひプレイしてみてください。トロコンまで行けるか心配?NSW版をプレイすればいいんじゃないかな(放り投げ
2020-07-18
未だ色あせない名作RPG。ストーリー、キャラ、戦闘、音楽全てが最高。2020年になってこのゲームのレビューを書けるとは。

グランディア
ストーリー
- 産業革命の傍ら、「世界の果て」が発見され、冒険者という職業が廃れ始めた時代―パームに住む少年ジャスティンは、冒険者になり、かつて存在したエンジュール文明の謎を解くという夢を持ちながら、日々冒険ごっこに明け暮れていた。ある日、軍の管理する遺跡に忍び込んだジャスティンは、父の形見の精霊石の力で、最深部に入り込んでしまう。そこに現れた「リエーテ」と名乗る少女から、エンジュールについて知りたければ遙か東方にあるアレントに来るよう招かれ、ジャスティンは街を出る決意をする。それは、世界全体を巻き込む大冒険の始まりだった―
- 1997年にセガサターンで発売された同名タイトルの移植版です。移植にあたって画面のHD化やUIの改善などがなされ、当時の雰囲気を残しながらもプレイは快適になっています。特に画面は単にHD化されているだけでなく、スプライト自体が強化されているので今見ても荒さは感じませんでした。

当時3Dモデルのムービーに2Dキャラを乗せるのは画期的でした。
- yukkun20はこれまで、ストーリーが最も良かったRPGを聞かれた時は、(テイルズオブファンタジアを差し置いて)グランディアだと答えてきました。でも最後にプレイしたのは2000年頃なので、正直自分の中で思い出補正されているだけで、ホントはそこまで素晴らしいストーリーではなかったんじゃないか…そう思っていて、実は今回プレイするまで少し葛藤がありました。思い出は美しいままでと思ったこともありました。でもプレイを終えた今、yukkun20ははっきり断言できます。RPGでストーリーが最高のゲームは、間違いなくグランディアであると。王道でまっすぐな展開、明るく、笑いがあふれるストーリー立て、時にシリアスや悲劇も挟み、考えさせられる場面もありました。家族愛、仲間との出会いと別れと再会、男同士の友情、友や世界のために自分の全てを投げ出す勇気に何度も泣かされました。確かに展開が早すぎたり、説明不足だったりするところもあります。キャラクターごとのサブイベントも、最近のゲームみたいに多くはありません。それでも、このゲームにはyukkun20がエンターテイメントに求めているもの全てがありました。プレイ日記つけていても本当に楽しかったし、こんな素晴らしいストーリーを日記にしたことで、これから先いつでもこの思い出に浸れると思うと本当にうれしいです。

お約束展開も目白押しです。
システム
- オーソドックスな一本道のRPGです。マップを歩き回りながら、登場人物たちに話しかけてフラグを立て、ダンジョンを攻略して話を進めていきます。
- 特徴的な(当時はですが)システムとして、マナエッグとスキルレベルというものがあります。仲間になるキャラクターは武器を1~3種類、魔法を0~4属性使用できるのですが、魔法は基本的にはマナエッグというアイテムを使用しないと扱える属性数を増やすことが出来ません。マナエッグはフィールドに落ちているのですが、有限でおまけに取り逃すと再入手できないものがほとんどなので、マップを隅々まで探索することが必要です。そして武器や属性魔法にはそれぞれスキルレベルが設定されていて、使用するごとにレベルが上がっていきます。武器レベルが上がるとステータスが上昇し、魔法レベルが上がるとステータスが上昇したり詠唱時間が短くなったりします。またどちらも一定のレベルに達すると、新しい術技を習得できます。それによってキャラごとの個性が出されていました。
- 残念ながら、ストーリーのスキップやオートモード、会話ログ機能などはありませんが、それも時代ですね。セーブロードは早いし、動きもキビキビして、イライラさせられる待ち時間はありませんでした。ボイスは本当に重要な場面にしかありませんが、ボイス付のイベントはどれも中の人の演技が素晴らしく、思いっきり引き込まれました。
- ただ、顔グラフィックが誤って表示されるシーンがいくつかあったのはとても残念です。オリジナル版ではそういうバグはなかったはずなので、移植時のミスですかね。再現率100%で、必須イベントで発生するバグなので、テストプレイを一度でもしていたら気付かないはずはないのですが…。
キャラクター

誓 い ま す 。
- ジャスティンはまっすぐで、あまり後先考えたりせず心の赴くままに行動する少年です。個人的にはこういう思慮の足りないキャラはあまり好きではないのですが、ジャスティンだけは別ですね。彼は本能的に正しいものを選び取って、そこに向かって引っ張っていけるいわゆるカリスマを持っている少年だと思います。それでいて、周囲の人の言葉もきちんと聞いて、その上で決定が出来るんですよね。冒険活劇の主人公として、申し分のないキャラでした。

このスクショはyukkun20自慢の一枚。
- スーも素敵なキャラでしたね。ちょっとおませで、ジャスティンの保護者でもあり妹分でもある魅力あふれるキャラでした。彼女がいなければジャスティンは世界の壁を越えることは出来なかったでしょう。機転も利いてパーティのピンチを救ったこともあります。自分の意思ははっきり示しますが、それでいてわがままではなく、仲間のために身を引く思いやりもあります。彼女との別れのシーンはyukkun20のゲーム史においても強く記憶に残るシーンの一つだし、今回も案の定号泣でした。

このスクショだけで泣ける。
- そしてフィーナです。序盤は明るく、先輩冒険者として頼もしい存在でもあります。それでいて固定観念から抜け出せてなかったり、あっさり敵にさらわれちゃったりして、庇護欲をかき立てられます。中盤はジャスティンの頼れる仲間として活躍しますし、ジャスティンのことを心配したり、焼きもちを焼いたり、彼のために身体を張ったりと、その心の動きがめまぐるしく、ジャスティンと友にプレイヤーの心もつかまれます。終盤は姉や自分の運命と向き合い、苦悩し、重要な決断をし、そして最後は仲間たちの元へ戻ってきます。これまでの話があるから、素直に彼女を助けたい、その力になってあげたいと思わせてくれます。そして衝撃のエンディング。ここまでされたらもう好きになるしかないでしょ。

