2021-01-02
SLGでなくなったのは残念ですけどそれは受け入れます。時代だからね…

新サクラ大戦
プラットフォーム |
PlayStation®4 |
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ジャンル |
ドラマチック3Dアクションアドベンチャー |
価格 |
通常版/DL版:8,800円(税別)
初回限定版/デジタルデラックス版:14,800円(税別)
新価格版:3,600円(税別) |
公式 |
新サクラ大戦(PlayStation®4専用ソフトウェア) |
プレイ時間 |
1周目:30時間
2周目:40時間(トロコン)
※プレイ時間が表示されないので推定 |
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スプラッシュ画面はこんな感じ。
ストーリー
- 太正十九年。後に「降魔大戦」と呼ばれる降魔との大きな戦い。人類は辛うじて勝利を収めた。先頭に立って戦った帝都・巴里・紐育華撃団の消滅と引き換えに―
それから10年。各地に華撃団が再建されるのとほぼ同時期に、降魔が再び姿を見せるようになっていた。若くして海軍特務艦艦長となった青年将校・神山は、他の華撃団に後れて復活した帝都華撃団花組の隊長に任命される。しかし再建途中の帝都華撃団は、未だ戦闘力も歌劇も他の華撃団に劣っており、解散の危機にあった―
- 今作は評価が難しい作品なのですが、ストーリーは残念ながらかなり評価が低いです。元々サクラ大戦は、どちらかと言えば緻密な設定をどうこうというよりは、精神論と勢いで進めていく筋立てで、今作もそうなっています。それはそれで別にいいと思いますし、1周目は結構楽しくプレイできたんですが、2周目になるとものすごく荒が目立ちます。特に気になったのは以下の3点。
- 敵がアホすぎる
まず設定として、この世界で降魔とまともに戦えるのは華撃団だけで、軍隊ですら対抗戦力にはなっていません。そして物語の開始時点で、今作のラスボスは全世界の華撃団のトップに入り込んでいます。…負けるわけないですよね。今作の敵の目的は、帝都に封印された降魔皇を復活させるため、封印の鍵である「帝鍵」を見つけることです。従ってどう考えても華撃団の戦力を世界中に分散させ、その間に帝鍵探しをすればいいはず。華撃団大戦を開催して全華撃団を帝都に集めている場合か。そしてだとすればラスボスは正体を隠して行動するべき(実際、手下の「夜叉」に華撃団大戦を襲撃させた時には、驚いた演技をしています)なのに、どう考えても表向きの地位に不自然な行動を繰り返していて(華撃団大戦のルールを勝手に変更する、あざみに降魔の内通者という疑いをかける、夜叉に「帝鍵」を狙っていることを宣言させる、部下に目的もなく暴れさせるなど)、結局こいつが何をしたかったのかよく分かりません。決戦時も10年前にやられたのと同じ(しかも準備に死ぬほど時間がかかる)大技を決められて倒されたし。アホなの?
- 味方がアホすぎる
というか総司令のすみれのことだが。神山着任時の帝都華撃団に戦力がなかったのは彼女のせいではないとして、歌劇のレベルが低いのをなぜ放置していたのか不明。ある意味この世界を仲間に託されているはずなのに、華撃団のトップに降魔が入り込むのを許しているし、政治力もないから、終盤、軍から非情な(ただし極めて合理的な)命令が下った時も、まったく理論的な反論ができず、感情的に通信を切って自分のやりたいようにやるしかなかったし。米田中将はもうちょっと根回しとかしてましたよ。
さらに、敵の目的が「帝鍵」であるにもかかわらず、その帝鍵の現在の姿を所有者に教えず管理もしなかったせいで、内通者にあっさり盗まれます。別に所有者に秘密にする理由はなかったはずなので、事情を説明して厳重な管理下に置くなり、どうしても秘密にしたいならこっそり偽物にすり替えるなりあるよね…
おまけにラスボスを倒すために立てた作戦が、7つの霊力場で霊力を解放する「北斗七星の陣」なんですが、その性質上、7人いないと発動できません…帝都華撃団は6人組ですよ!(これまた予想外の助っ人が来たおかげでなんとかなりました)
- ストーリーに伏線というものがない
伏線を張ってないせいで、あまりに唐突な展開が多すぎます。「ラスボスの正体」「内通者の正体」「帝鍵の正体」「夜叉の正体」「さくらが見たかつての真宮寺さくらの正体」「月組の正体」「クラリスの過去」「アナスタシアの家族」「隊員の復活」など、ほとんど伏線がなく物語の都合で謎が解けるので、全然爽快感がありません。
特に夜叉関係は全然ダメだった気がします。彼女の外見は、1のヒロイン「真宮寺さくら」に似ており、彼女とどういう関係なのかというのが終盤まで謎のまま進みます。真宮寺に憧れる本作のヒロインさくらもまたそれに悩むのですが、終盤で「彼女が道を違えた真宮寺さくらさんなら、それをただしてあげるのが自分の役目だ」とようやく振りきって彼女との決戦に臨むわけです。最後の戦いでも、「あなたは以前はそんな誘惑に負ける人じゃなかった」と語りかける場面もあります。…それで正体があれはねーよ。
- あと細かいところですが、神山は海軍少尉なのに、アナスタシアが神山のことをキャプテンって呼んでるのが気になる。多分「隊長」という趣旨なんでしょうけど、海軍でキャプテンって言ったら大佐のことだからな…
- とはいえ、全体としてみれば、ヒロイン5名それぞれに見せ場はありましたし、短いストーリーの中できちんとまとまっていた感じはあります。コミカルなシーンも多く、明るく華やかなサクラ大戦らしい物語だったとは言えると思います。
ただ歌劇はもうちょっとがんばってほしかったなぁ。せっかくキャラソンも作っているのに、1周で聞けるのは1曲だけなのはもったいない。サントラ買えってことか。

あざみも終盤はこんなにかわいくなりました。
システム
- いつも通り、ストーリーは一本道の全8話構成で、次回予告やアイキャッチが入るなど、テレビアニメのような演出がされています。

「勝利のポーズ」も初代から続くお約束
- ADVパートはADVパートはフラグを立てながらストーリーを進めるオーソドックスなADV方式です。選択肢を選ぶ際に時間制限の要素があるのも相変わらず。ただマップが広い割りにファストトラベルがなくてイライラすることも結構ありました。動きもリアルを追求したせいなのか、人間っぽい無駄な動きが多くて気になることがあります。走りながら曲がる時に外に膨れたり、話をしている間ずーっと体が左右に小さく振れていたり。この辺は好みの問題だとは思いますが。

制限時間内に選択肢を選ばない場合も、独自のリアクションが用意されています。
- お馴染みの花札もありますが、大戦人数が多く、一戦に時間もかかり、テンポが悪かったです。さほど各キャラで戦略に違いがあるわけじゃないし、AIの頭も良くないし。

