2021-06-14
ADVゲームだしかわいい女の子も少なめなので、sasaさんが勧めてくださらなかったら絶対プレイしてないと思います。でもADVのお手本のような面白さでした。
バディミッション BOND

タイトル画面はこんな感じ。
ストーリー
- 亡き養父の夢を継ぎ、ヒーローを目指して警察官となった青年・ルーク。しかし警察内部には腐敗と怠慢が蔓延していた。ある日、ルークのメールボックスに、監禁されてているらしき女性の映ったムービーが届く。悪戯と決めつけて取り合おうとしない警察に代わり、ルークは一人で捜査を始める。その途中で出会った、世界を股に掛ける怪盗・ビースト。二人はこの事件の背後に、闇の犯罪組織「DISCARD」が関わっていることを突き止め、同じくDISCARDを追う忍者・モクマと、仮面の詐欺師と呼ばれる世界的犯罪者・チェズレイとチームを組み、その闇へ迫っていく―
- ということで、完全新作のADVです。キャラデザはなんか見覚えが…と思いきや、「アイシールド21」で知られる村田雄介氏がキャラデザをされていたんですね。個人的にはこの作品はADVとしては秀逸な出来だと思いますけど、sasaさんに紹介されるまでなぜアンテナに引っかかりもしなかったのか…?

エピソード選択画面も少年漫画のような趣。
- 犯罪組織が計画している大規模作戦を阻止するため、推理と知略とアクションで立ち向かう、というわかりやすいストーリーです。しかしシナリオは陳腐なところは全くなく、上述の通り秀逸の一言でした。後述しますが、ADVパートや操作パートではこまめな謎解きが差し込まれていて、それを解きつつ話を進めていくのですが、その謎解きの難易度自体は高くありません。しかしストーリー全体ではいろんな伏線が張り巡らされていて、終盤に向かって謎が明かされ、テンションがどんどん上がっていく展開になってました。伏線も、あれ、さっきのシーン何か引っかかるな…と思ったシーンとか、モブとの何気ない会話とか、序盤の軽い一言とか随所に含まれています。これは伏線だな!?と思ったらミスリードだったりすることもあって、終始気持ちよくシナリオライターさんの手の上で転がされました。ルークとスイは絶対○○だと思ったのに…。その他アーロンの過去やファントムの正体関係、最後に正体の判明した男の辺りはきっちりミスリードに引っかかりましたorz
- ストーリーパートは、ルークの視点で進むメインシナリオ「ミッション」、4人の仲間たちの交流を描く「バディエピソード」、その他のキャラの裏話や過去を描く「サイドエピソード」からなっています。ミッションは全18章+α構成で、後述するランクに応じて、他のエピソードが解禁されるようになっています。yukkun20は音声をスキップしなかったので全部で50時間以上かかりました。ボリュームも十分だと思います。

どの話も音声飛ばさずじっくり楽しみたい。
- あとOPムービーもフルアニメーションでよかったですね。ルパンⅢ世を彷彿とさせるスタイリッシュな曲とアニメは物語への牽引役として十分でした。

作画もいいんだこれが。
システム
- ゲームは、ストーリーが進行する「ADVパート」、街を移動して情報を集める「捜査パート」、3Dマップでキャラクターを捜査して敵のアジトへ潜入する「潜入パート」の3つからなっています。(潜入パートはない章も多い)。
- 敵のアジトへ潜入する際にも、いきなり突撃するようなことはしません。まずアジトの見取り図などを取り寄せ、そこで目標に到達するまでにどのような経路があるか2つほど考え、その経路上にどのような支障があるかを推理し、その支障を解決するために、どういう人から情報収集をすれば良いかを推理します(ここまでADVパート)。それから街を巡って実際に情報を集め(ここまで捜査パート)、全ての障害をクリア出来る目処が立ったら実際に潜入して目標地点を目指します。その過程が丁寧に描かれていて、きちんと推理ものしてるなーと感じました。

警察官であるルークの本領発揮。
- ADVパートは、コミック的な演出も組み込まれていて、ともすると単調になりがちなADVパートも楽しく見られました。オート進行やバックログ、スキップなどADVに必要なものも一通りそろっています。(ただ個人的な意見を言えば、音声再生中にバックログを開いた時は、音声が中断するのではなく、継続して流れるか、もしくはバックログを閉じたら続きを再生してくれる方が好みです)

カットインや吹き出し、簡単なアニメなど「動く漫画」っぽい感じ。
- 捜査パートでは、マップ上の各地を巡って情報を集めます。仲間は4人なので、そのうち任意の2人を選んで街に出ます。マップの各所には情報をくれるNPCがおり、与えられた行動力を使ってその地点まで移動します。NPCは決まったキャラクターがいないと情報をくれませんし、情報と引き換えに謎解き(ADVパートで収集した情報を聞かれることが多い)もしないといけません。行動力を全部消費したら一端アジトに戻り、再び任意のキャラクター2人で捜査に出ます。誰が行くと情報をくれるのかは推理出来るようになっていますが、外れた場合は正解を教えてくれますし、潜入ルート確保に必要な情報を確保するまで何度も街に出ることは出来るので、難易度自体は低めです。

ミスなく回ろうとすると結構難しいですが、ヒーローゲージにも多少余裕はあるので大胆に行きましょう。
- 潜入パートは、3Dマップを、キャラ1名を捜査し、もう一名を相棒に選んで、二人で進めていきます。といってももっぱらギミックを使った謎解きがメインになっていました。こちらも多少知恵を使うものはありますが、捜査パートで集まった情報を使えば詰まるところはありませんでした。また進行上アクションやバトルシーンもありますが、全てQTEなので、複雑な操作を要求されることはありませんでした。ただ(ゲームの都合であることは重々承知ですが)どのアジトにも、警備の人員というものがほとんどいないのはちょっと違和感がありました。

キャラクターの移動速度はもう少し早くてもいいと思う。
- 主人公たちには「ヒーローゲージ」というものが設定されていて、ADVパートでヒーローらしい言動をする、捜査パートで謎解きを当てる、潜入パートで謎を解く、などの行動によってゲージが上がり、ヒーローらしくない言動をする、謎解きを外す、捜査パートで規定のラウンドをオーバーする、QTEに失敗するなどすると下がります。章の終わりにそのゲージに応じてランク付けがされます。真エンドにたどり着くには全てSランクをとる必要があるので、全体的な難易度は低めとは言え、緊張感を持って進めることが出来てよかったと思います。QTEは賛否両論みたいですけど、数は少なかったし、あれくらいならいいんじゃないでしょうか。

終盤ヒーローゲージ自体がなくなってしまう演出もよかった。
キャラクター
- メインキャラクターは4人。どのキャラも闇を抱えていて一筋縄ではいきませんし、中盤まではかなりギスギスするシーンもあったりします(特に激情家のアーロンとイヤミなチェズレイの相性が悪すぎる)。…が、全員不思議な魅力があり、最終的にはどのキャラも好きになりました。チェズレイとかyukkun20の基準では絶対ゆるされないタイプのキャラなんですけど、最終的には好きになりましたね。

およそ潜入捜査には向かなそうな尖った面々w
- 主人公のルーク(右下)。アーロンからは(警察官なので)ドギー呼ばわりされてます。パーティの中では人間関係の潤滑油…というかサンドバッグ役ですね。しかし推理力と射撃能力には特筆すべきものもありました。彼にとってはすごく辛い物語で、終盤の絶望感は本当に胸に刺さりましたが、仲間たちの助けでそこから立ち直るシーンはベタだけど泣けましたね。また仲間同士が本気で本音をぶつけ合う、熱いシーンもあります。

わりと序盤のシーンですが、全て知ったあとに見返すとまた違った感情が芽生える…
- ルークの一番の相棒・アーロン(左上)。ビーストと呼ばれる世界的大泥棒ですが、盗みを続けているのにはそれなりの理由もあります。戦災孤児で悲惨な幼少期を送っていますが、その過去の物語は壮大な伏線になっていて、終盤で謎が明かされた時にはこれまた感動しました。そりゃルークのことドギー呼ばわりするわ…
- ストーリーの舞台となるミカグラ島出身の忍び・モクマ(左下)。普段は酔っ払いでナンパ好きですが、非常に気配りのできる男です。とある理由からチェズレイに執拗に絡まれているんですが、切れるでもなく無視するでもなく、淡々と受け流しているところに大人の魅力を感じました(作中の描写から年齢は多分30代中盤だと思いますが)。ルークとの親子のような関係、アーロンとの悪友のような関係、チェズレイとの…な関係、どれもよかったですね。

この台詞は考えさせられる。本当の自分をさらけ出せなくても、親友にはなれるという教え。
- これまた世界を股に掛ける犯罪者・チェズレイ(右上)。下衆と見定めた悪党には容赦せず、変装と人心操作を使ってとことん追い詰めます。この人作中でも相当数人を殺しているし、モクマに対しては常に殺気を発しているので(なぜかルークにだけ優しい)本当不気味なんですけど、なんだかんだで一番情が深い人物のような気がする。あと眉目秀麗なのに顔芸担当。

これどういう感情なんだよw
- そのほか、ルークとちょっといい感じになる歌手の女の子・スイや、ルークたちと協力する美人公安部長・ナデシコ、敵の組織を裏切り、ルークたちに協力する引きこもりハッカー・シキなど、脇を固める面々も魅力的でした。悪役もすごくクセが強いというか、目的のためにそこまでやるか…みたいなキャラが多く、カタルシスもありましたし、かといってこちらが一方的に正義として断罪してはいお終いというわけでもなく、そういう意味ですごく人間くさいドラマが描かれていたと思います。ラスボスに対してもなんとも言えない複雑な感情を抱きましたが、それはそこまでの濃厚なストーリーを丁寧に描いてくれたからだと思います。