突然乙女モード全開になるのも彼女の魅力。
- そのほか、頼れる大人の男で、真の勇気とは何かを教えてくれたガドイン、時に憎まれ口をたたきながら、面倒見が良く、ジャスティンの一番の親友でいてくれたラップ、先頭切って敵に突っ込んでいき、家族への愛情を身をもって示したミルダ、ジャスティンを導き、本当のピンチを切り開いてくれたギド、不思議少女かと思いきや、天然毒舌というギャップが素敵なリエーテなど、仲間はみんな魅力的でした。それ以外にも、主人公サイドではあまり描かれなかった男女の愛を見せてくれたミューレンとリーン、どこか憎めない悪役で、最後は主人公たちと力を合わせるという王道展開を見せたガーライル3人娘、ジャスティンのことを信じ、愛し、そして彼のためにできる限りのことをしてくれた母リリィ、先輩冒険者として、冒険者に大切なもの(とトロッコの乗り方)を教えてくれた冒険者ジン、ジャスティンが世界をつなぐ最初のかけ橋となった亜人の少年レムなど、印象的な登場人物がいっぱいでした。
- それでいてモブも見逃せません。モブキャラにも大体会話が2~3パターン用意されており、何度か話しかけることでより深い設定に触れることも出来ます。。ストーリーが進むごとに町の人の会話もこまめに変わり、人となりも分かってきて、生き生きとしたキャラクター性を感じられるようになっていました。思い返せばグランディア3でもこの伝統は生きてましたよね。yukkun20は3は黒歴史だと思っていますが、その点だけは評価しています。
戦闘
- この時代では珍しい、アクティブターンバトルになっています(アトリエや軌跡シリーズの戦闘が近いです)。
- 敵味方のアイコンが、戦闘画面の右下に表示されるIPゲージ上に表示され、それぞれのキャラの行動値に応じた速度で左から右に流れていきます。味方アイコンが「COM」の位置に達すると時間経過がとまり、そのキャラが行動をコマンドで選択します。コマンドを選択すると、各コマンドに設定されたスピードに応じてさらにアイコンが進み、「ACT」の位置に達すると(通常攻撃の場合はCOMからACTに即座に移動する)、通常攻撃やスキルであれば発動可能位置までキャラクターがフィールドを移動し、攻撃します。術であればその場で術が発動し、敵味方に術の効果が発動します。

バトルは直感的でわかりやすい。キャラには移動力も設定されていて、敵までの距離が遠いと攻撃が届かないことも。
- 敵も同じルール上で行動します。各行動にはそれぞれ、攻撃力と共にIPダメージ力が設定されていて、相手に攻撃を当てると、相手をIPゲージ上でノックバックさせることが出来ます。それにより行動を遅延させられますし、相手のゲージがCOMからACTの間にある時にノックバックさせたり、大きくノックバックさせたりすると、敵の行動を中断させることも出来ます。ダメージを稼ぐか、IPダメージを稼ぐかの選択を迫られる場面も多々あります。
- 正直、システムとしては完全に完成されています。たとえばyukkun20はワイルドアームズ2をゲームアーカイブでプレイしたことがありますが、戦闘は非常にテンポが悪く(これは時代のせいなので仕方がないのですが)、今の基準でプレイするのは苦痛を感じるレベルでした。でもこのゲームは、確かに時代の流れは感じるものの、まったく苦痛を感じません。難易度は全体的には低いですが(これは難易度調節がないため、意図的にそうしているそうです)、戦略性もあり十分楽しめました。
- 各キャラの動きも賑やかですし、術技の演出も凝っています。演出は飛ばせないので終盤には飽きが来ることもありましたが、あまり大きな弱点には感じませんでした。
- そんなわけで、「古いゲームは戦闘がだるいから」といってプレイしないのはもったいないですよ。
総評
- 完全にほめちぎりましたけど、まったく後悔してません。ここまでで触れられませんでしたが、岩垂氏の音楽も素晴らしいです。現代ほどドラマチックなイベント演出が出来るわけでもないのに、それでもこれほどストーリーが刺さるのは、BGMの力も大きいと言えるでしょう。

この言葉の正しさを追い求める物語でした。
- 最近の哲学的なストーリーとか、重厚な世界設定とか、そういうのも嫌いではないんですけど、やっぱりエンターテイメントの基本は冒険活劇でしょ!と思う方には強くおすすめしたいゲームです。
- またリマスターとしても秀逸な出来でした。ストーリーや演出などには余計な手をまったく加えず、グラフィックやUIなど改善すべきところはキチンと手が入っていて、最近のゲームに慣れた世代でもストレスなく楽しめると思います。ただダンジョンのギミックは結構難易度高いので、攻略本かサイトは必須かも知れませんが…。全体的に見ても、顔グラバグ以外欠点が見当たらないよ。
- そんなわけで、このゲームは、yukkun20の心の中で永遠に輝き続けると思います。yukkun20がゲームを本格的に始めた大学1年の時、最初にプレイしたのはテイルズオブファンタジアでした。それに続いてプレイしたのが、このゲームとサモンナイト2です。この3つが今のゲーマーとしての自分の基礎になっていると言っても過言ではないでしょう。随分前にリメイクされている他の2本から大分遅れましたが、再びこの名作に触れられたことを心から感謝しようと思います。ガンホーさんありがとう。次はファンディスクの移植、よろしくお願いします!!!