トロコンには全員倒す必要があります
キャラクター
- PCキャラは全部で6人(主人公+神山)。
- 神山はサクラ大戦の主人公らしく、前向きで、明るく、細かい気配りがあり、そして男の欲望に弱いというキャラでした。でも決めるところはかっこよく決める、非常に好感の持てる男でしたね。他の隊の隊長が人格的に…な人も多いので余計そう思うのかも知れませんが。

もちろん伝説のあのセリフも。
- ヒロイン枠は5名です。今作はストーリー的に五股をかけることは出来ないので、ハーレムっぽい雰囲気はなく、ヒロイン同士もギスギスすることもなくて、和気藹々と楽しめました。それぞれ結構極端な性格付けがなされていながら好感が持てるキャラクターに仕上がっていたと思います。個人的にはクラリスとあざみを推したい。
好感度を上げると、一対一でラブラブすることも出来ます。

少女マンガかな?
- また「華撃団大戦」が舞台なので、ライバル華撃団の面々もいます。華撃団大戦は三対三の団体戦なのに、帝都華撃団以外はキャラが2人分しか準備されてないのはちょっとかわいそうですけど(もう一人は名前もないモブ)…。
- 今作のキャラデザは久保帯人先生ですね。3Dモデルも先生のキャラデザがよく再現されていたと思います。ただこれは本当に個人的な意見なのですが、yukkun20はタヌキ顔の女性が好きで、久保先生の描く面長な女性キャラとは相性が悪いというか…。結局今作でyukkun20が(ビジュアル的に)かわいいと思ったのは、丸顔のあざみ、島田フミカネ先生のデザインした「マルガレーテ」、いとうのいぢ先生の「西城いつき」くらいかなぁ。

一応ツンデレ枠だが、ツンの殺傷力が高すぎるマルガレーテたん。(CV:くぎゅ)
戦闘
- 過去作はSLGでしたが、今作からアクションになりました。基本的には主人公とパートナー機の2体で敵を倒しながらダンジョンを奥へ進んでいき、最後に登場するボスを倒せばクリアとなります。

戦闘中でもイベントは随時入ります。
- 発売直後は、ロックオンもないバトルパートは酷評の嵐だったみたいですが、パッチが当てられてからプレイしたyukkun20としては、あまり不満は感じませんでした。操作も比較的簡単ですし、あのずんぐりむっくりした霊子戦闘機(前作までの霊子甲冑)がすごくかっこよく動き回れるのには驚きました。

特に主人公機は二刀流で、使っていて気持ちいいです
- ただこの戦闘はいわゆる無双系に近いんだと思うのですが、サクラ大戦は無双系の戦闘システムとあまり相性が良くない気がします。敵(降魔という設定だが、基本的にはロボ)は丸っこいメカで場所を取るので、同時に出現できる数が限られています。かといって敵はバリエーションが少なめなので、一戦一戦をじっくりやるという感じでもないです。各ステージのボスも、合体攻撃と必殺技を重ねて火力を出せば一瞬で終わってしまい、ちぐはぐな感じがしました。