女の子成分が少ないから言うわけじゃないですが、スイちゃんかわいい。
戦闘
総評
- 苦手なADVゲームというジャンルでしたが、最後まで中だるみもなく一気にプレイしました。ストーリーもキャラクターもよく出来ていたので、「男臭い」と思っている方にもぜひ先入観なくプレイしてほしいですね。まあ男臭いですけど。ルビーパーティ(ネオロマ作ってるところですね)の開発ですが、別にBLっぽい展開はないので(微塵もないとは言いませんが)安心です。
- コンプリートの都合上、同じ章を2度プレイしないといけないのですが、ADVパートから繰り返させられるのはちょっと引っかかりました。潜入パートだけプレイ出来るようにして欲しかったです。気になった点はそれくらいかな。
- 話はきれいにまとまりましたが、この4人の別のエピソードも見てみたいですし、また同じシステムの別キャラでのエピソードも見てみたいと思わされました。ADVゲーム好きな人、伏線バリバリの物語が好きな人、男同士の暑苦しい友情が見たい人にお勧めです。

このおっさんだけ常時こんな感じです♥
2021-06-12
プロモーションとか販売方法が色々話題になりましたが、ゲームは思ったよりは普通で逆に新鮮でした。
ワールズエンドクラブ

タイトル画面はこんな感じ。
ストーリー
- 東京のある小学校にある、全国から集められた落ちこぼれが集う「ガンバレ組」。楽しい修学旅行の最中、隕石の落下を目撃した子供達は意識を失い、気がつくと建設途中で放棄された海底遊園地に集められていた。そこに現れた謎のピエロ―ピエロピに、ここから脱出したければデスゲームをしなければならないと言われた11人の子供たち。彼らの運命は、そして世界はどうなっているのか―

いつも通り唐突な導入。
- ダンガンロンパシリーズのシナリオライターである小高氏による作品ということで、当初は閉鎖環境でのデスゲームものとしてプロモーションされていましたが(当時のタイトルは「デスマーチクラブ」、その後デスゲームではなく日本を旅する話と言うことが明かされ話題になりました。実際デスゲーム要素もあるのですが、人が死んだりすることはなく、全体としては明るく元気な雰囲気のゲームになってました。yukkun20はダンロンが大好きですが、デスゲーム自体が好きというわけではないので、むしろこの路線はより楽しめました。
- 本編はデスゲームが終了し、全員で地上に脱出したところから始まります。漂着したのは鹿児島で、子供達は家のある東京に帰ろうとしますが、どの町に行っても人っ子一人おらず、仕方なく東京まで歩くことになります。時には方針や行き先で対立し、時には化け物に襲われ、時には理不尽なトラブルに巻き込まれながら、それでも明るく前向きに、涙あり笑いあり小学生らしいロマンスありで旅を続ける少年少女たちの話はスッキリとまとまっていて、全体としてはよかったです。バニラと兄貴の再会や、ポチが最後仲間のために身体を張るシーンは熱かったですね。

小学生なのに全員思い切りが良すぎるw
- それに最後の「
異星人異界人」の正体についてもよく練られていると思いました。ネタ自体はそれほど珍しいものではありませんが、うまくこちらの意識を誘導されていて、結局直前まで気付きませんでした(yukkun20は特に鈍いのでそう感じたのかも知れませんが…)
- それに作中で何度か流れる「ガンバレ組のテーマ」はキャッチーで、すぐ覚えられるメロディーラインでいい曲だなーと素直に思いました。真エンディングのみで流れる2番の歌詞も( ・∀・)イイ!!
- ただストーリー上いくつか気になるところもありました。特にこういう作品は、不可思議な展開が起きても、伏線なのかそうでないのかわかりにくいので、伏線でないならなるべく排除してほしいところです。
- れいちょたちは7月13日に鹿児島を発ち、8月20日には奈良に到達しています(旅程は全て徒歩(ただし小豆島まで船に乗っている))。地図を辿ると歩いた距離はおよそ1000kmなので、1日26kmくらいは歩いてることに…小学生でキャンプ道具も持ち歩いていて、日中しか歩けないことを考えると、かなり無理があるような。というか最初は旅をしていることそのものが嘘だと思ってました。あと大分から愛媛にはどうやって移動したの…?
- ○○○がデスゲームを開いた理由がいまいち納得がいかないです。あんな複雑な手順踏まなくても、単に恐怖体験させれば良かったんだと思いますが…
- ジェンヌ周りのエピソードは唐突すぎて、無理矢理はめ込んだ感が否めませんでした。
- ○○○の正体はまあいいとして、それをポチが操作していたというのも現実離れしすぎているような。かなり精密な動作を要求された時もありましたよね。
- 終盤に突然○○○への当たりがきつくなるのもちょっとよく分かりませんでした。個人的には○○○が一番才能を生かして活躍していると思いながらプレイしていたので…最後のオチに持っていくためのご都合展開のように感じます。本作で一番納得いかなかったところ。
- 愛媛にいた謎の宗教団体の存在意義ってなんですかね。彼らは正気を保っているみたいでしたが…てっきりMAIKのメンテナンス役かと思ったんですが、それなら愛媛にいる意味は無いし、宗教儀式もする必要が無いしなぁ。「教祖」は、中途エンディングのスタッフロールでは「Guru」と表記されてたのに、真エンディングでは「Master」になってたので、何か意味があるのかも知れませんが…。
- あと結局人間達はどこに行ったんですか?全員を収容出来る地下施設があるとは思えませんし、仮に収容したとしても、地上に何の痕跡もないのはすごく不自然だと思うのですが…。
- 時々挟まれる下ネタは賛否あると思いますが、小学生だしいいんじゃないかな…

口に出して読みたい日本語。
システム
- ゲームは、ストーリーが進行する「ストーリーパート」、横スクロールアクションの「アクションパート」、仲間との会話を楽しめる「キャンプパート」の3種類からなっていて、それを繰り返しながら進めていきます。
- ストーリーパートは基本的にストーリーを眺めるだけですが、何カ所か話が大きく分岐するところがあります。その選択によって物語も違った展開を見せ、時には違ったエンディングにたどり着くこともあります。ストーリー上はどちらも正史ということになっているんですが、なぜそうなっているかは最後までプレイすれば分かるようになっています。

かわいい女の子がいる方で!
- キャンプパートは、その時旅に同行している仲間たちとおしゃべりを楽しむことが出来ます。大体はストーリーパートで起きた事件の感想ですが、裏話や伏線などもありました。このパートは省略も可能なのですが、ぜひ全部聞くことをおすすめします。

普通に民家やホテルに泊まってもいいと思うけど、子供はみんなキャンプ好き!
- アクションパートについては後述。
- UIは正直もう少し頑張ってほしかったです。
- ADVなのにバックログ出すまで何個ボタン押させるの…?2個以上押させるゲーム見たことないですけど、なんと驚異の8個。死ぬほど面倒くさい。
- セリフを自動送りにすると、文字表示速度を「ボイス連動」にしないと、ボイスが終わってなくても一定時間たつと次のセリフに勝手に移行する。しかもその解決策についての説明がない。最初バグかと思いました。さいわいTwitterに情報があったので助かりましたけど…
- シールを入手した時に、1ボタンでシール図鑑に飛べるようにしてほしい
キャラクター
- メインキャラクターは12人。十二支をモチーフにしていて覚えやすいです。最初のデスゲームがキャラクター紹介も兼ねていて、すぐにガンバレ組になじむことが出来ました。ダンロンもそうでしたけど、こういう所は素晴らしいと思います(yukkun20はキャラ名を覚えるのが苦手なので)。

彼女がパノプ…が見えなかったっていう設定おかしくない?
- 最初は共感しにくいキャラも多かったですが、終わる頃にはどのキャラにも愛着が持てるようになっていました。特に女の子はみんなかわいかったですね。yukkun20は(鉄板だと思いますが)バニラを推しておこうと思います。雪ちゃんもかわいいんですけど、メシマズが(;´∀`)
- 男ではたっつんの能力発動中の毒舌がなかなかの切れ味で面白かったですね。あとモーちゃんは強く生きてください。

れいちょの投げる球より剛速球。
- モノクマ的ポジションのピエロピもおいしい役回りでしたね。くぎみーの声で脳細胞が破壊されまくりです。

本気の殺意を見せている割りにはいじられ役。
戦闘
- アクションパートはサイドビューの横スクロールアクションになっています。一瞬絶望のデスロード(ダンロン3にあったアクションゲーム)と画面が似ているのでいやな汗が流れましたが、そんなことはなかった。
- 道中には仕掛けがあり、主人公たちが持つ特殊能力を使って切り抜けていくことになります。といってもキャラクターを切り替えることは出来ないため、やることに迷うということはほとんどありませんでした。この能力を使って道を切り開くというのは、ストーリーときちんとかみ合っているのでいいと思うんですけど、キャラクターの切替が出来た方が、全員で協力している感じがあってよかったのではないかと思います。某建物屋上でのボス戦や、最終戦直前の中ボス戦は、そんな雰囲気がたっぷりで楽しかったですし。
- また、道中には敵やボスも点在しており、やはり能力を使って突破することになります。本作はワンミスで即死なのですが、直前のセーブポイントからやり直しができますし、難易度自体も大した事はない(yukkun20は難しい方でプレイしましたが、詰まったことはありませんでした)ので、スムーズに進めることが出来ました。本作はADVがメインでアクションはサブなので、これでよかったと思います(スマホなどでプレイすることを考えると難易度を押さえないといけないでしょうし)。

敵は大体キモカワイイ系です(そうでもない
- アクションパートには、マップ上に隠されている「シール」を集めるというコレクション要素もあります。といっても難易度は低めでした。本編には全く影響のない要素なので、ここだけはもう少し難易度高くてもよかったと思います。何度か同じステージをプレイさせられることを覚悟していましたが、全て初見で取れました。

1995年にはよくあるデザイン。
総評
- いろいろ細かいところに突っ込みましたが、全体としては楽しめました。ダンロンとはずいぶん雰囲気が違いますが、ジュブナイルものや、先が読めないストーリー展開が好きな方にぜひおすすめしたいです。

大好きです!(聞いてない
- クリアまでも20時間ほどと短めでしたが、心にしっかり残る物語でした。今でもついつい「ガンバレ組のテーマ」は口ずさんでしまいますね。「大事なもの」の中に歌詞カードもあるのでそちらも忘れずチェックしておきましょう。サントラ出るかな?