人生で壁にぶつかった時、この場面を思い出したい。
2020-06-29
限定版付属の攻略本が普通に攻略本として過不足ないレベルでびっくりした。というかこれのあるなしで攻略難易度に影響が出そうなので、限定版を是非どうぞ。
ブリガンダイン ルーナジア戦記
ブリガンダインシリーズの最新作です。前作から22年経ってまさかの復活!
体験版でプレイし、最も難易度が低いと言われるノーザリオ王国でプレイ中です。ちなみにEASYではなくNORMALプレイ。
良かったところ
- ある意味オンリーワンとして完成されていたブリガンダインらしさをきちんと正統進化させています
- システムは複雑だがチュートリアルが充実してます(ただ、習うより慣れよですが)
- バトルパートに早送り機能があってさくさく進められます
- バトルパートで接敵まで時間がかかりすぎる…と体験版では思ってましたけど、これくらい間が開いていないと戦線を構築する暇がないのでむしろOK。面倒ならオートで彼我の距離が詰まるまで進めればいいし
- また体験版では敵味方の区別が付きにくいと言いましたけど、全然気にならなくなりました。なぜなら長い間戦っていると味方のメンツは記憶できるから、識別記号自体の必要性がかなり下がる
- 全体的に攻撃力が低め(もろいキャラでも1~2発で沈むことはあまりない)ですがどんな強キャラでも囲まれたらすぐ死ぬので、がっぷり四つに組んで陣形の妙を楽しめます(というより陣形を組まないと勝てない)
- 1回のバトルパートも意外と短いです
- 最初のクラスチェンジまではあっという間で、後述の修練場を使えば実戦に出さなくても育成が出来るので、遅れて加入したキャラも活躍できます
- 味方のターンならいつでもセーブが出来ます
- 体験版ではシュフェン(途中加入する騎士)の士官イベントがわりとぞんざいでしたが、彼女の設定を生かすものに変更されています
- 敵も味方と同じルールで動いているので、(唐突に異常に強力なユニットが登場するなどの)理不尽さを感じません
気になったところ
- 微妙にコントローラーに対するレスポンスが悪い感じがします(体験版よりは気にならなくなった)
- セーブロードが長いです。またロードの度に、「ロードコマンドを選択」→「現在のデータが消失するという警告」→「ロードデータの選択」→「ロードしますがよろしいですかという警告」を強いられるのは面倒。警告は1回でいいです。yukkun20はイベント回収のためセーブロードを多用しているので結構気になります。出来ればクイックセーブ/ロードがほしいところ。
- ストーリーが薄い感じがします(現状は「群像劇」とはいえないでしょう。ただこれは序盤だからかも知れません)。特に敵国が滅亡する時も大袈裟な演出はなく、テキストで触れられるだけなのはちょっと寂しい。キャラクターイベントも少なめ。
序盤攻略のコツ
この記事で十分なんですが、個人的に感じたコツでも。ノーザリオ王国が念頭にあります。
- 序盤はマナがカツカツなので、むやみにモンスターを増やさず今いるキャラを大事に育てる(特に上級以上のモンスターは大事に)
- メイン6人の内3人は即戦力なので国境沿いに置いて防御を担当させる。その間にレベルの低いキャラやこれから主力を任せたいキャラを修練場にクエストに出してレベルを上げる。ついでに低レベルモンスターのレベルも上げる
- 騎士もモンスターも修練場でレベルが10になりクラスチェンジしたら前線に戻し、少しずつ侵攻していく。即戦力1~2人+若手1~2の組み合わせで安定。
- 一度倒したモンスターは敵側も復活しないので、敵が強くても,強い敵モンスターを集中砲火で倒して撤退するのを繰り返せば戦力を削れる
- 手の空いた騎士はクエストに出す。聖杯を狙って「永遠の業火」を手に入れればエンシェントドラゴンを調達できる(割と序盤で手に入れている人が多い感じなので,何らかの補正がある?)。主力騎士にグレムリン(インプの上級)と一緒に編成すればリアクトで火力は倍。
- 術士系の騎士はエンチャントレス系とクレリック系の両方を経由させると攻防どちらも活躍できる
- 戦線構築の基本は、1列目に壁・物理火力、2列目に術火力・間接攻撃、3列目に回復役。
- わりと強いと思うモンスター
- ドラゴン系…主力。命中率がやや悪いが許容範囲。本人も壁として有能だが、固いキャラで壁を作り、そこでせき止めた敵にブレスをかけるのが鉄板戦術。
- エレメンタル系…移動後にブレスが吐けるだけで強い。極めて打たれ弱いので味方の後ろから出さないこと。味方を巻き込むことになっても気にしない。
- ユニコーン系…ほぼ唯一の回復役。全部隊に配属してもいいくらい。騎士が回復系でも回復している暇はないことが多いのでいて損はない。部隊の火力担当が高火力低命中率ならペガサス、中火力中命中率ならナイトメアにすると相性がいい
- リザードマン系…高コストの壁の隙間を埋める低コスト壁。盾防御で粘り強く戦える。
- エンジェル系…攻撃と回復の両方が出来る万能型。ただし下級の間は射程が2なので位置取りには注意が必要。
- ただの他のモンスターにも一芸があり、単純に弱いキャラはほぼいないので、好きな部隊を育てましょう。インプ系はリアクト、マーメイド系は水上限定の魅了攻撃、ケンタウロス系は長射程攻撃、ハイドッグ系は再移動と必中ブレス、マンドレイク系は状態異常攻撃なんかを使ってピンポイントで輝きますし。
2020-06-20
往年のアトリエらしいアトリエ作品。

トトリのアトリエ ~アーランドの錬金術士2~ DX
プラットフォーム |
PlayStation®4, Nintendo Switch™, Steam® |
 |
ジャンル |
新約錬金術RPG |
価格 |
【PS4】【NSW版】【Steam版】
通常版・DL版:5,280円(税込) |
公式 |
アトリエ 〜アーランドの錬金術士1・2・3〜 DX 公式サイト |
プレイ時間 |
1周目:57時間(プラチナ) |