必殺技の演出はスタイリッシュでカッコいい。そして合体攻撃の演出は相変わらずぶっ飛びすぎ(笑)
総評
- そんなわけで、良くも悪くもサクラ大戦という感じがしました。この路線もきちんと突き抜ければいい作品にはなると思いますので、もし続編が出るならがんばってほしいですね。
- 前作までの歌劇団の隊員達はすみれとさくらを除いて登場しませんが、個人的にはそれで良かったと思います。このストーリーで、20人近くいる旧華撃団を出しても話が突散らかるだけだと思いますので。今作はあくまで、新華撃団が物語の中心ということで、軸がぶれてなくてよかったのではないでしょうか。
- ゲームとしての評価はあまり高くありませんが、このキャラクターたちの今後を見てみたいと素直に思える作品でした。
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2020-12-31
最終回はメルル、アンリアルライフ、新サクラ大戦、創の軌跡、ガレ魔女の5本です(カウント間違えてた…)。
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プラットフォーム |
PlayStation®4, Nintendo Switch™, Steam® |
メーカー |
ガスト/コーエーテクモゲームス |
ジャンル |
新約錬金術RPG |
公式 |
アトリエ 〜アーランドの錬金術士1・2・3〜 DX 公式サイト |
プレイ時間 |
77時間(R2.8~9) |
レビュー |
【ゲーム】メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~ DX レビュー | Y.A.S. |
総評 |
★★★☆ |
アーランドシリーズの3作目。こちらもトトリの正統進化。テイストとしてはロロナに似ていますが、メルルがとにかく明るく、また国を開発するという一種SLG的なテイストも入っていて波長が合った感じですね。あと異様に耳に残る作中歌「錬金少女メルルのうた」がヤバすぎます。そしてこの作品はきちんと作中で時間が流れるので、いつの間にか初代主人公のロロナが三十路に(笑)。パメラは俺の嫁。 |
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プラットフォーム |
Nintendo Switch™, Steam® |
メーカー |
hako生活 |
ジャンル |
アドベンチャー/パズル |
公式 |
アンリアルライフ |
プレイ時間 |
6時間(R2.9) |
レビュー |
【ゲーム】アンリアルライフ レビュー | Y.A.S. |
総評 |
★★★ |
記憶喪失の少女と、しゃべる信号機が、失われた少女の過去を探して、ドット絵の世界で、謎を解いていくゲーム。今挙げた要素の一つでも引っかかった方にはぜひプレイしていただきたいです。こういうすごいゲームがあるから、インディーズゲームをプレイするのはやめられません。年末年始の休みでクリアできるボリュームですし、1/5までウィンターセールをしているようなのでこの機会にいかがでしょうか。 |
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プラットフォーム |
PlayStation®4 |
メーカー |
セガ |
ジャンル |
ドラマチック3Dアクションアドベンチャー |
公式 |
新サクラ大戦(PlayStation®4専用ソフトウェア) |
プレイ時間 |
約70時間(R2.9~12) |
レビュー |
【ゲーム】新サクラ大戦 レビュー | Y.A.S. |
総評 |
★★ |
14年ぶりに復活したサクラ大戦シリーズの最新作。SLGではなくアクションになったことを除けば、過去作のテイストをきちんと受け継いでいる作品でした。主人公も女性キャラも魅力は十分。しかし展開が雑という過去作の欠点もそのまま受け継いでしまったので、1周目は楽しかったんですが2周目はストーリーの荒が気になっていまいち楽しめませんでした。あと歌の出来もあまり…(OPは別)。クラリスは俺の嫁。 |
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プラットフォーム |
PlayStation®4 |
メーカー |
日本ファルコム |
ジャンル |
ストーリーRPG |
公式 |
英雄伝説 閃の軌跡IV -THE END OF SAGA- | 公式サイト – Falcom |
プレイ時間 |
130時間(R2.10~R3.2) |
レビュー |
【ゲーム】英雄伝説 創の軌跡 レビュー | Y.A.S. |
総評 |
★★★★☆ |
軌跡シリーズの最新作。これまでのメインキャラのほとんどが集結して、設定上は過去最強のボスをよってたかってボコるという血も涙もないゲーム。これまで翻弄され続けたクロスベルの問題にきちんと決着を付け、また3ルートのクロスストーリーシステムをうまく捌いていて、メインストーリー自体は短めでしたが満足度は高め。パーティ編制もめちゃくちゃ自由で、「ぼくのかんがえたさいきょうのパーティ」でも、お気に入りキャラのハーレムでも好きなように組んで、延々迷宮に潜っては強アイテムを集めるハクスラ的な要素もはまりましたね。ティオとエマとサラ先生とデュバリィさんは俺の嫁。ぜひ過去作を全てプレイした上でやってほしい。 |
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プラットフォーム |
PlayStation®4, PlayStation® Vita |
メーカー |
日本一ソフトウェア |
ジャンル |
RPG |
公式 |
ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団 | 日本一ソフトウェア |
プレイ時間 |
126時間(R2.10~R3.1) |
レビュー |
なし |
総評 |
★★★★☆ |
日本一ソフトウェアのDRPG処女作にして衝撃作「ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団」の続編。と言ってもストーリーのつながりはないのでこっちから入っても全然行けます。考えさせられる、伏線てんこ盛りで、ちょっと泣ける素晴らしいストーリーは健在で、DRPGなのにダンジョン探索はいいから早く話を進めて!となってしまうくらいストーリーに牽引力があります。個人的には★5つ相当ですが、ゲームシステムはさらに尖って、万人には勧めづらい感があるので半分引いておきます。ナチルは俺の嫁。 |
総評
ハード別(マルチのものはyukkun20がプレイしたハードでカウント)
ジャンル別(ジャンルはyukkun20の独自分類によります)
- RPG…7本
- SRPG…1本
- DRPG…2本
- ARPG…2本
- ADV…1本
- クイズ…1本
MVG
- 十三機兵防衛圏
- グランディア
今年はNSW大活躍の年でしたね。最近はマルチの作品も多く、yukkun20はPS4とNSWのマルチの作品は大抵PS4版をプレイするので、この数字は結構驚きでした。来年はPS5が入って…くれるよな?結局2020年中には手に入らなかったし…
MVG1位は昨年もノミネートしましたが、どう考えてもこの作品以外考えられなかったのでこちらにします。発売から既に1年経っていますけど、まだ現役で楽しんでいますからね。今年もアトラスにはお世話になりっぱなしでしたが、この作品はその中でも金字塔にすべき作品だと思います。
2位も必然というかなんというか。いつも言っているとおり、yukkun20がゲームで重視しているのは、「ストーリー」「キャラクター」「システム」の3つですが、システムは陳腐化しても、ストーリーとキャラクターは、本当にいい物はいつまで経ってもいいのだ、ということを思い知らされました。
3位は今回僅差…というか1位と2位が強過ぎて埋もれた感があるので該当なしとしておきます。暫定★4つ、または確定★3つ半のゲームがそこに該当します。
しかし今年はヘビーなゲームが多かったです。来年は少しライトなゲームをプレイしたいですね。と言いつつディスガイア6が早々に控えているのですが…
ゲームプレイ予定リスト
- 2019/03 ルルアのアトリエ [PS4] 購入予定
- 2019/11 ポケットモンスター ソード/シールド [NSW] 検討中
- 2020/12 ライザのアトリエ2[PS4] 購入済み
- 2021/01 魔界戦記ディスガイア6[PS4] 予約済み
- 2021/02 ブレイブリーデフォルトⅡ[NSW] 検討中
- 2021/秋 ANONYMOUS;CODE [PS4] 購入予定
- 未定 テイルズ オブ アライズ [PS4] 購入予定
- 未定 星の欠片の物語。[PSVR] 購入予定
- 未定 STEINS;GATE 0 ELITE [未定] 購入予定
2020-12-29
昨日の続きになります。本日のレビューは黒ウィズ、P5R、#FE、グランディア、P5Sの5本です。
総評は大体以下の通りです。あと☆は★半分の意味。
- ★★★★★★以上…神。人生でベスト10に入るくらいのゲーム。
- ★★★★★…傑作。ハードごと購入してでもプレイする価値のある作品。
- ★★★★…名作。ハードを持っているならぜひプレイすべき作品。または傑作だが人を選びそうな作品。
- ★★★…良作。何か波長が合うところがあれば十分プレイする選択肢に入る作品。
- ★★…凡作。特筆すべき事がない作品。もしくは全体的には良作レベルだが、致命的な問題点がある作品。
- ★…駄作。とても人には勧められない作品。
グランディア本当に良かった…。またグッズ展開してくれないかな。サントラだけじゃ物足りないよ!
2020-12-28
毎年恒例の年間ゲームレビューも13回目を迎えました。今年も全4回です。例によって、プレイ開始が早いものから順に並べています。
今年のレビュー対象は13本ですが、今日は昨年から今年にかけてプレイしたゲーム4本(風花雪月、狼と香辛料VR、閃の軌跡Ⅳ、十三機兵防衛圏)については、昨年のレビューを更新しましたので、本日の更新はこれでお終いということで…
風花雪月
狼と香辛料VR、十三機兵防衛圏、閃の軌跡Ⅳ
代わりと言っては何ですが、「ナディアな人々」をスマホやタブレットに対応したデザインに修正しました。最初はPCのレイアウトは崩さず、なんとかレスポンシブにしようとがんばったのですが結局上手くいかず、スマホを基準としたデザインに組み直しました。PCで見ると横に間延びしてあんまりかっこよくないんだけど…
2020-09-22
以前から気になっていた謎解きゲーだったので連休を使って一気にクリア。ネタバレが致命的なゲームなので、ほぼネタバレ無しレビューにしてます。

アンリアルライフ
プラットフォーム |
Nintendo Switch™ |
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ジャンル |
アドベンチャー/パズル |
価格 |
2,400円 |
公式 |
アンリアルライフ |
プレイ時間 |
本編:6時間 |
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ストーリー
- 過去の記憶を失った少女は、夜の街で目を覚ます。彼女を安全に送り届けることが自分の役割という、人工知能を持った信号機・195と出会った少女は、自分の過去を探して街をさまよい始める―