作中で何度も推されている「ライフガード」も飲みたくなったわ。
2021-04-17
SRPG界で独自路線を突っ走るディスガイアシリーズ最新作。やっぱり面白いわ。

魔界戦記ディスガイア6
プラットフォーム |
PlayStation®4、Nintendo Switch™ |
 |
ジャンル |
史上最凶のシミュレーションRPG |
価格 |
通常版 7,200円(税込7,920円)
初回限定版 10,200円(税込11,220円) |
公式 |
魔界戦記ディスガイア6 | 日本一ソフトウェア |
プレイ時間 |
1周目:34時間(トロコン:+42時間) |

スプラッシュ画面はこんな感じ
ストーリー
- 数々の世界を破壊し、数多の悪魔たちを葬ってきた恐るべき災厄―破壊神。誰にも倒すことが出来ないその災厄に、孤独に挑み続けるゾンビがいた。彼の名はゼット。ゼットは、死ねば死ぬほど強くなって転生する「超転生」の力を借りて、ひたすら負けて転生しながら、破壊神を倒すまで挑み続ける。何がそこまで彼を駆り立てるのか―
- 日本一ソフトウェアを代表するSRPG「ディスガイアシリーズ」久々のナンバリングタイトルです。といっても5までの話と繋がりはなく(後日談とDLCには過去キャラが出てきますが)、ここから入っても全然問題ありません。
- ディスガイアはシリーズ通じて基本的にはギャグ路線でありながら、時折シリアス路線を挟み、最終的には大団円、という話なのですが、今回はその全体的なバランスが良かったですね。ゼットは最初は破壊神を倒すことしか目に入っていない、わがままで猪突猛進型の少年なのですが、仲間たちとの出会いを通じて少しずつ変わっていく様が丁寧に描かれていました。それは仲間たちも同じで、それぞれ自分の弱さを乗り越えていくシーンは、意外性はないとは言え、しっかり心を動かすものになっていたと思います。個人的には初代のノリに近い今回のストーリーは、シリーズ中でもかなり評価が高いです(yukkun20は初代のノリが好きでこのシリーズに入りましたので)。
- ストーリーは一話完結型になっていて、お馴染み嘘予告もあります。今回の予告編は全部有名作品のパロディでした。これいろんなところに怒られそうだ…。

次回から「魔法少女探偵マジョレーヌ」が始まります。
システム
- アドベンチャーパートとシミュレーションパートを繰り返す、オーソドックスなSRPGです。…見た目は。
- 今回からキャラクターが3Dに変わりました。ドット絵だった頃を知る者としては少し複雑な気持ちですが、でもモデルの出来はすごく良くて、動きもディスガイアらしく、原田先生のキャラデザがきちんと生かされていて、満足度は高かったです。3D化したことでキャラクターの作成コストも大分下がるらしいので、これも時代ということでしょうね。
- 今回もシリーズお馴染みの要素は健在です。無限にもぐりアイテムを強化出来るアイテム界、議員たちにワイロを渡して願いを叶えてもらう暗黒議会、マナを消費して特殊技(いわゆる術技)を強化するスキル屋、経験値の取得倍率や敵の強さをカスタマイズ出来るチート屋など、このゲーム独自のシステムは(もちろん廃止されたものもありますが)引き継がれています。キャラのHPやSPを回復させ、その回復量に応じてアイテムをくれる「魔界病院」も健在なのですが、今作からステージクリア時にHPとSPは全快することになったので、魔界病院はアイテムをくれるだけの場所になってしまいました。病院とは。
- さらに新しい要素として、ヘル(お金)やマナと引き換えに、キャラクターのレベルやステータス、ウェポンマスタリー(武器の熟練度)やクラス熟練度などを強化出来る「ドリンクバー」なども使えるようになり、キャラの育成がはかどるようになりましたね。最終的な育成環境が整えば、数時間でレベル・ステータスカンスト、魔ビリティー(パッシブスキル)全取得、特殊技最大強化、全クラス・全武器マスターのキャラを量産出来ます。

暗黒議会を開くのにマナがちょっと足りない!という時に超便利。
- さらに今作から、オートモードが追加されました。SRPGのオートモードなんて珍しくもないと思われるかも知れませんが、今作のオートモードはひと味違います。
- 普通のゲームだと、オートは戦闘が始まってから終わるまで機能すると思います。しかしディスガイア6では、オートにしておけば、同じマップを延々周回させることが出来ます。つまり、寝ている間にもキャラクターの育成が出来ます。
- さらに、魔心エディットといって、オート時の各キャラクターの動作を細かく決めることが出来るプログラムシステムが用意されています。例えば、敵が近くにいたら特殊技で攻撃、近くにいない時は宝箱を回収、SPが減ったら回復アイテムを使う、など、プログラムを組んで条件分けをすることで、かなり理想に近い動きをさせることが出来ます。ただ説明が雑で、時々バグがあるのが残念でした。次回作はこのあたりをもう少し洗練してほしいですね。

魔心エディット。ランダム生成の無限ダンジョンでも安心して進める設計。
- オートモードは賛否両論ですが、個人的にはよかったと思います。そもそもディスガイアは、戦略と知力を練って、ギリギリの戦いを切り抜けるタイプのゲームではなく、レベルを上げて敵の10倍のステで殴ればいいんじゃね?というゲームなので、ストーリーモードでのシミュレーションパートの比重が軽く、オートとの親和性が高いです。そしてよほど大量のキャラを一度に育成する場合は別ですが、レギュラー10人の育成をするくらいなら、実は手動の方が早いです(多分数十倍の差がある)ので、がっつり育成するならオートモードをあまり使う必要はありません。アイテム界(簡単に言うとランダムダンジョン)は手動でやっていると虚無感が半端ないので、やはりオートモードとの親和性が高いです。そんなわけで、yukkun20としてはオートの導入は大正解だと思いました。忙しい社会人の方もぜひプレイしてみてください。
キャラクター
- メインストーリーで加入する固有キャラは7人+後日談で3人ですが、汎用キャラも自由に加入させることが可能です。戦闘で使用出来るのは10人ですが、途中で出撃キャラを入れ替えることも可能です。
- 今作は、ゼットももちろん、周囲を取り巻く仲間たちに魅力的なキャラが多かったですね。金の力で戦うシュセンドル、愛の力で戦うメロディア、正義の力で戦うぴよりなどは、暴力の力で戦うゼットと好対照でした。
- 個人的にはシュセンドルがよかったですね。彼は何でもお金で解決しようとする典型的な守銭奴キャラ(名前からしてひどいよな)です。普通こういうキャラの場合、途中で、「お金で買えないものがある…それは仲間だ!」みたいな展開が王道だと思います。本作でも中盤でそういう展開になるんですが、最終的には「金の力で仲間の笑顔を守る」と開き直り、その後もワイロに買収、強力なアイテムの買い付けまで何でもござれ。

格好いい…のか?
- あとイヴァールもよかったですね。彼はこの世界で最強に近いポジションにいる魔王で、最初はゼットを処刑するために登場するのですが、一連の事件の黒幕にされたり(冤罪)、会ったこともないゼットの妹に萌えたり、そのせいで妹を溺愛するゼットにぶっ飛ばされたりしてどんどんネタキャラとしての地位を確立していくんですけど、最終的にはめちゃくちゃ格好いいポジションに収まったりして、そのあたりのギャップが魅力的でした。

結構部下からの人望あるんだよな。
- あ、人間的に好きなのはと言う意味で、言うまでもなく一番かわいいのはプレネールさんです。

いいぞもっと出せ。
- え?マジョレーヌ?マジョレーヌか…彼女はyukkun20の好きないわゆるロリババアです。見た目も言動もわりとストライクです。しかしなぁ…彼女を見ていてyukkun20は初めて自分の性癖に気付いたんですけど、yukkun20は最初からロリババアなキャラが好きなんであって、途中でロリババアになった(つまりお年寄りが見た目だけ若返った)キャラは、どうしても若返る前の顔がチラチラして愛せないんだー!(最悪

それにしてもこのロリババア、ノリノリである。
戦闘
- バトルパートは、スクエア制シミュレーションになっています。高低差や向きの概念はありますけど、拮抗したステータスで戦うゲームではないので…

グラフィックも断然美しくなりました
- 前作までは最高レベルが9999、ステータスは大体数千万~数億でカンストといった感じでしたが、今作は最高レベルは9999万9999、ステータスはHP/SPは約1垓、そのほかは1京になっています。ダメージは(極めておられる方のブログによると)1秭(1024。1億の1億倍の1億倍)まで出るみたいです。天文学でも見ない桁だぞこれ。

レベルカンストには経験値が1京くらい必要。
- キャラクターの育成も、育成に適したマップと、経験値倍率を上げられるチート屋と、オートモードの組み合わせでさくさくです。詰まったらちょっと育成しておけば、メインストーリーは最後までオートでクリア出来るくらいの難易度になっています。敵の強さは21段階(クリア後は63段階)に調節出来るので、歯ごたえのある戦闘を希望の人も安心です。逆にクリア後に登場するやり込みマップの敵はかなり強く、カンストキャラが数体いても油断すると全滅するくらいになっています。またおそらく次回のDLCで最強の敵が出るはずなので、やり込み派の人はとことんやり込めます(ちなみにトロコンはカンストキャラが数体居れば問題ないレベル)。
- グラフィックも十分きれいですし、特殊技の演出も凝っていて面白いです。でも途中からどんどん高速化を求めて、特殊技の演出も見なくなっちゃうんですよね(特殊技の演出を「省略」にしていても、手動で切り替えることが可能なのですが、そもそも戦闘自体が32倍速まで加速出来るため、切替のタイミングが難しい)。せっかく使用した特殊技の一覧が準備されているので、そこから技演出だけ見直せるようにして欲しいなぁ、と4の頃からずっと思ってます。