スプラッシュ画面はこんな感じ。
ストーリー
- アーランド共和国の外れの漁村・アランヤ村。彼女は幼い頃行方不明になった母を探しに行きたいという夢を持っており、前作の主人公・ロロナに錬金術の手ほどきを受けてからというもの、その想いは強くなる一方だった。彼女は冒険者資格を取り、母を捜す旅に出る。冒険者免許の有効期間は3年。次の更新を乗り越えるため、彼女は冒険者として腕を上げながら、母を探し始めるのだが―
- というわけで、前作ロロナのアトリエから8年後(と言ってもロロナのアトリエは4年間の物語なので、実質的には4年後)の世界が舞台です。前作は錬金術師としての腕を上げるため、定期的に審査がありそれを乗り越えるのが目標でしたが、今回は3年後の免許更新までに冒険者ランクを上げるというのと、母親を捜すという大きな目標が2つ与えられているだけで、小目標はありません。そのためメインストーリーはかなり薄く、その分キャラクターエピソードを中心に話が進んでいきます。とはいえ、アトリエはこれくらいでいいと思います。ライザのようにメインストーリーがはっきりしているのもいいんですけど、アトリエはキャラゲーなので、キャラクターエピソードが充実していればそれで十分なんですよね。
- そういうわけでストーリー全般としてはかなり高評価です。ただ、一つ気になることも。ストーリーの柱の一つである母捜しですが、トトリはあまり母の記憶がなく、話が進んでいくうちに、徐々に母を知っている人から、母がどういう人だったか…ということが明らかになっていきます。でも母親の性格がいまいち受け入れられないというか、人間的にyukkun20が一番苦手なタイプ(悪意なく迷惑をまき散らすタイプ)なのでモチベーションが…。

「なぜか人に好かれる魅力がある」キャラをうまく描くのはすごく難しいのです。
システム
- 調合について
- アトリエシリーズと言えば調合。今回はロロナと大きく変わってはいません。最近の調合システムに比べると単純で、せいぜい特性と品質くらいしか気をつけることがありません。また序盤はアイテム探しのリスクが高い(採取にかかる日数が多い)ので、都合の良いアイテムを捜すというよりは、あるものでどうにかすると言う感じが強いです。それでも十分調合を極めることは可能です。最近だと時間制限を無くす(または緩める)代わりに強力なアイテムの回収に時間がかかるシステムになっていることも多いですが、yukkun20的にはこちらのシステムも響きました。
- とはいえせっかく作った強力な爆弾をポンポン投げるわけにはいきません。そのためアイテムを複製する手段として、お金で増やせる「量販店」と、時間経過で増やせる「ちむ」の2つが用意されています。とくにちむ複製は前作と違い、材料がなくても完全に複製が可能なので重宝しました。
- 終盤になると、湧水の杯というアイテムを使って、強力な素材を簡単に手に入れられるようになるので、強力な装備やアイテム作りに没頭できるようになるのも良かったですね。
- その他について
- 上でも述べましたが、今回はキャラクターエピソードが非常に充実しています。大体中盤過ぎくらいでエピソードが完結してしまって、あとはあまりイベントが起きない…ということも多いですが、今作は終盤までずっとイベントが詰め込まれていて、本当に楽しかったです。反面、フラグが結構厳しいものもあり、かなり計画的にプレイを進めないと、1周目でプラチナに行くのはかなり困難でしょう。yukkun20はあらかじめ攻略サイトで情報をしっかり集めてプレイしたのでうまくいきましたけど、途中何度かヒヤヒヤさせられました。
- 今作はお金に大分苦労させられました。多分普通にプレイすると、クリア直前くらいまで金銭的にはカツカツで、数百コールレベルでのやりくりを求められるのではないでしょうか。お金をまともに稼ぐ手段がクエストの報酬しかないのですが、イベントを優先すると採取や調合をしている暇がないので、クリアできるクエスト数も少ないし、採取地で拾った素材ではなく店売りの素材を使うので原価がかかって利益が出ない!みたいな感じでした。参考書を買うお金もないよ…。前述の湧水の杯が手に入ればお金も無限に稼げるのでいいのですが、トゥルーエンドには50万コール貯めないとダメなのでちょっとバランスが悪いかも。
- とはいえ、そのほかに目立った欠点はなく、システム的にも良作だったと思います。yukkun20は自由度が高いゲームより、ある種の制限の中で創意工夫するゲームが性に合っているのですが、そういう意味でこのゲームは非常にしっくりきていたと思います。
キャラクター
- PCキャラは全部で10人。今作はトトリ+2人でパーティを組みます。どのキャラもそれなりに強く、本編をクリアするだけであれば自由に組み合わせを決めていいと思います。ただしトロコンを狙うと、冒険者レベルMAXが必要なミミはパーティに入れっぱなしの方がいいですし、今作もアイテム最強なので、隠しボスと戦うならアイテムを使えるロロナは外せないと思いますし、そういう意味では最終的なパーティは絞られてくると思います(トトリ+ロロナ+ミミ/ステルク/ツェツィあたり)。
- 登場人物はみんな温かく、前作の主人公であるロロナが人々から尊敬されていることもあり、その弟子であるトトリにも皆親切にしてくれます。前作同様ほんわかした世界をのんびり楽しむことが出来ますね。

当のロロナは相変わらずこんな感じですけど。
- 前作に登場したキャラも8年経っているのでそれ相応に大人になっていて、ちょっと感慨深いものがありますね。くーちゃんも前作に引き続き冒険に同行してくれるのはうれしいところ。ステルクさんも相変わらずの苦労性でした。
- ただなぁ…キャラクターモデリングが、時代の限界なのかすごく微妙です。特に男性。まあ元々10年前のゲームで、3DモデルがRPGでもようやく一般的になり始めた頃の作品なのでそこを突っ込むのは野暮なのですが…

一番表情が気になる(悪い意味で)ペーター君。
- 個人的には、表情がコロコロ変わって飽きない主人公のトトリ、謎の怪力を持つ先輩冒険者メルヴィア(結局怪力の秘密は明かされませんでしたね。どう考えても人外のパワーなのに生まれつきで片付けていいのだろうかw)、ミンゴスのシスコンボイスがたまらないトトリの実姉ツェツィ、相変わらずのロリータボイスとジェラシーがたまらない師匠のロロナあたりがお気に入りです。