こいつ…直接脳内に…!
- ということで唐突にプレイした短編ADVです。記憶喪失の少女が、断片的に記憶を取り戻しながら、自分の過去に何があったのかを探っていくというまあよくあるタイプのゲームと言えばそれまでなんですが(あまりプレイしていませんけど、yukkun20は最後の謎解きが爽快なこういうゲームも好きです。古くはパレットとか)、設定が奇抜で面白いですね。
- ヨカゼというレーベルから発売されたインディーズゲームです。以前よそのゲームレビューサイトで見て以来気になっていたのですが、公式ウェブサイトに「影響を受けた作品一覧」というページがあり、その中にシュタゲの名前があったので、思い切ってプレイしてみることにしました。
- ストーリーは終始シリアスですし、最後に明らかになった主人公の過去はなかなかに考えさせるものでしたが、それでも納得のいく一つの答えがきちんと出されていて、プレイ後は爽やかな気持ちに包まれました。たまにはこういう真面目な話もいいものです。何を言ってもネタバレになるのでストーリーについてはこの辺で。とりあえず雰囲気を知りたい人はPVどうぞ。
システム
- ADVというくくりですが、ゲームとしてはパズルゲーム(脱出ゲーム)に近いです。主人公は、物体に宿る記憶を読み取るサイコメトラーで、その能力を使って過去を探り、そこから過去に起きた事件や、ギミックを解くヒントなどを得ていくことになります。

記憶を読み取れるアイテムは決まっていて、総当たりプレイにならないようになってます。
- ギミックの難易度はあまり高くはなく、謎解きで長時間詰まることはほぼないと思います。また主人公は、かつて読み取った過去の情報をいつでも見返したり、あるいは自分自身で謎解きのヒントを考えたりできますし、相棒の信号機もなかなか出来るヤツなので、気持ちよく話を進めていけます。主人公がこのような能力を持っていること自体も、うまく世界設定の中に落とし込まれているので、没入感は大きいですね、

「わたしの考え」は、推理・ヒント提示・ストーリー復習といろんな役割のある重要コマンド。
- 作中のグラフィックは全てドット絵で描かれています(スチル絵も何枚かありますが、いずれもドット絵です)。また夜の街をテーマにしており、全体的に青の雰囲気で統一されて、特徴のある幻想的な雰囲気を醸し出しています。雰囲気ゲーというヤツですね。

青く美しい世界は一見の価値ありです。
- フォントですらドット文字にすることが出来るというこだわりぶり。

視認性は下がりますが、雰囲気はバッチリです。
キャラクター
- 主人公の少女ハルは、心優しく、それでいてどこか影のある魅力的な女の子でした。進めていくうちに彼女は…と思ったんですけど、いい意味で予想を裏切られてよかったです。
- また相棒の信号機195も、相棒感バリバリです。初っぱないきなりボケをかまして、「これはポンコツ相棒枠か…」と思ったんですが(主人公もそう思ってたから仕方ないよな)、中盤以降の活躍はたまらないものがありましたね。信号機がどうやって活躍するのかはぜひプレイして確かめてみてください。
- そのほかにも、マリモのシェフ・マリーさんや、ペンギンの電車運転手・カセリさんなど、特徴的なキャラクターが多数登場します(なぜこんなキャラクターばかりなのかもきちんと理由が用意されています)。特にカセリさんが作中で一つの約束をするんですが、それを守るために身体を張るシーンはぐっときましたね。

作中で買い出しに行ったり料理を作ったりと大活躍のマリーさん。どうやってやってるのかは聞くな!
バトル
総評
- 硬派な謎解きはありませんが、しっとりとした雰囲気の中、不思議な世界をさまよいつつ過去を探すというシチュエーションが刺さる方には十分おすすめできます。あとドット絵好きの方にも。
- 迷っている方は、前述の「影響を受けた作品一覧」をぜひご覧ください。

プレイヤーのトラウマも容赦なく刺激してきますw
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2020-09-20
広大なダンジョン、多数の仲間、強力なボスと、東方ファンじゃなくてもおすすめしたいDRPG。

東方の迷宮 幻想郷と天貫の大樹
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ストーリー
- 幻想郷に突如出現した巨大な樹。心ある人々はその異形を恐れて家に閉じこもってしまった。事態を重く見た霊夢、魔理沙、霖之助、慧音の4人は、大樹出現の原因を探るため、また時を同じくして行方不明になった「天叢雲剣」を探すため、迷宮のように入り組む大樹内部の探索を始めるのだが―
- 東方の迷宮の二次創作であるDRPGです(yukkkn20は東方については無知なのでそのつもりで以下の話は読んでください)。原作に登場する50人以上のキャラを仲間にし、その中から12人のパーティを組んで、広大なダンジョンを攻略していくという好きな人にはたまらない作品になっています。

昨日の敵は今日の友。最強のデバフキャラ雛先生。
- もともとは2013年に「偽英国紳士」というサークルが発売した「東方の迷宮2」というPC用の同人ゲームです。移植にあたりグラフィックの精緻化やマップ機能の強化、ゲームバランスの調整などが行われています。yukkun20も当時購入してプレイしていたのですが、改めてプレイしたくなって購入しました(ちなみに今はPC板もアプデでPS4/NSW版と同等の仕様になっています)。
- ちなみに現時点で本編をクリアしクリア後ダンジョンを攻略中ですが、ひとまずレビューはこのタイミングで書いておこうと思います。NSW版はトロフィーないのでいつまでプレイするかは分かりませんし(ちなみにPS4版はトロフィーがあります)。
- DRPGなのでメインストーリーは薄めです。謎解きなどの要素もなく、キャラクターごとのエピソードも少なめで、純粋に探索と戦闘を楽しめます。DRPGでストーリーなんて飾りですよ!

メタ的なネタも豊富です
システム
- 探索画面は、クォータービューの2Dダンジョンです。幻想郷を拠点にダンジョンを潜り、どんどん大樹を上っていきましょう。謎解きはギミックもありますが、あまり複雑なものはありません(ただし1つだけかなりややこしいギミックあり)ので、探索ものとしての難易度は低目です。

ふよふよ浮いてる霊夢が可愛い。
- 難易度は「ノーマル」と「ハード」があります。敵の強さは同じですが、「ハード」の場合、ボス戦では設定されているブレイブレベル以下で挑戦しなければいけません。ブレイブレベルはもともとかなり厳しめに設定されていますので、戦略やパーティ構築をよく考える必要があります(個人的にはノーマルでも十分厳しいんですけど…)
- キャラは全員ユニークキャラで、それぞれ別個のスキルやスペル(いわゆる術技)を覚えるため、同じキャラは一人もいませんし、何でも出来るキャラもいません。ボス敵もザコ敵も耐性と弱点がはっきりしているため、弱点を突けるパーティに組み替えながら攻略していくことになります。幸い控えのキャラにも100%経験値が入るので、パーティを変更するのも容易です。
- しかし、キャラクターを強化する方法が非常に多く、育成の幅は非常に広いです。
- レベルアップによるパラメーターの上昇
- レベルアップ時に獲得できるレベルアップボーナスを各ステータスに割り振ることによるパラメーターの強化
- 所持金を使うことによる基礎ステータスの上昇
- サブクラス習得とサブクラスに付着しているスペル・スキルの習得
- 装備集め
- スキル・スペルのレベルアップによる強化

