2019-08-24
【ゲーム】英雄伝説 閃の軌跡III レビュー
ついに残り1作まで追いついたどー!
英雄伝説 閃の軌跡III
プラットフォーム | PlayStation®4 | |
ジャンル | ストーリーRPG | |
価格 | 通常版 : 7,800円(税抜) 初回限定KISEKI BOX : 9,200円(税抜) ダウンロード版:7,200円(税込) |
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公式 | 英雄伝説 閃の軌跡III | 公式サイト – Falcom | |
プレイ時間 | 1周目:119時間(ノーマル) 2周目:29時間(ナイトメア) |
ストーリー
- 帝国全土を巻き込んだ内戦から約1年半。その間に帝国は、隣接するクロスベルとノーザンブリア州を併合し、大陸最大の国家へと変貌を遂げていた。その意に反して国家の英雄となってしまったリィンだったが、士官学校を卒業した彼は、母校に新たに新設された第Ⅱ分校へ教師として赴任することになる。帝国が軍事色を強めていく中、彼は新たに結成された「Ⅶ組」の担任教師として、生徒たちを導いていくことになる。
- ということで、軌跡シリーズの最新作です。前作閃の軌跡Ⅱは一応話は一段落しましたが、ハッピーエンドとは言いがたい内容でした。今回は、大きな流れに翻弄された苦悩するリィンの新たな物語を楽しむことが出来ます。
- 今回もストーリーは面白かったですね。鉄の結束を誇っていた旧Ⅶ組を離れ、新Ⅶ組という全く新しいメンバーと新しい人間関係を築いていく姿は、一社会人としても色々学ぶべきところがありました。今回もやっていることは変わらず、帝国各地を回って困りごとを解決していくという流れになっています。しかし教師として、生徒たちの判断を温かく見守りながら、いざ大ピンチが起こるとその力で困難を切り開いていく感じになっていて、仲間たちに支えられながらも自ら進んでいくⅠⅡとは趣が違うテイストに仕上がっていました。
- また非常にボリュームがあります。ⅠもⅡも1周目は80時間そこそこでしたが、今回はその1.5倍。しかし話が水増しされているような感じはありませんでした。後述するとおり登場人物が非常に多いのでこれはこれで良かったです。今回はトロコンまで2周あれば十分なので助かりました。さすがにこのボリュームを3周はきつい。
- 今回の主な敵は結社になっています。以前、結社は本気で戦わないし、倒しきれるわけでもないのでカタルシスが得られにくいという話をしました。ただ今回使徒たちは割と本気ですし、こっちもそれを上回る実力を見せることが出来ます(まあ倒せないのはそのままなんですが)。が、これまで歴代主人公たちでも苦戦した本気モードの使徒たち(特にアリアンロードとマクバーン)を上回るほどの戦力をこちら側が持っていると言われると逆に複雑なのもまた事実。じゃあどうすりゃいいだよ!
- なお今回もストーリーはものすごいところで終わります。その直前のほのぼの空気を全て吹き飛ばすエンディングでかなり衝撃的でした。次作で閃の軌跡も完結するようですが、この風呂敷をどう畳むのか期待しています。
システム
- 基本的なシステムは前作までと同様です。PS3版のリマスターだったⅡ改と比べても、グラフィックが大分改善されていたのは驚きました。特にキャラクターたちの造形も一層良くなっています。
- 前作でも言いましたが、声優も豪華だしイベントの質も高いので、パートボイスなのは残念です。特に主人公以外のボイスはあるのに、主人公のボイスだけないシーンが結構多いのは気になりますね。サブイベントも抱負なのでフルボイスは大変だと思いますが、せめてメインだけでもフルボイスにしてほしかったですね。
- 今回からショートカットキーでデータベースにアクセス出来る機能は廃止されました。データベースの量が増えましたからこれはしかたないですね。しかし人物図鑑やモンスター図鑑、レシピ、釣り、カードゲーム、書籍集めなど相変わらずコンプリート要素が満載なので、そういうのをちまちま集めるのが好きなyukkun20のような人にはたまらない仕様ですね。
- またいつでもセーブは本当にすばらしいです。長丁場のRPGだからこそこういうのは大事にしてほしいです。
- そしてついに待望していた会話ログ機能が追加されました!しかも会話イベント中でなくても見直せるという神仕様。これでうっかり高速モードでセリフを飛ばしても安心です。
- ギャラリーはありませんでした。スチル絵とかカットインとか見直せるようになるとうれしいですね。
- Ⅰ改やⅡ改に追加搭載された高速スキップモードはありません。このせいで2周目が間延びするのではないかと心配しましたが、フィールドの移動速度も元から十分速いですし、2周目は雑魚戦をほとんどする必要が無いので、「スキップモードがないせいでだるい」という場面はありませんでした。
キャラクター