おねーちゃーん!
- あ、今回もyukkun20お気に入りのパメラさんが登場し、しかも美味しい役どころだったので大歓喜。しかしアレ、結局なんで鍵が開いたんですかねぇ。必要だったのは生け贄で、魂ではないはずですが…
戦闘
- シンボルエンカウント制です。今作も敵はこちらを認識するとレベル差があっても襲いかかってくるのでちょっと面倒なことも。そろそろエンカウントキャンセルシステムが欲しい。

早送り機能が搭載されたので大分テンポが良くなりました。
- 戦闘難易度は結構高めです。と言ってもザコに苦戦することはほぼありません。しかしストーリー中盤で登場するボス2体はなかなかの強敵で、本気でアイテムを作り込まないと勝てないと思います。あと最後の隠しボスはそれ以外のボスと比べても異常な強さで、アイテムと装備を完璧に作り込んでも、わりと運ゲーになりがちだと思います。
- 戦闘はアトリエお馴染みのウェイトターン制のコマンドバトルです。キャラクターの取れる行動も、通常攻撃、スキル、防御(トトリとロロナはこれに加えてアイテム使用)くらいなので、戦術的にはあまり取れる幅はありません。そういう所もアトリエらしくて、個人的には高評価です。最近のアトリエは戦闘の比重がちょっと重すぎるんですよね。個人的にはネルケくらい戦闘はさらっと流してくれてもいいと思うのですよ。このシリーズだけは。
総評
- やれることの制限がシリーズの中でも比較的大きく、それでいて締め切りまでにクリアする課題が抽象的にしか提示されないこともあって、やや人を選ぶ出来だと思いました。最近の作品だとアーシャのアトリエが一番作風として近いので、それが好きだったのであれば楽しめると思います。実際yukkun20の好みにはがっちりはまりましたので、アーシャ≧ネルケ>トトリ≒ライザ>ロロナ>その他というあたりの位置づけです。
- なんだかんだでキャラエピソードは先が気になるし、調合もさくさく出来るのでついつい時間を忘れてプレイに没頭してしまい、2週間ほどでトロコンしてしまいました。アトリエシリーズは大体プレイ時間が60時間前後になることが多いんですが、これほどの短期間でトロコンまで到達したのは、アーランド以降ではこれとライザとアーシャくらいです。大体数ヶ月はかかりますからね。
- そんなわけで、メルルのアトリエの近いうちにプレイしたいと思っています。

作中美少女勢揃い!
おまけ
ブラッドエレメント撃破時の装備&アイテムの紹介。ちなみに以下のサイトが参考になりました。



- 武器の特性…いずれも「炎の力」「大地の力」「雷の力」「冷気の力」「品質アップ・大」
- 防具の特性…いずれも「炎ダメージ軽減」「氷ダメージ軽減」「土ダメージ軽減」「雷ダメージ軽減」「HP+30」
※ヴェルベティスに特性を集約し、銀糸のワンピース/鉄人の服/バトルコートを調合→分解でスケイルクロスにダウングレードすると楽です
- 精霊の首飾りの特性…「冷気の力」「大地の力」「品質アップ・大」「全能力+10」「技威力30%増」
- 実影の腕輪の特性…「軽量化された」「全能力+10」「全能力+5」「全能力+3」「速度+10」
- ブレイブマスクの特性…「品質アップ・中」「技威力20%増」「魔族特効」「ドラゴン特効」(かなり適当)




- ボスの倒し方
- ロロナが時空の卵→ダイオクラフト→ヒンメルシュテルン→妙薬ドラッヘン
- トトリが時空の卵(デュプリ)→メンタルウォーター(特性適当)→エリキシル剤(品質51の方。デュプリ)→エーテルインキ
- ロロナが自ターンでエンゼルフルハートor必殺技
- これで大体倒せます。品質120のエリキシル剤は、ブラッドエレメントの初ターン猛攻に耐えられない場合の保険です。
2020-05-31
「風」「花」「雪」「月」全て味わい尽くした…かな?SRPG界は今日も元気です。
Fire Emblem 風花雪月
プラットフォーム |
Nintendo Switch |
 |
ジャンル |
シミュレーションロールプレイングゲーム |
価格 |
パッケージ版:6,980円(税別)
ダウンロード版:6,980円(税別)
限定版:9,980円(税別) |
公式 |
ファイアーエムブレム 風花雪月|Nintendo Switch|任天堂 |
プレイ時間 |
1周目:93時間(紅花ルート)
2周目:101時間(蒼月ルート)
3周目:78時間(翠風ルート)
4周目:7時間(灰狼ルート)
5周目:96時間(銀雪ルート) |

タイトル画面はこんな感じ
ストーリー
- 父ジェラルドと共に傭兵稼業を営んでいた主人公は、野盗に襲われる学生たちを助けた縁で、学生たちが所属するガルグ=マク士官学校に教師として採用される。大陸を三分する帝国・王国・同盟それぞれから学生たちが集まる士官学校は、さながら大陸の縮図とも言える雰囲気だった。主人公は生徒たちを士官として導き教育していくと共に、実習として各地の紛争に派遣されては最前線で生徒と共に剣をとって戦う。しかし、各国の対立は深刻化し、ついに大陸全土を巻き込む戦争が勃発。その時主人公は―
- 誰もが知っているSRPG「ファイアーエムブレムシリーズ」の最新作です。第1部では、3つあるクラスから1つを選択し、そのクラスに所属する生徒を仲間として、生徒たちを実戦に備えて鍛えると共に、教師として悩みを解決したり、釣りや料理で休日を過ごしたりします。第1部の終盤で大陸を巻き込む戦争が勃発し、第2部では選択したクラスの生徒たちが所属する陣営(帝国、王国、同盟、教会)と共に、大陸統一のために戦っていくことになります。