マネーイズパワー。
- 特に所持金をつぎ込むことによる強化幅が大なので、好きなキャラにお金を注げば大暴れさせることも可能です(それでも万能キャラにするのは難しいですが)。50人もキャラがいれば、一人や二人刺さるキャラがいるのではないでしょうか。また育成をリセットするのも簡単なので、あるボスには壁として当てたキャラを、別のボスには火力として当てることも余裕で出来ます。

yukkun20お気に入りの「水橋パルスィ」。壁役も火力もこなせる有能さん。ただし恐怖が効かない敵はかんべんな。
キャラクター
- yukkun20が全然興味のなかった東方の二次創作をプレイする気になった最大の理由がキャラデザなのですが、いつ見ても会帆さんの絵は素晴らしいですね。会帆さんの描く女性キャラが画面に並んでいるだけで幸せな気持ちになれます。
- 上述の通りパーティキャラは非常に多いですが、階層やボスごとにパーティを入れ替えていくので、ほとんどのキャラの特性は自然と覚えられます。東方の原作になぞらえたスキルやスペルが割り当てられているようなので、原作ファンならもっと覚えやすいのかも知れませんが、原作知識がなくても無問題でした。
- ただこれだけ人数がいるので、加入が任意のキャラは加入時くらいしかイベントに絡んできません。なので原作の知識がないと、各キャラがどういう性格で、他のキャラとどんな人間関係があるのかはよくわからないままです。プレイするにはまったく支障はないのですが、原作での立ち位置についての一口コラム的な物があるとちょっとうれしかったかも。
バトル
- ランダムエンカウント+固定シンボルエンカウント方式です。要所要所には動かないボスと、動き回るFOEがいて、接触すると戦闘になります。また迷宮内を歩いているときにもランダムで雑魚敵と戦闘になることがあります。しかし固定モンスターは一度倒せばしばらくは再出現しませんし、通常エンカウント率も低いので、イラつくことはありませんでした。またXボタン(△ボタン)で直ちにエンカウントすることも可能なので、レベル上げしたい時も安心です。
- 戦闘はリアルタイム+コマンドバトルになっています。パーティは12人で、戦闘に出る(「前衛」と呼ぶ)のはそのうち4人です。戦闘が始まると、敵も味方もキャラごとに、敏捷に応じた速度で行動値ゲージがたまっていき、10000に到達したキャラクターから行動していきます。

赤いゲージがHP、青いゲージがMP、白いゲージが行動値。
- 行動は、「通常攻撃」、MPを消費する各キャラ固有の「スペル」、キャラクターの入れ替え、MPを回復する「集中」、「逃走」といったコマンドを選択して決定します(選択中は時間が止まる)。行動を選択すると、行動に応じた値まで行動したキャラの行動値が減り、また時間が流れ始めます。
- またキャラにはHPとMPのほかに、TP(各キャラのやる気を表しているらしい)というパラメーターがあります。これは戦闘ごとに減っていき(HPが減ったり戦闘不能になったりすると大幅に減る)、0になるとパーティから離脱して幻想郷に帰ってしまいます。強力なキャラはTPが低いことが多く、雑魚戦で使っているとあっという間にTPが枯渇して帰ることになりかねません。しかしボス戦であればTPに気を使う必要はないので、雑魚戦とボス戦とでうまく役割分担するのも重要になります。

回復スペルは少なく、戦闘不能を回復するスペルは基本的にないので、ありがたい仕様。
- 前衛4人にも並び順があり、左側に位置するキャラの方が攻撃を受けやすく、ダメージも大きくなりやすくなっています。なので固いキャラを左に置いて攻撃を受け、右に置いた高火力紙防御キャラでなぎ払うというパーティ内での役割分担も大切ですね。
総評
- たくさんのキャラをちまちま強化するのが好きな人、DRPGは好きだけど、3Dダンジョンは自分のいる場所がすぐよく分からなくなっちゃうからなーという人、東方のファン、会帆さんの絵柄に惚れた人、ぜひプレイしてみてください。商業ゲームと何ら遜色なく、同人ゲーだからとか、東方知らないからという理由でスルーするのはもったいない名作ですよ。
おまけ:ラスボス戦
道中攻略については以前描きましたが、本編ラスボスについてだけ追記しておきます。

パーティメンバー。
- 天子、レミリア…壁役。
- 霖之助…壁兼高速回転役。
- 早苗、白蓮…バフ役
- フランドール、萃香、にとり…火力
- 雛、映姫…デバフ兼火力
- 鈴仙…デバフ
- ルーミア…回復役

メインアタッカーのフランドールたん。装備+図書室で攻撃を30000位まで上げ、博打師になってLv5スターボウブレイクを撃てばラスボスのHPを3分の1くらいは削れます。MPも強化しておけば2発は行ける。
戦略ですが、
- 攻撃せず、早苗の「ミラクルフルーツ」、白蓮の「複写詠唱」、天子+薬草使いの「偽薬効果」でアタッカーを強化。強化したアタッカーは後衛に下げます。下げる前に天子の「覚醒のハーブ」でブーストを付与しておくとなおよし。
- 強化が終わったら、雛の「バイオリズム」と鈴仙の「ディスガーダー」でデバフを入れつつ、雛の「ペインフロー」「大鐘婆の火」でHPを削り、第2形態に変身させます。味方のHPが減りすぎた時は、ルーミアを前衛に入れて「ディマーケイション」で回復。
- 敵HPを75%あたりまで削り(70%を切るとMPを0にされるため)、天子と霖之助を前衛に戻し、敵が大技を使って行動値が下がるのを待ちます。
- 敵の行動値が下がった隙に、霖之助でアタッカーを高速回転させつつ天子の「覚醒のハーブ」でブースターを付与し、敵のHPを一気に削りきります。
こうすれば、敵の「MP0攻撃」「回復+防御力超強化」「HP1攻撃」「形態変化+雑魚2匹召喚」という厄介行動を全てすっ飛ばして勝てます。平均レベルを127まで上げていますが、図書館でステ上げをほどほどにしていれば、ブレイブレベルでも一応実現可能な戦術…だと思います。いや、戦術と呼ぶのもおこがましいような脳筋パワープレイですけど。
おまけ:攻略サイト
例によって以下のサイトがとても参考になりました。この場を借りてお礼申し上げます。
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2020-09-19
アーランドシリーズがこんなに面白かったとは…プレイが遅れたのが悔やまれます。そしてプラチナ70個目達成!

メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~ DX
プラットフォーム |
PlayStation®4, Nintendo Switch™, Steam® |
 |
ジャンル |
新約錬金術RPG |
価格 |
【PS4】【NSW版】【Steam版】
通常版・DL版:5,280円(税込) |
公式 |
アトリエ 〜アーランドの錬金術士1・2・3〜 DX 公式サイト |
プレイ時間 |
1周目:25時間
2周目:52時間 |
続きを読む(ネタバレ注意) »

スプラッシュ画面はこんな感じ。
ストーリー
- アーランド共和国から遠く離れたアールズ王国。5年後にアーランド共和国との合併が決まっているこの国の最後の王女―メルルは、国内開発のためアーランドから招聘されたトトリに錬金術の手ほどきを受け、錬金術士を目指すことになる。王女として開発の陣頭指揮を執るメルルに、父親は錬金術を使って3年の間に開発を成功させれば、メルルが錬金術士の道へ進むことを許そうと条件を出した。果たしてメルルは3年間でその目標を達成できるのか―
- というわけで、前々作ロロナのアトリエからは14年後(と言ってもロロナのアトリエは4年間の物語なので、実質的にはエンディングの10年後)、前作トトリのアトリエからは6年後(トトリのアトリエは5年間の物語なので、実質的にはエンディングの1年後)の世界が舞台です。今回も、3年後までに国内人口を30000人にするという大目標が与えられているだけというトトリのアトリエに近いスタイルですが、トトリと違ってメインストーリーが比較的濃厚で、農地の整備、軍事施設の建設、鉱山の再開発、かつて開発を阻害した要因の除去と、きちんと設定を生かしたストーリーが用意されていました。それでいてキャラクターエピソードが薄いと言うこともなく、まさにアーランドシリーズの集大成という感じでした。
- まあ国の合併とか開発とかってこんな単純な話ではないと思いますけど(特に国民が手放しで喜んでいるのは、いかにもアトリエっぽいという感じ)、このゲームはこれでいいと思います。ドロドロした政治劇とか国民の争いとか、このシリーズでは見たくないですし。
システム
- 調合について
- アトリエシリーズと言えば調合。今回もロロナ・トトリと大きく変わってはいません。最近の調合システムに比べると単純で、せいぜい特性と品質くらいしか気をつけることがありません。ただ今回はワールドマップが小さくなったので、採取にかかる時間はコンパクトになりましたが、反対に調合にかかる時間が増えた感じがあります。
- 今作は戦闘の難易度がかなり高く、今までは装備かアイテムのどちらかを作り込めば隠しボスまで楽勝でしたが、今作は両方作り込まないととてもトロコンできないレベルです。しかしアイテムを複製する手段が乏しいので強力なアイテムを作るのは結構大変です。他方で装備作りを究めるとすごいお金がかかります。隠しボスに勝てるまで頑張ると、素材集めと調合と金策で1年以上かかったりもするので(今作は全部で3年+延長2年)、素直に周回しましょう。どうせトロコンには2周必須ですし。まあ極めようとすると2周でも足りないんですけど。
- その他について
- 今作もキャラクターエピソードが非常に充実しています。中盤過ぎくらいでエピソードが完結してしまって、あとはあまりイベントが起きない…ということも多いですが、今作は終盤までずっとイベントが詰め込まれていて、本当に楽しかったです。フラグも緩めで、友好度も上げやすく、普通に進めているだけでガンガンイベントが起きる賑やかさは健在です。
- ワールドマップが狭く採取地も少なめですが、ストーリーを進めていくと開発に合わせて採取地の景色が変わっていったり、ワールドマップ上に建物が建ったりして、国が発展しているという感じを強く得ることが出来て面白かったです。
- 目立った欠点はなく、システム的にも良作だったと思います。これまでの作品と少し違うテイストを入れながらも正統進化したという感じでした。
- もちろんクリア後のおまけも充実しています。キャストコメントとBGMのライナーノートはこのシリーズには欠かせませんね。あとBGMの「錬金少女メルルのうた」がいろんな意味でヤバすぎるので(昭和のノリが)、作中で聞いていない方はぜひお聞きください。アマプラなら無料ですよ。
キャラクター
- PCキャラは全部で13人。今作もメルル+2人でパーティを組みます。どのキャラもそれなりに強く、本編をクリアするだけであれば自由に組み合わせを決めていいと思います。幸い控えにもEXPが入るようになりましたし。
- 今作の主人公のメルルは王女らしからぬ気さくな元気少女で、国民からも慕われています。王女でありながら尊大だったり物知らずだったりすることもなく、師であるトトリや尊敬すべき周囲の大人から素直に教えを請い、父親との関係もよく、安心してみていられる主人公でした。

まあとりあえずカワイイは正義
- 登場人物の多くがあまりにメルルにぞんざいなしゃべり方をする(きちんと敬意を払っているのは、メイドのケイナと宰相のルーフェスくらいでは…)のが少し気になりましたが、それも彼女の人徳と理解すればまあ。
- 前作はトトリの母ギゼラのキャラ立てがどうにもこうにもと言いましたが、今回はロロナの師匠アストリッドのキャラ立てが…。いや、この人はロロナのときからそういう性格なのは分かってるんですけど、今回はストーリーのもう一つの柱にがっつり絡んでいるので無視することも出来ず、結構辛かったです。この人が(ほぼ)不老不死というのは、アーランドの未来にすごく暗い影を落としていると思うのですが…「魔女のお茶会」エンドヤバすぎません?
- しかしロロナのアトリエから14年も経っているので、当時の大人はいい年に、当時の少年少女も既に20代になっている訳で、彼らの再登場はうれしい反面…なことも。特に敏腕騎士エスティさんは当時26歳で、結婚できないことをいじられていましたが、今作では40歳(もちろん未婚)になっていて、もう笑えないよ…。え?ロロナも30歳!?ウソだっ!