32倍速ってそりゃもう省略と変わらないのでは。
総評
- このシリーズもそろそろ20年ですが、スタッフがマンネリ化を防ごうと色々考えてくださっているのがよく分かる作品になっていました。これまでの手間のかかる育成が好きだった人(かくいう自分もそうですが)からすると、大分毛色が変わったなーと思うかも知れませんし、実際ネット上では賛否両論みたいですけど、yukkun20は変えるべきところは変え、変わらなくていいところは変えていない、いい意味で進化した作品だと感じました。
- ただ、アイテム界の意味がほぼなくなっている(アイテムの強化はキャラの強化に比べて効率が悪すぎる)、使用するボタンが多すぎて、UIに統一性がなくなっている(特にイノセント関係と魔心エディット関係)、アイテム最大所持数が少なすぎるなど、発展途上に見えるところも確かにありました。このあたりは7でしっかり改善してもらいたいと思います(個人的には、アイテム界はこのままでもいいのではないかと思うのですが…多分この意見は少数派だと思います)
- 今回も十分楽しませていただきました。シリーズファンの方も、そうでない方も、笑えるストーリーが読みたい方、派手なダメージ表記に快感を感じる方、ぺたんこファンの方はぜひプレイしてみてください。

カニミソぅ!
2021-04-04
Ⅰや2ndとは本当に全く関係がないので、Ⅱからのプレイもおすすめです。
ブレイブリーデフォルトⅡ

タイトル画面はこんな感じ
ストーリー
- 嵐に遭い、エクシラント大陸に流れ着いた船乗りの青年・セスは、亡国ミューザの王女・グローリアに助けられる。彼女は国から奪われた四つのクリスタルを探す旅をしていた。セスは恩に報いるため、彼女の旅に協力する。やがて旅の途中で出会った一冊の魔道書を読み解く鍵を探す学者・エルヴィスと、彼の護衛をしている傭兵・アデルを加えた一行は、自らとクリスタルとの織りなす数奇な運命を知るのだった―
- 世界を救うために、災厄を封じる四つのクリスタルを探すという王道の物語が展開されます。世界設定にあんまり凝ったギミックはないですが、先代の光の戦士たちと、当代の光の戦士たちの関係性がうまく描かれていて面白かったですね。先代の冒険については多くは語られないのですが、そこでも素晴らしい冒険があったことをにおわせる演出が心に残りました。細かい設定もちりばめられていて、世界設定がきちんとしている感じがしましたね。

クリスタルの啓示を受けて光の戦士へ…まさに王道
- 反面、前作や前々作にあったような、いい意味でも悪い意味でも予想を裏切る展開や、メタフィクション的なネタは非常に少なく(なくはありませんが)、クセの少ないゲームになっていた気がします。展開はあまり予想外のことは起こりませんでしたし、他方で前作までの問題点だったご都合主義の強過ぎる安易な展開も影をひそめ、そういう意味で、ストーリーに入りやすく、プレイしやすいゲームになっていたと思います。
- サブイベントは100個用意されています。多くはお使いイベントですが、中には仲間たちの関係や普段の姿を描くストーリーもあったので、ぜひあまさずプレイするのをおすすめします。
システム
- 街から街へ移動しながら、ダンジョンを探索したりイベントを発生させたりして進んでいく、オーソドックスなRPGです。
- 特徴的なシステムとしてはやはりジョブシステムでしょうか。概ね前作までのシステムを踏襲しており、各キャラはメインとサブのジョブ2つを装備することが可能になっています。メインジョブは戦闘で入るJPと言うポイントを集めることで成長させることが出来、新たなアビリティ(戦闘中に使えるコマンドやパッシブスキル(一部フィールド上での効果もある)を覚えていきます。修得したコマンドは、そのジョブをメインかサブにセットしていればいつでも使えますし、またパッシブスキルは、一度修得すれば、ジョブを外しても装着しておくことが可能です。意外なジョブの組み合わせにシナジーがあったりして、あれこれ考えるのも楽しかったです。
- どのキャラも素のパラメーターは一緒です(装備とジョブにのみ依存)し、ジョブレベル上げも比較的簡単に行えるので、育成は自由度が高く、また気楽に行うことができます。またジョブが変わると外見も変わるのですが、今作はあまり変なデザインの服(Ⅰの時魔道士とか)もなく、また同じジョブでも着る人により微妙に意匠が変えてあったりして、そういう意味でもあれこれジョブを変えるのが楽しかったです。

両手の装備には全て固有グラフィックが用意されているのも細かい
- その反面、ジョブやアビリティの組み合わせを記憶させることが出来ず、毎回組み替えないといけなかったのは明らかにダメだと思います(前作は出来てませんでしたっけ?記憶違いかな…)。せめてボス戦、ザコ戦、稼ぎ用の3パターンくらいは登録出来るようにして欲しかった。ここが一番改善してほしいポイントです。
- 風景は美しく、ファンタジーとしての雰囲気満点に仕上がっていたと思います。ただマップが小さく、しかも曲がりくねった道が多くて、人や街角に引っかかることが多かったのはちょっと気になりました。また飛行船のような乗り物はなく(敵が使ってたから期待したのになぁ…)、街から街へしか移動出来ない馬車くらいしか移動手段がないので、移動がかなり面倒に感じました(サブクエストであちこち行かされることも多いので)。また街もすごく広くて、街に入ってから宿屋に行くのに一苦労みたいなこともあり(特にライムダールはひどい)、このあたりはもうちょっと気を遣ってほしかった…というのは体験版レビューに書いたとおりですね。ゆとりって言うな。

町は昼と夜で姿が変わります。
- というか全体的にUIがあまり良くないですね。例えばジョブを変更する時、アビリティや装備も一緒に変更するわけですが、ジョブ画面ではXボタン→ジョブ選択と、修得アビリティ画面の切り替え、アビリティ画面ではXボタン→アビリティの詳細説明の表示、装備画面ではXボタン→おまかせ装備みたいに、同じボタンなのに画面によって全く違う機能が割り振られていてよく押し間違えました。あと装備の「おまかせ」はかなり高機能なのですが、アクセサリも自動的に変更されてしまうので(特定の状態異常を防ぐためにアクセサリを固定したい場合が結構ある)、アクセサリは変更しないままその他の装備を最適化する機能もあれば良かったですね。ジョブ変更を頻繁にするゲームなので、ここはもう少し頑張ってほしかったです。
- それから、「B&D」というオリジナルのカードゲームが収録されています。本編とは関係が無く、コンプをしてもあまり冒険に役立つものは手には入らないんですが、ゲーム自体がよく出来ている(オセロの要素のある陣取りゲーム)ので、ついついはまってしまいました。なんだかんだで100戦以上プレイし、カードもコンプしています。

ごほうびはこの画面とアクセサリー一つだけ(しかもそれほど強くはない)。だけどプレイする価値はあります。
キャラクター
- PCキャラは全部で4人です。メンバーは最初から全員揃っていて、終わりまで交代はありません。
- 4人とも考え方が大人で、それぞれ使命のために自分の命を賭ける覚悟があります。とはいえそればかりではなく、仲間との友情や人間関係、故郷の人々の暮らしや世界平和、旅で出会った人達との交流などもきちんと大事にしていて、安心して見ていることが出来ました。みなそれぞれそれなりの秘密を抱えて旅をしているんですが、裏切りとか疑心暗鬼とかはなく、パーティの仲は本当に良くて、旅をしているのを見ているのが楽しかったです。

この二人は普段はボケツッコミなのに、ちょっと大人な雰囲気にもなったりして格好いいです。
- 女性陣は、お淑やかながら意志のはっきりしたグローリアと、いつも明るくエルヴィスとの漫才が楽しいアデルがいますが、どちらもすごく魅力的なキャラで良かったです。バッドエンドでのグローリアとアデルは涙なくしては見られず、それがこのゲームの物語を強く印象づける要因にもなっていました。
- NPCたちはこのゲームの特性上敵対することが多いのですが、信念を持って立ちふさがる者、他人のために戦う者、狂った目的のために障害を排除しようとする者、力試し、黒幕に操られて、金儲けのため…と千差万別のキャラがいます。ボスを倒してアスタリスクを集めて回る旅ですが、単調な感じはありませんでしたね。

NPCの中では一推しのマルファ姉さん。こんなうら若き乙女があんなところで…うらやま(略
戦闘
- シンボルエンカウント制です。敵は足も速いので、当初はイライラすることもありますが、こちらが適正レベルを上回ると今度は逃げていくようになります。yukkun20はきっちりレベル上げしてから進行するタイプなのであまり苦労しませんでしたが、ここは評価が分かれそうです。
- 戦闘はお馴染み「ブレイブ&デフォルト」システムです。キャラクターは速度に応じた速さでターンが回ってきます。行動(攻撃や術技やアイテムなど)してもいいですが、防御をするとそのターンは行動出来ず、代わりにBPというポイントがたまります。BPは行動時に消費することで、消費したポイント分、行動回数を増やすことが出来ます。1ターン目攻撃、2ターン目攻撃とするところを、1ターン目防御、2ターン目攻撃*2とすれば、ダメージ効率は同じですが被ダメを下げることが出来て有利に戦えます。またBPがたまっていなくても、前借りをすることが可能です。その場合、前借りした分のターンが経過するまで行動不能になりますが、戦闘が終了すれば問題ないので、ザコ戦では1ターン目でBPを3前借りし、4回行動で一気に殲滅するというのが基本戦術になるでしょう。敵も同じ条件で戦ってくるので、いかに相手の行動を読みつつ、その僅かな隙を突いて攻撃を一気にたたき込むか、戦略を考えるのが楽しいですね。

BPがマイナスになると行動出来なくなりますが、敵を全滅させれば無問題。
- 難易度の調整も出来ますが、戦闘難易度は全体的に高めで、レベル上げが必要になる箇所がいくつかあります。といってもレベル上げもそれほど大変ではないので、yukkun20は気になりませんでした。ボス戦の場合、序盤はサブすっぴんで体当たり、中盤は弱点武器が得意なジョブ+サブシーフで神速瞬撃、終盤は隠し職+サブ導師で無限回復が強かったと思います。反面魔法攻撃職は、MPの消費が重い割りに火力が出ず、不遇だったと思います。
総評
- 「懐かしくて新しい」「王道だけど王道じゃない」というキャッチコピーにふさわしい、王道RPGでした。先にプレイしたアラアラもそうでしたけど、やっぱりyukkun20はこういう古き良きゲームが好きですね。といっても懐古的な感じではなく、きちんと今の時代に即したゲームに仕上がっていたと思います。
- 4頭身ほどのSDキャラも可愛くて良かったです。ただ、すごくシリアスな場面(バッドエンド)だと、この頭身のキャラだとシリアスさが十分には伝わっていない感じもありました。とはいえそれ以外の場面では問題なかったです。衣装のデザインはジョブ画面くらいでしかじっくり見る機会が無いんですが、小物まで丁寧に作られていて感心しました。