どのルートもまじめにプレイすると100時間くらいかかります。
- それぞれのルートは独立し、単体としても完結しているのですが、全部をプレイすることで、この世界の深い設定に触れることが出来るようになっています。また紅花ルート以外では悪役として描かれる帝国ですが。紅花ルートでは帝国側がなぜそのような行動に出たのか納得のいく説明がなされていて、戦争とは悪の帝国と正義の戦いではなく、正義と正義のぶつかり合いだと言うことを強く感じることが出来ました。SRPGなのでメインストーリーにはあんまり期待していませんでしたし、実際ストーリーの牽引力はそれほど強くは感じなかったのですが、結局4周(灰狼ルートは外伝なので別枠)してしまうほど設定の謎が気になる感じでした。
- 戦争がモチーフなのでストーリーは常にシリアスですし、人死にも結構出ます(特に仲間にしていない生徒が第2部で敵として登場し、倒せば普通に死亡するのは衝撃でした)。しかしサブイベントなどでは生徒たちも年齢相応の掛け合いを見せてくれるので、全く笑いがないわけではないです。
- ただ第1部はどのルートでもほぼ展開が同じなので、それを4周するとさすがに飽きが来ますね。第2部はルートによって結構ストーリーに差があるので気にならないのですが…。

主人公は男女から選択できるが、ストーリーは共通。
システム
- 第1部と第2部はほぼ同じ造りになっていて、1ヶ月の間、生徒たちを士官学校で交流して好感度を上げ、フリーバトルに出撃して能力を上げ、授業でスキルを上げ、という感じで育成を行います。1ヶ月の最後には出撃パートがあり、そこでストーリーバトルをクリアして次の月へ、という繰り返しです。FEシリーズはSRPGの中では比較的シミュレーションゲーム寄りなゲーム設計がされていますが、今作ではこの育成パートの比重が大きくなっていて、RPGらしさに重きが置かれていました。
- 1ヶ月間に、自由行動が3~5回あり、それぞれ任意の行動をとることができます。行動としては①散策と②出撃がメインです。
- 散策パートでは、主に生徒と一緒に時間を過ごすことが出来ます。一緒に食事をしたり、料理をしたり、お茶会をしたりすることで、生徒との好感度(支援値)を上げることができ、生徒とのイベントが発生したり、戦闘時に支援を受けたり出来るようになります。また釣りや栽培では料理などに使う素材を手に入れることが出来ます。

DLCでは一緒に入浴も可能になりましたけど、なんか想像したのと違う…
-
- 出撃パートでは、フリーバトルに出撃することが出来ます。経験値はバトルでないと取得できませんし、武器スキル経験値もバトルで獲得することができます。貴重なアイテムやお金も稼げますので、こちらも結構大事。
- それ以外の日は授業による育成パートで、主に武器スキル経験値を上げることが出来ます。各生徒には獲得したい技能を任意に設定することが出来、レベルと技能レベルが一定値に達すると、クラスチェンジすることが出来ます。技能レベルが上がるとそれに応じたスキルも覚えるので、育成の楽しみも十分でした。終盤になると成長速度が遅くなってしまうのがちょっと残念だったくらいでした。
- 生徒たちにはそれぞれ膨大な数のイベントが用意されていて、しかも発生タイミングや他のキャラクターの加入の生む、他のイベントの発生状況などで細かく差分があり、4周しても多分全イベントの半分も見ていない気がする。いつかシナリオブック出してほしいですね。電話帳みたいな厚さになると思うけどw

仲間で生き残ったキャラは、全員後日談を読むことが可能。これもルートと好感度で差分大量。
- UIには若干使いにくい部分もありました(特にマップのショートカットが若干不便なのが一番気になる)が、全体としてみれば問題ないレベルだと思います。
キャラクター
- ユニットとして使用できるキャラは34人+DLC6人です。基本的には選択したクラスの生徒8人+主人公の9人で戦いますが、別クラスのキャラや、士官学校の教員をスカウトして仲間にすることも出来る(特定のルートでのみ仲間になるキャラもいるので、全員仲間に出来るわけではない)ので、好きなキャラでパーティを固めるのも可能です。またクラスの生徒たちだけでも十分バランスの良いパーティが組めるので、スカウトなしで最後までプレイしても問題はありません(1マップの出撃人数は9~12人)。

同盟クラス。なんかカラフルで戦隊ものの趣がある。
- この世界は血脈によって受け継がれる「紋章」の有無で身分が大きく左右されることになっていて、多くのキャラがその制度の中で悩んだり、事件に巻き込まれたり、人格が歪んでしまったり、抗おうとしたり、と重たいものを背負っています。表面上はそれを隠して生活している生徒も多いのですが、一緒に時間を過ごして親しくなると悩みを打ち明けてくれたりして、教師として子供達を導く醍醐味を味わうことが出来ます。また生徒同士にも支援値が設定されていて、意外な生徒同士に意外なつながりがあったり、似たような境遇の元で友情の花が咲いたりしていて、見ていて飽きませんでした。ただ生徒同士の好感度を上げる方法が、一緒に出撃するか一緒に食事をするくらいしかなく、食事には回数制限があるので、出撃メンバーではないキャラのイベントはちょっと見づらいのは残念でした。DLCで別の方法も追加されたので大変助かりました(まあそれが追加された時には既に5周目だったのですが)。

引きこもりの彼女にも、引きこもった理由(そして士官学校に来た理由)があるのです。
- 生徒たちの育成も楽しかったです。生徒たちには武器スキルについて得意や苦手が設定されていますが、難易度ハードくらいまでだと、そのあたりは無視して育成してもたいした問題はないです。とはいえ育成期間は有限(もっとも引き延ばす余地もありますが)なので、全職業をマスターしたりするのは事実上不可能なのですが、習得したスキルは一部次の周に引き継ぐことも出来るので、何周か費やすことを想定した強力なキャラを育てるというのもありだと思います。
戦闘
- バトルパートは、FEではお馴染みの、スクエア制シミュレーションになっています。高低差やZOCはありません。またこれまであった3すくみもほぼ撤廃されています(弓の飛行特効などは残存)。