ステルクさんの厨二病は悪化してましたw
- 前作で気になったキャラクターモデリングも、今作では非常に可愛くなっていて、岸田先生の設定がきちんと生かされて。反映されるようになりましたね!ペーターは前作のモデルが流用されているから可愛変わらずアレでしたが、出番が少ないからOK。

OPもこの美しさ。ちなみにこういうシーンはゲーム中にありません。どゆこと?
- 個人的には、主人公のメルル、トトリに対するツンデレキャラとして大成したミミ、今作で「恋多き女」の属性が追加されたパメラあたりが好きでした。

相変わらずの美しさ&声のかわいさ
戦闘
- シンボルエンカウント制です。今回はメルルの移動やジャンプなどがかなり快適になり、敵シンボルをよけるのもずいぶん楽になりました。
- 戦闘難易度は高めと言いましたが、大変なのはボス戦だけで、ザコはあまり問題ないレベルです。今作はストーリー上必ず倒さないといけない強敵はいない(ラスボスすらいない)ので、エンディングにたどり着くのは問題ないでしょう。ただ全てのエンディングを見たり、トロコンを目指したりすると大変ですが…幸い装備は周回しても引き継げるので、1周目に強力な装備を作り込んでおく(できれば無限回廊を余裕で周回できる程度)と2周目余裕が出来ます。
- 戦闘はアトリエお馴染みのウェイトターン制のコマンドバトルです。キャラクターの取れる行動も、通常攻撃、スキル、防御(トトリとロロナはこれに加えてアイテム使用)くらいなので、戦術的にはあまり取れる幅はありません。そういう所もアトリエらしくて、個人的には高評価です。今作は各キャラの戦闘ユニットとしてのバランスも良く、好きなキャラでパーティを組めばいいと思います(ただ、一番強いのは多分ライアス+トトリですが)。

必殺技演出も相変わらず個性的w。「ビッグ・ちむ」ってなんだよw
総評
- 今作は自由度でいうと、トトリとロロナの中間くらいで、いいバランスだったと思います。ロロナ、トトリどちらのファンにもお勧めできます。話としてはロロナ→トトリ→メルル→ロロナ延長戦なのでどれからプレイしてもいいと思いますが、往年のアトリエファンにはぜひ全部プレイして欲しいですね(どの口で

前作までのあらすじムービーもあります。
- 今作は2周必須だったので、アトリエシリーズにしてはプレイ時間が長めでした(過去作は大体60時間程度)が、だれることなく一気にプレイできました。アーランドシリーズはどれも本当に面白くて、アトリエシリーズを再評価することが出来ました。ライザ2にも期待していますし、ルルアのアトリエも早めにプレイしたいですね。
おまけ
トロコン時の装備&アイテムの紹介。ちなみに以下のサイトが参考になりました(というかこのサイトまんまですが)。

- メルルはパーティの命綱。誰の攻撃を食らってもほぼダメージを受けない鉄壁。あとは一人でアイテムを投げていれば勝てますが、それでは時間がかかりすぎるので、仲間は火力重視で。

トトリの装備(ライアスも同じ)。毎ターンHPが激減するのですぐ死にますが、「命の言霊」でターンが回ってくる度に復活するので無問題。ライアスで火耐性を下げ、トトリのスキルで攻撃すれば1~2万ダメージくらい安定して入ります。アクセサリは品質101以上必須。

無限メテオールは、上は最初に投げるデバフ用、下はダメージ優先の攻撃用です。
神秘のアンクは使用した仲間の行動順を早められます。武器の「影の言霊」で全員2回行動になっているので、メルルやトトリは、1回目で攻撃し、2回目で自分にアンクを使えば、実質無限に行動できます。神秘のアンクは特性が主効果にあまり影響しないようなので、特性は適当でも行けます。品質も自動充填なので、101を超えたらパメラ屋に登録しておきましょう。
メルキシル剤はHPとMPの回復量がそこそこあり、特性を価格が下がるものにしておけば1個25コールで買えるので非常に経済的。上記装備ならメルルは死なないし仲間は生き返るので回復アイテムを持ち歩く必要がなく、戦闘の合間にMPを回復できるアイテムがあれば問題ないので。エリキシル剤は装備が完成するまでは多少使いどころがあるんですが、完成したら不要です。消えないフラムもマキナ3層までは出番があります。
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2020-08-01
P5の続編であってP5Rの続編ではないので要注意。

ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ
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ストーリー
- あの事件から半年後。それぞれの道を歩み始めた怪盗団の面々は再びルブランに集まり、夏休みの計画を立てていた。そんな折、一同は見知らぬ異世界に入り込んでしまう。そこはかつてのパレスと似ているものの、キングと呼ばれる存在が、人々の願いを奪い取って洗脳するための世界―ジェイルだった。その事件の実行犯として警察から追われる身となった怪盗団は、自らの潔白を存在し、事件を解決するため、各地のジェイルを巡る旅に出かけるのだが
というストーリー。

懐かしのルブランに目頭が熱くなります
- 個人的には、今回の全体的なストーリーはちょっと気になる内容でした。前回はモルガナがパレスのことについて一通りの知識を持っていて、そこでの立ち振る舞いがどういう結果を引き起こすのか事前に予測が立てられていたのですが、今回のジェイルは一行にとって未知の世界なので、行動には慎重さが求められるはずです。それなのに、よく分からないまま手探りで他人の精神世界をいじったり、人々から熱狂的な支持を得ている作家や政治家をすぐ洗脳によるものだと断定してつるし上げにかかったりと、怪盗団の行動が雑というかなんというか。
- また表のラスボスの思想は(以下ネタバレなので反転)、改心のシステム化で、あくまで目に付いた人間を一人ずつしか改心できない怪盗団の活動の規模を拡大しようとしています。その場合の「改心」はあくまで表のラスボスの善悪基準に基づいているので、怪盗団は、それは洗脳であり独裁だと言うんですけど、ラスボスからはお前らのやってることと何が違うのかって当然言われるんですよね。それに対する答えを怪盗団側は出せていなかったと思います。てっきりここで「全会一致」という怪盗団の掟がスポットライトを浴びると思ったんですが。あとこのラスボス、やっていることがP5Rの追加ボスの焼き直しのような。
- それからそのあとに登場する黒幕なんですけど、(同前)その目的は人々の洗脳ではなく、あくまで人々の望みをAIというシステムを介してかなえることが目的になってます。まあその手段を明らかにせず人々を引き込んでいるので、それが正義だとは思えませんが、少なくとも「他人が望まないことを押しつけている」という理由でパレスの主やジェイルの王を断罪してきた怪盗団は、その正義のよりどころを失っているんですよね。そこに対するフォローがなかったのも気になりました。今回は全体的に、怪盗団の独善的…とは言いすぎですが、高校生という若者の人生経験の延長で行動しているところが目立っていたように思います。
- それに細かいところもちょっと気になります。怪盗団がどういう手段で改心行為を行っていたかは警察サイドには把握されているはずです(獅童が改心した状態で逮捕されてますからね)。それなのにその怪盗団のお目付役としてきた善吉が、認知世界について無知っていくら何でも人選ミスでしょ。
- ただ、じゃあストーリーはダメかと言われるとそんなことはないです。東京を離れ、各地をキャンピングカーで回りながら青春を謳歌する怪盗団の面々は見ていてとても楽しかったですし、後述しますが個々素晴らしい出来のエピソードもありました。P5では雨で流れた花火大会や、春がいなかった海遊びなどのイベントもあり、また風光明媚な観光地を眺められるアドベンチャーパートも悪くなかったです。コロナ騒ぎが収まったらぜひ聖地巡礼してみたいですね。

