ちょっと遅くなりましたが…しかし本誌の方もすばらしい展開です。なによりいわゆる「かませ」のキャラがいなくても勝負事は成り立つということを教えてくれた作品です。
背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~ 07
著者:横田卓馬
レーベル:ジャンプコミックス
価格:432円
あらすじ
「オールジャパン・ジュニアダンス・スポーツカップ」の一次予選を通過し、二次予選に駒を進めた土屋・亘理ペア。しかし二次予選では幸か不幸か優勝候補3組と同じヒートに割り当てられてしまう。しかし舞台上で3組が圧倒的存在感を魅せる中、堅実に自分たちのダンスを貫く2人。
一方、部長とペアを組む綾辻は、昔のことを思い出していた。最初は純粋に好きで始めたダンスだったが、次第にパートナーやライバルたちに差を付けられているように感じ、新しいことを始めようと協議ダンス部の創設に協力したこと、しかし後輩の上達ぶりに余計意識の差を感じてしまったこと。そしていつしか勝利を望まなくなったこと。しかし、2人のダンスを見た彼女は、「最後に一度でもいいッ…!勝ちたいッ……!!」と初めて闘志をむき出しにする。
綾辻が自分の殻を脱ぎ捨てたことで、一つ高みに登った部長ペア。同じヒートで踊るライバルたちもその姿に触発させ、才能を開花していく。そんな中、二次予選の最終種目で、ついに温存していた土屋・亘理ペアの必殺技が炸裂!そしてついに二次予選の結果発表が―
レビュー
前回から浮き足立つつっちーのフォローを見事に決め続けている亘理さんですが、今回は二次予選ということでまさに本領発揮でしたね。

アイコンタクトだけでコミュニケーションなんて、完全に熟年ペアのノリじゃないですか。
しかし第1ヒートは黄金世代に主人公ペアにノゾきゅんペアを見どころが多かったんですけど、視点がばらけずうまく一つのすじをなしていたのはさすが横田先生。

最初は全てを呑み込む黄金世代の圧倒的な実力を見せて…

次に理央の成長から部長ペアのフラッシュアップを描き、それに触発されたヒート全体の盛り上がりを描いたところで…

読者もちょっと存在を忘れていた必殺技炸裂だもんなー(※画像はイメージです)。
本誌を読んでいるときも感動しましたけど、こうやってコミックスになって一気に読むと、より構成の妙が伝わってきます。
そしてもちろん、前回から濃厚な人間ドラマを展開している部長ペアも目が離せないですね。

自分を過小評価し、そのせいで自分の限界を自分で決めてしまっていた理央先輩を、

最終的に救ったのは、自分たちが育てた主人公ペアだった、というのはいいですよね。結局自分の力で自分の殻を破ったってことですから。

それでこんな台詞言われたら、そりゃ勝たせて上げたいですよ。2人からバトンを受け取った部長ペアがどうなったかは、現在発売中のジャンプ本誌をご覧くださいね。

そのほかのキャラも、出番は少ないながらそれぞれ輝いてくれました。最初はかませ犬かと思ったゾノきゅんがここまでイケてるキャラになるとは。

ひらりんも頑張りました。彼女はまだまだ普通の子なので、長時間ダンスを踊り続けるってことがどういう事なのか分かりやすく読者に教えてくれますよね。今回は残念でしたが、次回に期待したいです。でも解説役に甘んじている姿も好きだー!

あと言うまでもなさそうですが今回一番萌えた亘理さんはこれでしょ。つっちー、キミとは旨い酒が飲めそうだ。
※画像はいずれもコミックスより引用
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