この通常表示の他に、敵の攻撃範囲をマップ上に重ねて表示することも可能。
- 戦闘は、味方ユニットが全員行動→敵ユニットが全員行動、という、最近は少なくなったオーソドックスなターン制ですね(yukkun20はこれが好きです)。敵のAIはかなり賢く、死にそうなユニットを的確に狙ってきますし、高難易度だと、1人釣ったら敵が総出で袋だたきに来てひどい目に遭うなど日常茶飯事だったので、先手が取りやすいターン制でもだれることはありませんでした。また難易度は下げることも可能(ストーリーにも影響はない)なので、育成は最小限にしてさくさく進めたいというニーズにも応えてくれています。
- FEらしく、戦闘不能になったキャラはストーリー上も死亡するクラシックモードもありますし、その戦闘で出撃不能になるだけで、ストーリー上も影響のないカジュアルモードもあります。難易度と合わせて選択することで、自分のプレイスタイルに合わせたプレイが可能ですね。
- ターンを巻き戻す、「天刻の拍動」というシステムがあります。なのでクラシックモードでうっかり仲間が死んでしまっても安心です。そんなの邪道、という方は縛ってプレイすることも出来ますし、いいんじゃないでしょうか。1ステージが1時間以上かかることも珍しくなく、終盤で仲間がうっかり死してやり直し…はモチベーションにすごく影響するので、このシステムはあって良かったです。今考えると、バトル中にセーブが出来ない(もしくはすごく貴重なアイテムを必要とする)時代ってよく頑張ってたなぁ…
総評
- ということで、結局難易度も落とさず(ハード。最終周のみ引き継ぎありルナティック(最高難度))、クラシックモードで全ルートプレイしてしまいました。プレイ時間は全部で375時間。手元の記録によれば、これは2008年以降にyukkun20がプレイしたゲームの中で最も長く、2番目に長いソフト(ゼノブレ2)と比べてもなお100時間以上長いです。このゲーム、めちゃくちゃはまって寝食を忘れてプレイする…という感じではなかったのですが、いくらプレイしても底が見えず、もうこの辺でやめようという気にもならず、結局ここまで来てしまいました。間違いなく名作だと思います。
- ルナティック+クラシック+ノーデスでの難易度には、引き継ぎありでプレイした自分でも相当苦労しましたので、高難易度のSRPGがプレイしたい人にも満足してもらえるのではないでしょうか。FEシリーズは従前の作品も十分システム的に完成している印象がありましたが、こうやって方向性の違う作品も同レベルに高めてきたのはさすがインテリジェントシステム。
- SRPG好きなら是非プレイしましょう。

時折入るスチル絵も気分を盛り上げてくれます。
2020-05-30
ようやく軌跡シリーズを発売直後にプレイできる身になりました!

英雄伝説 閃の軌跡IV

スプラッシュ画面はこんな感じ
ストーリー
- 大陸制覇の準備を着々と進める帝国。帝国を蝕む黄昏の呪いが大陸全土に広がることを懸念するリィンたちは必死にそれに抗おうとするが、戦いに敗れ、大切な仲間を失い、リィン自身も捕われの身となってしまう。なんとか戦場を離脱した新旧Ⅶ組の面々は意気消沈するが、彼の教え子であるユウナの言葉に立ち直り、リィンを取り戻して黄昏を食い止めるため、再び立ち上がる。果たして彼らはリィンを助け出し、大陸全土を巻き込む悲劇を食い止めることが出来るのだろうか―
- ということで、軌跡シリーズの最新作です。過去3作に渡って描かれてきた「閃の軌跡」の物語の完結編として、またそれ以前のシリーズの総まとめとして位置づけられた本作は、これまでの伏線の多くを回収し、過去作に登場したメインキャラクターのほぼ全員が登場する、まさに集大成とも言える作品でした。ストーリーも(トゥルーエンドまで行けば)これまでの苦労全てが報われるハッピーエンドになっているので、シリーズファンも安心です。
- 今回もストーリーは最高でした。序盤はリィンを取り戻すため、新Ⅶ組が前作でリィンから学んだ教えを旨に帝国各地をめぐり、リィンを取り戻してからは、世界大戦へ流れていくこの世界をなんとか食い止めようと抗う新旧Ⅶ組の活躍がしっかり描かれていました。その分ボリュームも過去最大でしたが…。前作では新米教師として学生たちを導く立場だったリィンも、今回は騒動の当事者として、そして新旧Ⅶ組の重心として、少し違う立場から仲間たちを引っ張っていく存在になっていて、Ⅰからその成長を見守っていたファンとしては感慨深い物がありました。
- そして過去作に登場したキャラクターたちがこれでもかと登場するのも、シリーズファンにはたまりません。半端ない人数が登場するのですが、それぞれにそれなりの見せ場が与えられていて、過去作の冒険が全てこのエピソードに繋がっていることを感じました。

空の軌跡シリーズの主人公・エステル嬢
- 今回はノーマルエンドの他に、トゥルーエンドが用意されています。ノーマルエンドは…なんですが、トゥルーはその印象を吹き飛ばすくらい幸福感に溢れたエンディングで、ご都合主義と言えばそれまでなんですけど、yukkun20としては満足のいく内容でしたね。

みんなに幸せになってほしいですね
- ただ、いつものことなんですが、全ての元凶になっている結社と決着が持ち越しになってしまったのが気になりますね。今回人材という意味では結社もそれなりのダメージを受けたと思うんですけど、カンパネルラやマリアベル、シャーリィ、セドリックと言った結社のヘイト集め担当が全員ノーダメで逃げちゃったからな…。特にセドリックは社会的にも責任を取るべき立場にいるはずで(実際彼が逃げたおかげでその後の政局も相当混乱している)、かなり引っかかるものを感じました。いい結社メンバーは死んだメンバーだけ。しかもエンディング後の隠しイベントで、結社の盟主が全部予想通りみたいなこと言ってるし…。
システム
- 基本的なシステムは前作までと同様で、前作をプレイした人はそのまま違和感なくプレイできると思います。
- 前作でも言いましたが、声優も豪華だしイベントの質も高いので、パートボイスなのは残念です。特に主人公以外のボイスはあるのに、主人公のボイスだけないシーンが結構多いのは気になりますね。サブイベントも抱負なのでフルボイスは大変だと思いますが、せめてメインだけでもフルボイスにしてほしい。でもストーリーが進んでモブキャラの台詞が変化するときちんと教えてくれる仕様になっているのは◎。
- 相変わらず人物図鑑やモンスター図鑑、レシピ、釣り、カードゲーム、書籍集め、好感度上げなどコンプリート要素が満載なので、そういうのをちまちま集めるのが好きなyukkun20のような人にはたまらない仕様です。零の軌跡でプレイできた落ち物ゲーム「ポムっと!」もプレイできますよ!