P5ではいなかった面々の浴衣も見られますよ!
システム
- 今回はストーリーは一本道です。ADVパートはフラグを立てながらストーリーを進めるオーソドックスなADV方式で、P5のように行動の選択肢が多いタイプのゲームではありません。本作はアクションゲーなのでこれでいいと思います。

時折入るムービーも出来が良くて見入ってしまいます
- またP5同様、ペルソナの合体・収集が出来るのもうれしいところ。今回はラヴェンツァが優しく手ほどきしてくれるのでありがたいですね(まあ双子も可愛いんですけど、今回は出番ありません)。合体システムはP5に比べると大分簡略化されていますが、そこも本筋とは関係がないので別に問題ないと思います。作中ではあまり説明がないんですが、力の継承を使えばALL99のペルソナを作るのもさほど難しくはないので、育成好きも安心ですね。ただALL99のペルソナを作っても、戦闘が劇的に楽になることはありませんけどね。
- 今回一番気になったのは、ロードの長さです。NSWだからかと思ったのですが、他のレビューを見てるとPS4でも似たようなものみたいですね…。まさか令和の時代になって、ロードの長さにやきもきするとは思いませんでした。特にゲーム起動時、ジェイル進入時、ベルベットルームからの帰還時はひどかったですよ。あとダンジョンを脱出するとアジトではなくアジトの前に飛ばされるのもなんとかしてほしかったです。

アジトにほとんどのシステムが集約されてるんだから、ここに出入りすればよくない?
- UIも、P5に寄せているのは分かるんですけど、残念ながらあの独特なセンスを再現できていません(これ同じUI担当の人が作ったんじゃないですよね?)。残念ながら劣化しているように見えます(yukkun20のようなセンスのない人間が何を言ってるのか)。そしてそれを再現するために、ロード時間が犠牲になっている気さえします。例えばアジトでセーブする場合、セーブ画面の呼び出しは一瞬なんですよね。でもメニューからセーブ画面を呼び出す場合、双葉とネクロノミコンの簡単なアニメーションが表示されるんですけど、そのアニメが中途半端に長いんだよな…。上記の通り一瞬で呼び出す事が技術的に可能なはずなのに、わざわざアニメを見せたいがためにテンポを損なっている感じがします。これも主観かも知れませんが。

タイトル画面からして若干微妙なものを感じる
キャラクター
- PCキャラは全部で10人。これまでの怪盗団の面々8人(ただしナビは操作できない)に加え、善吉とソフィアという新しい仲間が加入しました。各キャラもP5のときから学年が上がり、進学した人もいますが、基本的には高校生だった時のノリを引き継いでいるので、怪盗団のその後を見たい人には十分満足がいくと思います。

春は毒舌&暴走運転手属性が追加されましたw
- そして新キャラですが、このふたりのキャラクターも、その周りのストーリーも、どちらも素晴らしかったです。
- ソフィアは自身の存在意義について悩むという、お馴染みのポジションのキャラです。その展開上、最後は悲しい別れになると覚悟しながらプレイしていたのですが、素晴らしいエンディングで大満足です。あと個人的には、存在意義についてうだうだと悩むことなく、自分なりの答えを見出して前向きに歩むソフィアのキャラクターは結構刺さりましたね。こういうキャラに人生を導いてほしいものです(このゲームから何の教訓も得てない人のセリフ
- 善吉も人間くさくて良かったなぁ。ザ・三木眞一郎氏って感じのキャラで、大人のダメなところと頼れるところを一心に併せ持ったキャラでした。娘と組織と仲間と、いろんなしがらみに絡まれながら、自分なりの正義を模索していく彼の姿には一番感情移入できましたね。彼と怪盗団の絡みをもっと見ていたかったです。

茜ちゃんいい子でしたね。お父さんもがんばれ!
- P5のコミュキャラが惣次郎と冴以外登場しなかったのは泣ける。千早…べっきぃ…

いやそこは頼めよ!
戦闘
- 4人パーティで大量に出現する敵をバッタバッタと倒しながら進んでいくということで、無双系と思われているかも知れませんが、全然違いました。むしろ数の暴力に押し流される系です。難易度NORMALでプレイしているのに、めちゃくちゃ戦闘不能になります。TPを派手につかうとすぐガス欠になってアジトに戻らないと行けなくなります(幸い今作は一日に何度でも潜れるので問題ないですけど)。特にゲーム操作に慣れるまではかなり大変でした。そういう意味で、ペルソナのハラハラするターン制バトルをうまくアクションに落とし込んでいるな、と感心しました。
- 戦闘はこの手のアクションゲームの中ではかなり面白かったです(yukkun20はアクションをほとんどプレイしませんが、少なくともこれまでプレイしたどの無双系よりも面白かった)。中盤以降それなりに堅実に立ち回れるようになったり、ジョーカー以外のキャラの操作もできるようになると面白さがじんわりと分かってきました。ただボスはHPが非常に高いので、若干単調な感じは否めませんでしたけど。補助スキルをもっとガンガン使えば良かったのだろうか。ラスボス戦で初めてその有用性に気付いたあたりが、yukkun20のアクションゲームの苦手さを物語っている気がします。

総攻撃はもうちょっとダメージ倍率高くてもいいような気がした
- ジョーカーはこれまで通りたくさんのペルソナを切り替えながら戦うことになります。ただ戦闘での操作はあまり複雑すぎることはありませんし、ペルソナのスキルを発動する時やアイテムを使用する時は時間が止まるので、あまりせわしない感じはありませんでしたね。

ナビを守りながら戦う「ハッキングバトル」もあります
総評
- そんなわけで、yukkun20が苦手な分野のゲームではありましたが、十分楽しませてもらいました。ただ、ストーリー、システム、バトルのいずれも賛否両論な感じで、ペルソナ信者のyukkun20でも手放しで褒められる出来ではなかったです。
- 一方で、続編から加入したキャラと、前作からの続投キャラの両方がうまく扱えていたのは高く評価したいです。新加入キャラは続投キャラを食うほど目立つこともなく、それでいてしっかり存在感を示し、そしてそれまでのキャラとはまったく違った立ち位置を確立してくれました。かすみとの絡みが見られなかったのはとても残念ですね。

まさか30代?のおっさんのペルソナ覚醒を見ることになるとはw
- そんなわけで、ペルソナが好きでアクションも好きならおすすめできるゲームです。アクションが苦手でも、EASYでさくさく進めることも出来るので、P5のその後が気になる方はぜひプレイしてみてください。トロコンまで行けるか心配?NSW版をプレイすればいいんじゃないかな(放り投げ
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これ他国から反対意見とかでなかったんですかね。それとも押し切ったのでしょうか。リ…