ところで薬師はなんでコーヒーミル背負ってるんですか?
- あとyukkun20は音楽はよく分からないんですが、このゲームの楽曲は素晴らしかったと思います。特にエンディングの曲は全然趣味ではないタイプの曲なのに、すごく心に刺さりました。こんな経験したのは新劇場版エヴァのエンディング見て以来だわ。

エンディング後の一枚絵が貴いです。
- そんなわけで、昔ながらのRPGが好きな人、四属性のクリスタルという言葉にときめく人、ジョブシステムが好きな人にお勧めします。
2021-01-30
あと軽く1週間はかかると思ってたのに、終盤怒濤のエレベーターラッシュのおかげで2日で終わったー!
ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団
プラットフォーム |
PlayStation® Vita、PlayStation®4 |
 |
ジャンル |
RPG |
価格 |
PSV通常版/DL版:6,200円(+税)
PSV限定版:8,200円(+税)
PS4通常版/DL版:7,200円(+税)
PS4限定版:9,200円(+税) |
公式 |
ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団 | 日本一ソフトウェア |
プレイ時間 |
ノーマルエンド:94時間
トゥルーエンド:+32時間 |

スプラッシュ画面はこんな感じ
ストーリー
- 探索助手募集の貼り紙を見て、とある貴族の屋敷―ガレリア宮にやってきた少女・ユリィカ。彼女は同じく貴族に使える魔女・マダム・マルタと協力して、屋敷の地下に広がる謎めいた迷宮を探索することになる。一度行くと生きては帰れない広大な地下迷宮に向かうのは、彼女に取り憑く謎の存在・コウレイトウと、魔女の力で生み出された人形兵たち。果たして迷宮はなんのために存在するのか、そしてそこにある宝物とは―?

ユリィカは、地下迷宮を探索するコウレイトウと交信できる、攻略の要です
- ということで、日本一ソフトウェアの名作DRPG「ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団」の続編がついに出ました!といっても前作との話の繋がりはほとんどないので、これからプレイしても大丈夫な内容になっています。
- 前作もストーリーについては手放しで褒めましたけど、今作もストーリーの素晴らしさについては文句のつけようがないです。シナリオライターの泉達也氏の名前はしっかり覚えました。今作は前作に比べるとストーリーはわかりやすくなっていて、よりyukkun20好みになりました。今回は中盤でそれまでのストーリーと全く違う話が始まり、完全にプレイヤーは置いてけぼりになるのですが、進めるうちに二つの話がしっかりと結びつき、グランドフィナーレに向けて転がっていく様は圧巻でした。これからプレイする人はネタバレを見ない方が断然面白いですよ。ストーリーアーカイブが搭載されましたが、プレイ後に改めてみると、そこかしこに伏線が張り巡らされていて驚きました。
- 序盤は、主人公のユリィカも、途中で登場する魔女のナチルも、あんまり好きになれない感じのキャラ立てがされています。でも彼女たちが次第に仲良くなっていき、あれ、今回シナリオ結構ほのぼのじゃん…!と思った瞬間にあのバッドエンド。そして意味の分からない場面切り替え。しかし話を進めていくうちに、ナチル…なんていい子なんや!とどんどん彼女に肩入れをしたくなります。彼女もものすごい辛い人生を送っていて、それでも懸命に生きて、そしてまたも悲劇展開。しかしそこからの大逆転、ユリィカけなげすぎる…!からのトゥルーエンドの大団円は涙なくしては見られませんでした。DRPG界隈ではもちろん、RPG界隈全体で見ても、トップレベルのシナリオでした。
システム
- 紙芝居で進んでいくシナリオ部分と、ダンジョンの探索パートを繰り返して進んでいく、最近ではオーソドックスになったDRPGスタイルです。しかし前作同様、特徴的なシステムがいくつかあります。
- まず、パーティ人数はなんと最大で40人です。とはいえ戦闘に参加するのはそのうち15人で、残りの25人はバックアップ(戦闘要員の能力を上げたり、敵に狙われやすく/にくくしたりする)。15人は最大5つのチーム(カヴン)を作り、戦闘時の行動はこのカヴン単位で行います(なので、1ターンにすごく時間がかかることはありません)。
- カヴンを組むには、結魂書というアイテムが必要です。このアイテムにより、1パーティの人数制限や、パラメーター補正、使用できるドナム(術のこと)が決まってきます。基本的に所属人数は多い方が有利ですが、少ない結魂書はパラメーター補正が大きかったりと色々特色があります。パーティ編成をうんうん悩んでいるだけで面白いですよ。

プレネールさんだな
- 作成できるキャラは全部で24種類。それぞれに12~24パターンのデザインが用意されていて、さらに名前、あだ名、性格(パラメーター補正に影響)、声、成長タイプなど好きに決めることが出来ます。どの職も光るものを持っているので、好きなように育てたらいいと言いたいところですが、転職があるにもかかわらず、初期職の影響がかなりでかいため、育成は計画的にした方がいいかもしれません。もっとも、序盤には全く気にする必要はないです(中盤で育成環境が整ってから作り直せばいいので)。

武器の種類名もちょっとひねってあって面白い
- ちなみにyukkun20のパーティーですが、アステルアーシェ*2(ドナム要員)、ワンダーヴィアンデ&シノマシラ(スタン&火力要員)、アステルアーシェ*2(ドナム要員)、ピアフォートレス*3(ガード要員)、ラピッドラプター*2&ゴシックグラトニア(先制要員)でした。全員6回程度転生しているのでアニマ(転生の度に増える数値。成長率に影響する)は99です。

ノーマルエンド前からトゥルーエンドまでほぼこのパーティで固定
- マップはオートマッピングです。あまり複雑な仕掛けはないですが、単調にならないようなギミックは多くあり、あまり飽きることはなかったですね。他にも迷宮の壁を壊せる「壁壊し」(鍵の意味は!?)、パーティを組んだり、迷宮で回復したり、キャリーオーバー(戦闘報酬を受け取らず次の戦闘まで持ち越すことで、ボーナスが付くシステム)したり、壁を壊したりするその全てに影響する「リィンフォース」という数値など、既存のDRPGとの差別化も十分でした。
- ただ、中盤でランダムダンジョンが出てくるのですが、ちょっと冗長だった気がします。もちろんランダムダンジョンもスパイスとしてはいいのですが、DRPGの楽しみの一つはマッピングなので、マッピングの意味がないランダムダンジョンが長く続くとちょっと悲しい。幸いアプデで短くなりましたが…
- それと、ラスダンについて述べないわけにはいきません。本作はノーマルエンドのあとに、グラン・カテドラルというランダムダンジョンがあります。エクストラダンジョンとはいえ、クリアしないとトゥルーエンドを見られない上に、作中の伏線のいくつかがよく分からないまま終わってしまいます。従ってプレイするしかない…のですが、なんと全部で3651層というケタ違いのボリュームを誇ります。ちなみに上で長い長い言ってる中盤のランダムダンジョンは200階もないです。文字通り桁が違う。
なおセーブポイントは、365層毎にある固定のポイントと、探索中にランダムで登場するポイントしかありません。それ以外の場所で脱出したり全滅したりすると、セーブポイントからやり直しです。幸い中断は可能ですが、中断データは再開すると消滅するので、これには頼れません。クラウドを使えばいい?実は中断セーブには時々再開できなくなるという恐ろしいバグが…(アプデで修正されたのですが、実はアプデ後も時折起こります。yukkun20も一度やられて100層くらい巻き戻されました)。れまたランダムで登場するエレベーターというワープポイントを見つければ、一気に50~300階層くらい飛ばせるので、基本的にこれを探して進めていく運ゲーです。
なのに事故死が結構あります。扉を開けたら強敵が出て逃げられず撲殺、壁を破壊しながら襲ってくるほぼ勝てないモンスターに捕まり敗死、ターンオーバー(一定時間後にダンジョンの一部が消滅する現象。一定時間というのが短めで、発生領域の中心付近にいると脱出できないことが多い)に巻き込まれ行方不明死、巻き込まれずに済んだものの階段へ続く道が崩落し、やむなく飛び降りたら墜落死、うっかり落とし穴にはまって墜落死、ビバーク(20ターン動けない代わりに体力を回復するコマンド)中に敵に襲われ頓死などなど…。

ここ10年で一番苦労したダンジョン
- ただ、このダンジョンが長い理由は分かります。ストーリーの必然性があるからです。プレイしている時は、この半分でも長いわ…と思ってプレイしてましたが、クリアしてみれば結構適量だったのでは?という気もしています(実際、トロコン率は14.5%くらいなので、難易度としては並です)。ただこれがあるせいで、これまでDRPG経験がない方に,最初のDRPGとして勧めるのは躊躇を覚えます。多分、「エレベーターの出現率を少し上げる」「フロアの広さをもう少し狭くする」「匙(敵が出現しなくなるアイテム)を店売りにする」のうち1つでも調整入れば、大分プレイしやすくなりそうです。
- あともう一つ、このゲームにも、指定されたアイテムを集めて報酬をもらういわゆるクエストシステムがあります。が、集めるよう指定されるアイテムはほとんどがダンジョンに落ちているランダムアイテムです。「ランダム」というのは、落ちている場所ももちろんですが、取得できるアイテムの種類もランダムという意味ですです。ちなみに一つのダンジョンに落ちている可能性があるアイテムは20種類なので、散々探し回っても関係ないアイテムばかり拾い、目的の物が一つも見つからないことがあります。そんなアイテム10個も探させるな!お前だよチョコドングリ!(なお関係ないアイテムは売るくらいしか使い道がないので、徒労感半端ない)
キャラクター
- 今作は前作に比べると登場人物は多かったですね。ストーリーは前半はユリィカ、中盤はナチル、終盤は…の視点で進んでいくのですが、それぞれに考えさせられるシーンがあり、終盤ではどのキャラも好きになっていました。特にマダム・マルタについては特筆すべきものがあります。ゲーム界にこんな魅力的なばあちゃんがいたでしょうか。まさかばあちゃんに感情移入する日が来るとは。