ついにネコ(4段目中央)まで攻略可能になった我らが主人公
- いつでもセーブは本当にすばらしいです。長丁場のRPGだからこそ、短い時間でもプレイしやすいこういうのは大事にしてほしいです。
キャラクター
- PCキャラは全部で39人と過去最多です(というかRPG界でも最多ではなかろうか)。本編のラスボス戦に挑めるのは16人で、残りはゲストという扱いですが、ゲストの中でもほぼストーリー全体で参加しているキャラもいますし、スポットで参戦するだけのキャラもいて、扱いには差がありますね。これだけいると、各キャラの特性を把握するのも一苦労…と言いたいところですが、メインの16人とはもう長い付き合いで、どういうキャラかはよく分かっているので、苦労はあまりありませんでした。

ここにいるキャラのほぼ全員がプレイアブルキャラ(実話)
- 39人は設定上の強さにも結構差があるのですが、設定的に最強格のキャラは、きちんとそれに応じた能力が付与されていて、「設定上は最強なのに仲間になったら弱くてがっかり」というのも少なかったと思います。前作はパーティの自由度がやや低めでしたが、今回はプレイヤーが慣れたことを想定しているのか自由度も大きいので、好きなキャラを好きに使えると思いますよ。

設定上も最上位に近い実力の持ち主である主人公が、ちゃんと強いのも◎
- 今回も女性キャラとの好感度イベントが用意されていますが、前作と違って各キャラとかなり深い関係になることが出来ますね。反面、11股すると、ある程度深い仲になった女性10人をフラないといけないので、ちょっと心が痛いな…。いつもどおり今作も委員長ことエマと、サラ教官の2人でエンディングを迎えました。トワ先輩も捨てがたかったけど…。あとデュバリィさん、明らかにリィンに惚れてると思うんだけど、なんで彼女のエンディングはないんじゃい!

こんな可愛いヒロインを攻略できない不具合
- 過去作のメインキャラのみならず、閃の軌跡シリーズに登場したモブキャラも多くが続投していて、懐かしい気持ちになれます。ワールドマップも広くモブキャラの数も多い上に、いつも通り膨大なセリフ差分が用意されていて、ストーリーが進むたびにすべてのキャラに話しかけたくなります(し、話しかけました)。
バトル
- シンボルエンカウント制。フィールドも広めで敵の密度も薄いので、戦闘を避けるのも容易ですし、不意打ちで有利に戦闘開始するのも難しくないので、総じてストレスはたまりにくいですね。ただ2周目向けに完全にエンカウントを避けられるアイテムはあってもいいと思いますが。
- 戦闘画面も基本は変わっていません。行動順が回ってきた順番に、「移動」「攻撃」「アーツ」「道具」などのコマンドを選択して戦います。選んだコマンドによって次の行動順が回ってくるまでの時間も変わる、変則的なコマンド制+ターン制です。戦闘に参加できるのは4人で、2人ずつペアを組んで戦います。その他1~3人は控えメンバーで、途中で交代が可能。
- 攻撃には、威力が低く射程も狭いが連発しやすい「通常攻撃」、威力が高く射程もほぼ無制限だが発動まで時間がかかり、回復しにくいEPを消費する「アーツ」(テイルズでいうと術)、威力が高く即時発動するがCPを消費する「クラフト」、CPを全消費するが極めて威力が高く、ターンに関係なく割り込んで使用できる「Sクラフト」を使い分けて戦います。その他クリティカルが出た攻撃に「追撃」したり、追撃によって貯まったポイントを消費することで、行動を消費せずに全員に有利な効果を付与できる「オーダー」や、高火力の攻撃が出来る「ラッシュ」「バースト」などの連係攻撃を繰り出すこともできます。

ようやくティオにSクラカットインが!…ってこれ立ち絵の流用じゃん(´Д⊂ヽ
- 今作も、「バーストゲージ」システムは続投しています。ゲージは攻撃を当てると減っていき、0煮なると敵がバースト状態になります。バースト状態だと、全ての攻撃がクリティカルになる、次の行動順が大幅に遅くなり、さらに行動不能など、かなりこちらに有利な効果が発生します。前作ではこれがあまりに協力で、一度バーストを起こすとそのまま押し切れることも多かったのですが、今回はバランス調整がなされてそこまで強くはなくなりましたね。なので若干爽快感は落ちているかも知れません。まあアッシュの即死攻撃が強過ぎるので、雑魚戦はそれを使えば問題ありませんけど。
- 今回のクオーツシステムは前作とほぼ同じです。パーティ人数が増えすぎて、マスタークォーツの取り合いで阿鼻叫喚になるかと思いましたが、今回からメインマスタークォーツは取り合いですが、サブマスタークォーツは無制限に装備できるようになったので、前作より帰って楽になりました。まあせめて2個ずつ入手できればよかったですけど。
総評
- いつも通り、王道ファンタジーのお手本のような作品で、文句なしの名作です。ストーリー、バトル、キャラクターというRPG3大要素(あくまで私見です)にほとんど不満がなく、それでいてそれらがシステム的にもうまく結合されています。登場人物も多いですが散漫になっておらず、それぞれのキャラがそれぞれの立場で、それぞれの意思を持って行動しているのがよく分かる物語になっていました。

複雑な立場でしたが最後までリィンを支えてくれた善き魔女・エマ
- トロコンの難易度はいつも通りくらいだと思います。攻略サイトか攻略本があれば問題なし。ポムっと!は苦手な人はちょっと苦戦するかも…

プレイ終了後のyukkun20の感想
行けませんでした・・・チケットが既に期限の9/23まで完売状態で無理でした。 …