- PCキャラは全部で26人と過去最多です。うち16人は終盤で全員そろいます(最終版で離脱するメンバーもいますが)。残りの10人はストーリーの展開に合わせて加入・離脱するゲストキャラです。今作は(ストーリーの都合上やむを得ないのですが)、全員を操作できるクリア後ダンジョンのようなものはありません。PCも結構入れ替わりがあるため、パーティの組み方の自由度はあまり広くはないですね。まあこれだけの人数で自由に組めと言われてもあまり意味は無いような気がしますし、yukkun20のような受け身な人間にはこれで良かったです。
- 今回から登場した新キャラたち把握まで生徒という立ち位置なので、あんまり恋人っぽくはなりませんでしたので、前作から引き続き、今作も委員長ことエマと、サラ教官の2人を狙ってプレイしてます。ただ、今回明確に恋人関係になれるキャラが少ないんですよね…エマ離れるけどサラ教官はなれないし…orzとはいえ、サラ教官の好感度MAXイベントはほとんどプロポーズみたいな内容だったのでそれはそれでよし。
- 過去作に登場したモブキャラの成長した姿も見られましたし、今回から登場するモブキャラたち(主に新Ⅶ組の同級生たち)もキャラが立っていて、見ていて飽きませんでした。いつも通り膨大なセリフ差分が用意されていて、ストーリーが進むたびにすべてのキャラに話しかけたくなります(し、話しかけました)。
バトル
- シンボルエンカウント制。今回から比較的不意打ちを取りやすくなりました。フィールドも広めで敵の密度も薄いので、戦闘を避けるのも容易で、総じてストレスはたまりにくいですね。ただ完全にエンカウントを避けられるアイテムはあってもいいと思いますが。
- 戦闘画面も基本は変わっていません。行動順が回ってきた順番に、「移動」「攻撃」「アーツ」「道具」などのコマンドを選択して戦います。選んだコマンドによって次の行動順が回ってくるまでの時間も変わる、変則的なコマンド制+ターン制です。戦闘に参加できるのは4人で、2人ずつペアを組んで戦います。3人は控えメンバーで、途中で交代が可能。
- 攻撃には、威力が低く射程も狭いが連発しやすい「通常攻撃」、威力が高く射程もほぼ無制限だが発動まで時間がかかり、回復しにくいEPを消費する「アーツ」(テイルズでいうと術)、威力が高く即時発動するがCPを消費する「クラフト」、CPを全消費するが極めて威力が高く、ターンに関係なく割り込んで使用できる「Sクラフト」を使い分けて戦います。その他敵の弱点を突くことで「追撃」したり、追撃によって貯まったポイントを消費することで「ラッシュ」「バースト」などの連係攻撃を繰り出すこともできます。
- 今作ではさらに、敵のパラメーターに「バーストゲージ」というものが追加されました。攻撃を当てると減っていき、0煮なると敵がバースト状態になります。バースト状態だと、全ての攻撃がクリティカルになる、次の行動順が大幅に遅くなり、さらに行動不能など、かなりこちらに有利な効果が発生します。あまりに強力すぎて、1周目の中盤以降は基本的にバーストゲーになります。ボスでも雑魚でも、先手を取ってバーストさせ、敵の行動順が回ってくる前に倒しきるのが基本方針になります。これが単調と捉えるか爽快感があると捉えるかは人それぞれでしょう。個人的には、RPGの雑魚戦はただのスパイスなので、単調でも爽快感がある方がいいですね。反面設定上すごく強いボスが、1回も行動できないまま主人公たちに殴り倒されてしまうのはちょっと興ざめなところはあるかも。まあガチで戦われるとナイトメアプレイが結構辛いのでこれも好みだと思います。
- 今回のクオーツシステムは前作とほぼ同じです。人数が増えたせいでマスタークオーツが取り合いになってしまうのはちょっと困りもの。せめて2個ずつ入手できればよかったかも。
総評
- いつも通り、王道ファンタジーのお手本のような作品で、文句なしの名作です。ストーリー、バトル、キャラクターというRPG3大要素(あくまで私見です)にほとんど不満がなく、それでいてそれらがシステム的にもうまく結合されています。これだけ大量の登場人物をここまでうまく捌けていることに本当に驚かされます。
- トロコンの難易度はいつも通りくらいですかね。ナイトメアは1周目でやるとかなり辛いと思いますが、2周目ならバーストのおかげで楽勝でした。というかユウナ・クルトのオーダーとリィンのクラフトの組み合わせが強すぎる。
- 次回作「閃の軌跡Ⅳ」は、年末までには開始する予定です。もう特装版を購入済みですし。
おまけ
攻略サイトでも触れているところがなかったのでおまけ情報。シャロンさんのSクラフトカットインが2種類あるのはご存じでしたか?
2枚目がどこで使われているかはネタバレなので言いませんが、プレイした方には分かると思います(というかスクショをよく見れば分かるのですが)。
行けませんでした・・・チケットが既に期限の9/23まで完売状態で無理でした。 …