ゲーム界のベストマダム賞をあげたい
- それ以外にも口が悪いのになぜか憎めないペリコ、未来のために自分の運命を犠牲にした巫女のウールー、ナチルと共に戦う、ソサエティに所属する魔女達、ナチルに無条件の愛を注ぐ母のニーナなど、魅力的なキャラがいっぱいでした。まあここに挙げたキャラは死亡シーンも多いですが…
- 声優さんは全然知らない方がほとんどでしたが、演技は素晴らしかったです。特にナチルは感情の起伏が大きかったのにすごくうまく演じられていました。魔女ノ旅団を呼び出すところなんかかっこよすぎる。
戦闘
- シンボルエンカウント方式です。迷宮なので敵を避けづらいところもあり、また扉の向こうは見えないので、不意のエンカウントも多く、早く進みたいときにはちょっと苛つくこともありましたが、敵から身を隠ししたりするスキルも結構あるので、それほどストレスはたまりません。
- 戦闘時は前記の通り5つのカヴンをコントロールして戦います。前作は戦闘ログの量がかなり多く、テンポが悪かったですが、今回は必要最小限のログにすればさくさく進みます。また経験値稼ぎも比較的容易になったので、キャラクター育成も楽になったのではないでしょうか(ただし経験値ガッポリGはマジいい加減にしろ。ドロップ率あり得ないだろ)。yukkun20もノーマルエンド後、育成のために10時間くらいはダンジョンにこもってました。
- ボスはだいぶ強弱に差がありますが、時折異常に強いボスがいます。一応難易度設定もあるのですが、最低難易度にしても育成必死なので、レベル上げが嫌いだとちょっと辛いかも知れません。でも育成すれば無双ですし、どの難易度でもトロフィーは問題なく取得できるので、DRPGが苦手な方にも挑戦してほしいです。最終盤は装備によるパラメーター補正がでかすぎて、素のパラメーターとかどうでも良くなったりしますが…。なんか段々ディスガイアに近づいてきてる?
総評
- そんなわけで、ラストダンジョンを無視すれば、文句なしの名作です。ラストダンジョンは人によって大きく評価が分かれるところですかね。個人的に終わってみればそんなに悪くなかったのですが、2800~2900層あたりはエレベーターが全然出なかったので、そこをプレイしている時だけは辛かったです。
- しかし本当にストーリーは素晴らしいですし、迷宮探索も楽しいので、DRPG好きには強くおすすめしたいです。特にルフ魔女を楽しめたのであれば、これをプレイしないのはありえないです。
- yukkun20は、もし次回作が出れば、予約して買います。でもその前に、そろそろ魔女シリーズをまとめた設定資料集出して…

トゥルーエンドは過去とも未来とも取れるけど、yukkun20は未来と信じたい
2021-01-24
TO運命の輪、サモナイ6、風花雪月、ルーナジア戦記…SRPGはやっぱりいいですね。真面目にやるとめちゃくちゃ時間取られますけど、それだけの価値があります。
ブリガンダイン ルーナジア戦記
プラットフォーム |
Nintendo Switch™、PlayStation®4 |
 |
ジャンル |
ファンタジーウォーシミュレーション |
価格 |
パッケージ版/DL版:7,200円(+税)
Limited Edition:11,800円(+税) |
公式 |
ブリガンダイン ルーナジア戦記 |
プレイ時間 |
1周目:30時間(ノーザリオ)
2周目:28時間(シノビ)
3周目:31時間(ミレルバ)
4周目:23時間(グスタフ)
5周目:18時間(マナ・サリージア)
6周目:21時間(ガイ・ムール) |

タイトル画面はこんな感じ
ストーリー
- 古よりマナのシャワーが降り注ぐルーナジア大陸。そこではマナの祝福を受けた戦士「ルーンの騎士」たちが、神により与えられたとされるマナ・ストーンをはめ込んだ5つの鎧「ブリガンダイン」と共に争いを繰り広げていた。現在大陸は6つの国により統治され、仮初めの平和を享受している。しかし、ノーザリオ王国のルビーノ3世の急死により、世の中は乱れ始める。そして大陸は、未曾有の戦乱に巻き込まれていくのだった―
- 2000年に発売され、現在でも名作SRPGとして知られる「ブリガンダイン」が20年の時を経て復活しました。PS1で発売された初代は、戦略SLG好きの間で話題となり、yukkun20ももちろんプレイしています。しかしそれ以降(リメイクは出ましたが)続編の話は一切なく、すっかり忘れた頃にこのニュースでめちゃくちゃ驚かされました。
- 大陸を統べる6カ国の中から一つの国を選んで、大陸統一を狙います。それぞれの国にはそれぞれの戦う理由があり、善悪については相対的なものとして描かれています。どの国を選んでも、感情移入しながら進めることが出来るでしょう(マナ・サリージアはちょっと特殊ですけど…)

美少女君主のガイ・ムール共和国。
- 登場人物は100人を超えており、公式サイトでも「群像劇」がうたわれていますが、正直このストーリーで群像劇は言いすぎだと思います。どの国にも大体10人強の騎士がいるのですが、その中でストーリーに絡んでくるのは5~6人程度です。残りのキャラはストーリーでは出番がなく、せいぜい加入時(最初から加入しているキャラはそれすらないことも…)や戦闘開始時にミニイベントがある程度です。敵同士のキャラの交流も少なく、各国独立して勝手にやっている感が強いです。そして国ごとのメインストーリーも薄めで、オチは共通です。初代はもう少しイベントが充実していた気がするので、次回作があるならそこはがんばってほしいところですね。

時折スチル絵が入り、気分を盛り上げてくれます。もっと見たかった。
システム
- ウォーシミュレーションですが、いわゆる内政要素はありません。1ターン(作中では1節)は、編成フェイスと攻撃フェイスに別れており、その繰り返しで進んでいきます。
- 編成フェイズでは、その名の通り部隊を編成します。各部隊は、指揮官であるルーンの騎士1人と、その配下のモンスター(最高6体)で構成されています。騎士もモンスターも経験値を得てレベルが上がったり、クラスチェンジしたりして強くなっていきます。モンスターにはそれぞれコストが設定されていて、騎士はその「統魔力」というパラメーターの数値内でモンスターを部隊に編入することが出来ます。強力な騎士は統魔力が低めですし、強力なモンスターはコストが高めなので、そのバランスを見ながら編成をしていきます。
また編成フェイズでは、騎士をクエストに出すことが出来ます。クエストに出た騎士は、仲間の騎士を連れてきたり、装備やアイテムを見つけてきたりします。積極的にクエストに出したいところですが、クエストに出ている騎士は戦闘に参加できません。このあたりもうまいジレンマになっていました。
- 戦闘フェイズでは、敵拠点に侵攻します。侵攻すると戦闘パートが始まり、戦闘に勝つ(敵部隊を全て撤退させる)とその拠点を奪うことが出来ます。大陸に40ある拠点の全てを制圧することが目標です。もちろん敵が攻めてくることもあり、その場合は攻められた拠点にいる部隊が迎撃します。各部隊は必ずどこかの拠点に所属しており、侵攻する時は隣接拠点にしか侵攻できませんし、防衛する時は所属拠点しか防衛できないので、強い部隊が1つあればいいというゲームではないです。将来を見越して、戦線が狭いうちから防衛戦力を育てておく必要もあります。
- このゲームの面白いところは、敵も同じロジックで動いているところです。ですから敵国同士が戦うこともありますし、敵も配下の騎士をクエストに出すため、こちらが密かに狙っていた騎士を先に仲間にされることもあります。こっちが攻めている間に、防衛部隊が手薄な拠点を攻められることも。

群雄割拠の戦国時代
- 発売当初はUIが洗練されていなかったこともあり、クエストやアイテム整理にかなりの時間を取られていました。しかしアプデでこのあたりの問題は解決しています。今からプレイなさる方はご安心ください。

戦力一覧もアプデで見やすくなりました
- ただ今でもセーブ&ロードが長めなのは残念なところ。SRPGはセーブ&ロードが多いので、この辺はもう少しなんとかして欲しかったところですね。
- 「史書の追憶」というイベントアーカイブがあるのがうれしいところ。イベントの解放条件も最初から明らかになっているので、好きな人はこれをコンプすることを目標にプレイしてみてはどうでしょうか。1周目からかなり計画的にプレイすることが求められますけど…。攻略サイトもあまりないのですが、初回限定版に付属の攻略小冊子がめちゃくちゃ頼りになりますよ。

特定のルートの特定のタイミングでしかないと見られないイベントも多少あるので要注意
キャラクター
- ユニットとして使用できるキャラは100人超です。ただし1国で自由に使えるのは、元から所属しているor強制加入の騎士約15人と、クエストで見つけてきた騎士(普通にプレイしていると15人程度)ということになります。レベル、パラメーター、統魔力などもバラバラです。クラスは基本的に男女別の制限があるだけですので、好きなキャラを優先しても詰まることはないと思います。yukkun20は大体君主+ビジュアル優先の騎士2名の3部隊をメインに各地を転戦させていました。
- 前述の通り、メインストーリーに絡むキャラはイベントも多いのでいいのですが、それ以外のキャラはセリフも少なく、どういうキャラなのかよく分からないことも多いです。一応フレーバーテキストは全キャラに用意されていますが、ストーリーには生かされていないことも多いので…。ただ登場キャラが多いので、一人や二人はお気に入りのキャラが見つかると思いますよ。yukkun20的にはノーザリオのイエナと(やっぱり幼馴染みいいよね)、ガイ・ムールのシュガー(やっぱり天才魔法少女いいよね)を推しておこうと思います。

ノーザリオのメインヒロイン・イエナ嬢。弓兵としても優秀
戦闘
- バトルパートは、ヘクス制シミュレーションになっています。高低差はありませんがZOCの概念があります。また各キャラに設定されている赤緑青白黒の属性や、得意地形などによる有利不利もあります(弓の飛行特攻などもあり)。
- 戦闘に出撃できるのは、各国とも3部隊までとなっているため、極端な戦力差は起こりにくいです(敵もこちらの侵攻戦力に合わせた防衛線を敷いていますし)。両国あわせて6部隊が出撃し、騎士のレベルが高い部隊から敵味方関係なく行動をしてきます。全部隊が行動するとターン終了で、次のターンに移ります。
- 各部隊を統率している騎士を倒すとその部隊は全員が撤退します。その際にモンスターが離脱に失敗することがあり、失敗したモンスターは戦闘に勝てば仲間に出来ます。じゃあ騎士だけ狙えばいいじゃないかとなるかも知れませんが、モンスターは一度倒すと復活しない(※貴重な復活アイテムを使えば復活できます)ため、仮にこの戦いに負けたとしても、敵の主力モンスターを倒しておけば、再戦の時に有利に戦うことも出来ます。このあたりのバランスを考えて、狙いを決めていくことになります。
- このゲームはユニット間の戦力差が小さいため、どんなに強いユニットでも突出すれば囲まれて死にますし、かなりレベル差があえる敵に殴られても、一撃で倒されることは少ないです。また魔法ユニットは基本的に移動後に魔法を撃てません。そのため、きちんと戦線を構築し、前線ユニットが倒される危険を減らした上で敵をがっちりと受け止め、その状態で配置についた魔法ユニットが後方から敵を減らしていく、というのが基本戦略になると思います。

横一列に並べた戦線構築の一例。1列目に射程1の近接ユニット、2列目に射程2~3の弓・魔法ユニット、3列目に射程3の回復・補助ユニット
- 戦闘中は、自部隊の行動タイミングであれば、いつでもセーブできます。ロードすると乱数も変わるようなので、どうしても命中率の低い攻撃を当てたい時はセーブ&ロードで粘ってみることも出来ます。
- 敵も味方も同じ種類のユニットを使っているので、視認性が悪いという欠点があります。敵と味方でカラーリングを完全に変えても良かったんじゃないかという気もします。一応ボタン一つで敵と味方のユニットを塗り替える機能があるのですが(↓)、これまたダサい感じになるのであまり使っていませんでした。味方の顔くらい覚えとけ!というところですが、結構頻繁に部隊の顔ぶれも変わるので、なかなか覚えられないんですよね。ゲームも後半になり、ユニットが固定されると、この問題はあまり感じなくはなりました。

先ほどの画面を色分けするとこんな感じ。見やすい…か?
総評
- 6カ国から一国を選んで大陸統一、ヘクス制シミュレーション、クエストで仲間集め、モンスターが死ぬと復活しない、など、ブリガンダインらしさをきちんと承継していて、続編としては素晴らしい出来だったと思います。開発スタッフの方も最初から初代への愛をダダ漏れにされていましたが、その愛がきちんと形になっていたと思います。過去の名作をこういう形で復活させる場合のお手本のような作品でした。
- 戦闘パートの出来も良かったと思いますが、反面ストーリーパートはもう少しがんばって欲しかったというのが正直なところ。このあたりは好みだと思いますし、yukkun20もこのゲームは戦闘パート中心で全然いいと思うのですが、6周するにはそれなりの牽引力が必要なので…
- それから、yukkun20は二回ほど小さなバグに気付いて報告をしたのですが、それに対してきちんとした返事をくださったのもありがたかったです(バグは現在は修正されています)。今日日報告しても、テンプレ回答が返ってくるだけですし、場合によっては嘘回答してくることもありますからね。クレストリアとか(怒
- というわけで楽しませていただきました。やっぱりSRPGはいいですね。初代のファンには無条件にお勧めできますし、そうでなくてもモブユニット好きならプレイして見てください。
おまけ:おすすめユニット
- インプ系…コストが安いのに、強力なサンダーとリアクトが使える。どの部隊にも1体は入れておきたい。育成も楽なので、序盤に量産しておくと○。
- ゴブリン系…アプデで魔改造された。移動後に3マス先まで届く麻痺攻撃が便利すぎる。コストも低めで火力も高め。完全にケンタウロスのポジションを奪った感ある。
- ユニコーン系…優秀な回復役。基本的にはデバフが使えるナイトメアの方が便利だが、命中率が低い騎士やユニットを使っているならペガサスもあり。全部隊に入れてもいいくらい。
- ルフ系…フェニックス一択。魔法・回復ユニットでありながら、自動回復があるので前線でも全然OK。シームルグは忘れてOK。回復範囲は広いが、状態異常は直せないので、、3部隊で1体いれば十分。
- ドラゴン系…陸の王者。HP、火力、防御、攻撃範囲いずれも高水準で主力。特に騎士が魔法系なら入れておきたい。シーサーペント系に強い緑、敵騎士に刺さりやすい黒がおすすめ。
- デーモン系…射程2の高火力術と、範囲3というメテオドゥームが光る。メテオドゥームが撃てるユニットが3部隊で2人くらいいると非常に楽が出来る。
2021-01-02
SLGでなくなったのは残念ですけどそれは受け入れます。時代だからね…

新サクラ大戦
プラットフォーム |
PlayStation®4 |
 |
ジャンル |
ドラマチック3Dアクションアドベンチャー |
価格 |
通常版/DL版:8,800円(税別)
初回限定版/デジタルデラックス版:14,800円(税別)
新価格版:3,600円(税別) |
公式 |
新サクラ大戦(PlayStation®4専用ソフトウェア) |
プレイ時間 |
1周目:30時間
2周目:40時間(トロコン)
※プレイ時間が表示されないので推定 |

スプラッシュ画面はこんな感じ。
ストーリー
- 太正十九年。後に「降魔大戦」と呼ばれる降魔との大きな戦い。人類は辛うじて勝利を収めた。先頭に立って戦った帝都・巴里・紐育華撃団の消滅と引き換えに―
それから10年。各地に華撃団が再建されるのとほぼ同時期に、降魔が再び姿を見せるようになっていた。若くして海軍特務艦艦長となった青年将校・神山は、他の華撃団に後れて復活した帝都華撃団花組の隊長に任命される。しかし再建途中の帝都華撃団は、未だ戦闘力も歌劇も他の華撃団に劣っており、解散の危機にあった―
- 今作は評価が難しい作品なのですが、ストーリーは残念ながらかなり評価が低いです。元々サクラ大戦は、どちらかと言えば緻密な設定をどうこうというよりは、精神論と勢いで進めていく筋立てで、今作もそうなっています。それはそれで別にいいと思いますし、1周目は結構楽しくプレイできたんですが、2周目になるとものすごく荒が目立ちます。特に気になったのは以下の3点。
- 敵がアホすぎる
まず設定として、この世界で降魔とまともに戦えるのは華撃団だけで、軍隊ですら対抗戦力にはなっていません。そして物語の開始時点で、今作のラスボスは全世界の華撃団のトップに入り込んでいます。…負けるわけないですよね。今作の敵の目的は、帝都に封印された降魔皇を復活させるため、封印の鍵である「帝鍵」を見つけることです。従ってどう考えても華撃団の戦力を世界中に分散させ、その間に帝鍵探しをすればいいはず。華撃団大戦を開催して全華撃団を帝都に集めている場合か。そしてだとすればラスボスは正体を隠して行動するべき(実際、手下の「夜叉」に華撃団大戦を襲撃させた時には、驚いた演技をしています)なのに、どう考えても表向きの地位に不自然な行動を繰り返していて(華撃団大戦のルールを勝手に変更する、あざみに降魔の内通者という疑いをかける、夜叉に「帝鍵」を狙っていることを宣言させる、部下に目的もなく暴れさせるなど)、結局こいつが何をしたかったのかよく分かりません。決戦時も10年前にやられたのと同じ(しかも準備に死ぬほど時間がかかる)大技を決められて倒されたし。アホなの?
- 味方がアホすぎる
というか総司令のすみれのことだが。神山着任時の帝都華撃団に戦力がなかったのは彼女のせいではないとして、歌劇のレベルが低いのをなぜ放置していたのか不明。ある意味この世界を仲間に託されているはずなのに、華撃団のトップに降魔が入り込むのを許しているし、政治力もないから、終盤、軍から非情な(ただし極めて合理的な)命令が下った時も、まったく理論的な反論ができず、感情的に通信を切って自分のやりたいようにやるしかなかったし。米田中将はもうちょっと根回しとかしてましたよ。
さらに、敵の目的が「帝鍵」であるにもかかわらず、その帝鍵の現在の姿を所有者に教えず管理もしなかったせいで、内通者にあっさり盗まれます。別に所有者に秘密にする理由はなかったはずなので、事情を説明して厳重な管理下に置くなり、どうしても秘密にしたいならこっそり偽物にすり替えるなりあるよね…
おまけにラスボスを倒すために立てた作戦が、7つの霊力場で霊力を解放する「北斗七星の陣」なんですが、その性質上、7人いないと発動できません…帝都華撃団は6人組ですよ!(これまた予想外の助っ人が来たおかげでなんとかなりました)
- ストーリーに伏線というものがない
伏線を張ってないせいで、あまりに唐突な展開が多すぎます。「ラスボスの正体」「内通者の正体」「帝鍵の正体」「夜叉の正体」「さくらが見たかつての真宮寺さくらの正体」「月組の正体」「クラリスの過去」「アナスタシアの家族」「隊員の復活」など、ほとんど伏線がなく物語の都合で謎が解けるので、全然爽快感がありません。
特に夜叉関係は全然ダメだった気がします。彼女の外見は、1のヒロイン「真宮寺さくら」に似ており、彼女とどういう関係なのかというのが終盤まで謎のまま進みます。真宮寺に憧れる本作のヒロインさくらもまたそれに悩むのですが、終盤で「彼女が道を違えた真宮寺さくらさんなら、それをただしてあげるのが自分の役目だ」とようやく振りきって彼女との決戦に臨むわけです。最後の戦いでも、「あなたは以前はそんな誘惑に負ける人じゃなかった」と語りかける場面もあります。…それで正体があれはねーよ。
- あと細かいところですが、神山は海軍少尉なのに、アナスタシアが神山のことをキャプテンって呼んでるのが気になる。多分「隊長」という趣旨なんでしょうけど、海軍でキャプテンって言ったら大佐のことだからな…
- とはいえ、全体としてみれば、ヒロイン5名それぞれに見せ場はありましたし、短いストーリーの中できちんとまとまっていた感じはあります。コミカルなシーンも多く、明るく華やかなサクラ大戦らしい物語だったとは言えると思います。
ただ歌劇はもうちょっとがんばってほしかったなぁ。せっかくキャラソンも作っているのに、1周で聞けるのは1曲だけなのはもったいない。サントラ買えってことか。

あざみも終盤はこんなにかわいくなりました。
システム
- いつも通り、ストーリーは一本道の全8話構成で、次回予告やアイキャッチが入るなど、テレビアニメのような演出がされています。

「勝利のポーズ」も初代から続くお約束
- ADVパートはADVパートはフラグを立てながらストーリーを進めるオーソドックスなADV方式です。選択肢を選ぶ際に時間制限の要素があるのも相変わらず。ただマップが広い割りにファストトラベルがなくてイライラすることも結構ありました。動きもリアルを追求したせいなのか、人間っぽい無駄な動きが多くて気になることがあります。走りながら曲がる時に外に膨れたり、話をしている間ずーっと体が左右に小さく振れていたり。この辺は好みの問題だとは思いますが。

制限時間内に選択肢を選ばない場合も、独自のリアクションが用意されています。
- お馴染みの花札もありますが、大戦人数が多く、一戦に時間もかかり、テンポが悪かったです。さほど各キャラで戦略に違いがあるわけじゃないし、AIの頭も良くないし。

トロコンには全員倒す必要があります
キャラクター
- PCキャラは全部で6人(主人公+神山)。
- 神山はサクラ大戦の主人公らしく、前向きで、明るく、細かい気配りがあり、そして男の欲望に弱いというキャラでした。でも決めるところはかっこよく決める、非常に好感の持てる男でしたね。他の隊の隊長が人格的に…な人も多いので余計そう思うのかも知れませんが。

もちろん伝説のあのセリフも。
- ヒロイン枠は5名です。今作はストーリー的に五股をかけることは出来ないので、ハーレムっぽい雰囲気はなく、ヒロイン同士もギスギスすることもなくて、和気藹々と楽しめました。それぞれ結構極端な性格付けがなされていながら好感が持てるキャラクターに仕上がっていたと思います。個人的にはクラリスとあざみを推したい。
好感度を上げると、一対一でラブラブすることも出来ます。

少女マンガかな?
- また「華撃団大戦」が舞台なので、ライバル華撃団の面々もいます。華撃団大戦は三対三の団体戦なのに、帝都華撃団以外はキャラが2人分しか準備されてないのはちょっとかわいそうですけど(もう一人は名前もないモブ)…。
- 今作のキャラデザは久保帯人先生ですね。3Dモデルも先生のキャラデザがよく再現されていたと思います。ただこれは本当に個人的な意見なのですが、yukkun20はタヌキ顔の女性が好きで、久保先生の描く面長な女性キャラとは相性が悪いというか…。結局今作でyukkun20が(ビジュアル的に)かわいいと思ったのは、丸顔のあざみ、島田フミカネ先生のデザインした「マルガレーテ」、いとうのいぢ先生の「西城いつき」くらいかなぁ。

一応ツンデレ枠だが、ツンの殺傷力が高すぎるマルガレーテたん。(CV:くぎゅ)
戦闘
- 過去作はSLGでしたが、今作からアクションになりました。基本的には主人公とパートナー機の2体で敵を倒しながらダンジョンを奥へ進んでいき、最後に登場するボスを倒せばクリアとなります。

戦闘中でもイベントは随時入ります。
- 発売直後は、ロックオンもないバトルパートは酷評の嵐だったみたいですが、パッチが当てられてからプレイしたyukkun20としては、あまり不満は感じませんでした。操作も比較的簡単ですし、あのずんぐりむっくりした霊子戦闘機(前作までの霊子甲冑)がすごくかっこよく動き回れるのには驚きました。

特に主人公機は二刀流で、使っていて気持ちいいです
- ただこの戦闘はいわゆる無双系に近いんだと思うのですが、サクラ大戦は無双系の戦闘システムとあまり相性が良くない気がします。敵(降魔という設定だが、基本的にはロボ)は丸っこいメカで場所を取るので、同時に出現できる数が限られています。かといって敵はバリエーションが少なめなので、一戦一戦をじっくりやるという感じでもないです。各ステージのボスも、合体攻撃と必殺技を重ねて火力を出せば一瞬で終わってしまい、ちぐはぐな感じがしました。

必殺技の演出はスタイリッシュでカッコいい。そして合体攻撃の演出は相変わらずぶっ飛びすぎ(笑)
総評
- そんなわけで、良くも悪くもサクラ大戦という感じがしました。この路線もきちんと突き抜ければいい作品にはなると思いますので、もし続編が出るならがんばってほしいですね。
- 前作までの歌劇団の隊員達はすみれとさくらを除いて登場しませんが、個人的にはそれで良かったと思います。このストーリーで、20人近くいる旧華撃団を出しても話が突散らかるだけだと思いますので。今作はあくまで、新華撃団が物語の中心ということで、軸がぶれてなくてよかったのではないでしょうか。
- ゲームとしての評価はあまり高くありませんが、このキャラクターたちの今後を見てみたいと素直に思える作品でした。
2020-09-22
以前から気になっていた謎解きゲーだったので連休を使って一気にクリア。ネタバレが致命的なゲームなので、ほぼネタバレ無しレビューにしてます。

アンリアルライフ
プラットフォーム |
Nintendo Switch™ |
 |
ジャンル |
アドベンチャー/パズル |
価格 |
2,400円 |
公式 |
アンリアルライフ |
プレイ時間 |
本編:6時間 |
ストーリー
- 過去の記憶を失った少女は、夜の街で目を覚ます。彼女を安全に送り届けることが自分の役割という、人工知能を持った信号機・195と出会った少女は、自分の過去を探して街をさまよい始める―

こいつ…直接脳内に…!
- ということで唐突にプレイした短編ADVです。記憶喪失の少女が、断片的に記憶を取り戻しながら、自分の過去に何があったのかを探っていくというまあよくあるタイプのゲームと言えばそれまでなんですが(あまりプレイしていませんけど、yukkun20は最後の謎解きが爽快なこういうゲームも好きです。古くはパレットとか)、設定が奇抜で面白いですね。
- ヨカゼというレーベルから発売されたインディーズゲームです。以前よそのゲームレビューサイトで見て以来気になっていたのですが、公式ウェブサイトに「影響を受けた作品一覧」というページがあり、その中にシュタゲの名前があったので、思い切ってプレイしてみることにしました。
- ストーリーは終始シリアスですし、最後に明らかになった主人公の過去はなかなかに考えさせるものでしたが、それでも納得のいく一つの答えがきちんと出されていて、プレイ後は爽やかな気持ちに包まれました。たまにはこういう真面目な話もいいものです。何を言ってもネタバレになるのでストーリーについてはこの辺で。とりあえず雰囲気を知りたい人はPVどうぞ。
システム
- ADVというくくりですが、ゲームとしてはパズルゲーム(脱出ゲーム)に近いです。主人公は、物体に宿る記憶を読み取るサイコメトラーで、その能力を使って過去を探り、そこから過去に起きた事件や、ギミックを解くヒントなどを得ていくことになります。

記憶を読み取れるアイテムは決まっていて、総当たりプレイにならないようになってます。
- ギミックの難易度はあまり高くはなく、謎解きで長時間詰まることはほぼないと思います。また主人公は、かつて読み取った過去の情報をいつでも見返したり、あるいは自分自身で謎解きのヒントを考えたりできますし、相棒の信号機もなかなか出来るヤツなので、気持ちよく話を進めていけます。主人公がこのような能力を持っていること自体も、うまく世界設定の中に落とし込まれているので、没入感は大きいですね、

「わたしの考え」は、推理・ヒント提示・ストーリー復習といろんな役割のある重要コマンド。
- 作中のグラフィックは全てドット絵で描かれています(スチル絵も何枚かありますが、いずれもドット絵です)。また夜の街をテーマにしており、全体的に青の雰囲気で統一されて、特徴のある幻想的な雰囲気を醸し出しています。雰囲気ゲーというヤツですね。

青く美しい世界は一見の価値ありです。
- フォントですらドット文字にすることが出来るというこだわりぶり。

視認性は下がりますが、雰囲気はバッチリです。
キャラクター
- 主人公の少女ハルは、心優しく、それでいてどこか影のある魅力的な女の子でした。進めていくうちに彼女は…と思ったんですけど、いい意味で予想を裏切られてよかったです。
- また相棒の信号機195も、相棒感バリバリです。初っぱないきなりボケをかまして、「これはポンコツ相棒枠か…」と思ったんですが(主人公もそう思ってたから仕方ないよな)、中盤以降の活躍はたまらないものがありましたね。信号機がどうやって活躍するのかはぜひプレイして確かめてみてください。
- そのほかにも、マリモのシェフ・マリーさんや、ペンギンの電車運転手・カセリさんなど、特徴的なキャラクターが多数登場します(なぜこんなキャラクターばかりなのかもきちんと理由が用意されています)。特にカセリさんが作中で一つの約束をするんですが、それを守るために身体を張るシーンはぐっときましたね。

作中で買い出しに行ったり料理を作ったりと大活躍のマリーさん。どうやってやってるのかは聞くな!
バトル
総評
- 硬派な謎解きはありませんが、しっとりとした雰囲気の中、不思議な世界をさまよいつつ過去を探すというシチュエーションが刺さる方には十分おすすめできます。あとドット絵好きの方にも。
- 迷っている方は、前述の「影響を受けた作品一覧」をぜひご覧ください。

プレイヤーのトラウマも容赦なく刺激してきますw
yukkun20もそう信じたい…信じたいけど、キャストの皆さんにこのタイミングで…