2014-03-10
ハヤカワ文庫なので、電車の中でカバーなしに読んでも恥ずかしくないやい!
富士学校まめたん研究分室
著者:芝村裕吏
レーベル:ハヤカワ文庫JA
価格:720円
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あらすじ
陸上自衛隊富士学校勤務の藤崎綾乃は、自分でも認める「めんどくさい女」。セクハラ騒動に巻き込まれて閑職に飛ばされた彼女は、辞めさせられるまえに自分の価値を周囲に分からせることが最大の復讐になると考え、得意とするロボット戦車の研究開発を開始する。なぜか彼女に親切な同僚・伊藤信士が、自分の苦手とする部分を引き受けたこともあり、上層部に承認されたロボット戦車の研究はいよいよ目標に向けて進み始める。しかしその頃、朝鮮半島の情勢が緊迫化。まめたんと名付けられた新型ロボット戦車の開発が急がれる中、突如富士学校に謎の組織が攻撃を仕掛けてきた!―
感想
芝村氏の最新作です。前作(といっても特につながりはない)の「この空のまもり」(yukkun20の感想はこちら)と同じような感じで(というより氏の作品は大体そんな感じなんですけど)、戦闘シーンは割と淡泊で、むしろ戦闘に至るまでの流れを非常に丁寧に描いた作品です。
後書きで書かれているとおり、一応自衛隊が舞台でロボットも現代科学の枠に収まっている代物(といっても多分現実世界よりはちょっと発展している)なのでリアルに近い世界観なのですが、物語の盛り上がりを重視するためにフィクションも大量に投入しているそうです。といってもぼくにはその境目はわからず、普通に楽しめました。
主人公の藤崎さんは、技師としては非常に優秀な方なんですけど、作中でも「この人頭よさそうだなー」というシーンが随所にちりばめられていて、読んでいて勉強になります。たとえば彼女は退職までの期間になにかの研究をしようと思い立つんですが、その後の検討順序が、
大まかなスケジュールを決める→得意なことを生かしてロボット戦車を考えてみようと決める→現在までのロボット開発の歴史を振り返り、現時点でのトレンドを考える→現場、上層部、政治のどれが求めているものをつくるかを決める→上層部が求めているものを分析する→それに沿ったロボット戦車の基本コンセプトを決める→その分野の先行研究を学び、それを発展させるアイデアを模索する
みたいな感じで、しっかりしているんですよね。その後も大砲を搭載するのか、足回りはどうするのか、操縦はどうするのかなど細かい点を考えて、今度は上司を説得し、上層部を説得してもらってプロジェクトとして立ち上げて…みたいなことが延々描かれています。自分はサラリーマンをした経験がなく、企画を立てるというのが極端に苦手でもあるので、非常におもしろく読めました。
主要な登場人物は、主人公の藤崎さんと同僚の伊藤氏くらいしか登場しないのですが、このふたりの人間模様も実におもしろい。これについては語ってしまうと興がそがれると思うので、是非読んで確認してみてください。いつもの芝村作品が好きな方なら(特に「この空のまもり」を楽しめたのなら)、これも肌に合うと思います。
しかし芝村氏はめんどくさい女の人を書かせたら天下一品だなぁ。
「それと、外では名前で呼んでくれ」
彼はドアを開けながらいった。
「お願いですか、命令ですか」
「要請だ」
私は10秒考えた。右下を見る。
「いいですけど、私は何か貰えるんですか。それで」
我ながらひねくれた回答だった。言った後で赤面した。彼は頷いた。
「分かった。僕も君を名前で呼ぼう」
「力いっぱいやめてください」
※58ページより引用
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2014-03-05
ようやく最終巻まで到達。次回作もすでに購入していますが、読むのはいつになることやら。
マージナル・オペレーション 05
著者:芝村裕吏
レーベル:星海社FICTIONS
価格:1250円
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あらすじ
アラタたちに煮え湯を飲まされ続けた中国軍は、ついに4万規模の陸軍をミャンマー国境に派兵。アラタは敵が大軍であることに着目し、輸送路を攻撃し敵を食料切れで撤退に追い込もうとする。それと同時にスポンサーに資金援助を求める。当初はアラタたちを強化することで中国に本気を出させ、ミャンマー軍を戦争に引っ張り出すことで中国の戦力をそごうと考えていたスポンサーたちはそれに協力するが、やがてミャンマー軍が中国軍を恐れて停戦交渉を始めると、あっさりと手を引いてしまう。
そんな中でもアラタが率いる少年兵は中国軍へ連戦連勝。逆恨みしたキシモトによる襲撃もあっさりと退ける。そんなアラタの悩みは、スポンサーが逃げてしまったせいで子供達の生活を維持できなくなるかもしれないということ。ミャンマー軍の裏切りを防ぎ、中国軍の南下を阻止し、ついでに再就職を保証してもらうため、ついに最後の戦いが幕を開ける―
感想
というわけでいよいよ最終巻になりました。前回鍛えに鍛えた子供たちを、アラタが見事なオペレーションで導きながら連勝を重ねていくところは、ややご都合主義的な展開(味方側の損耗が極端に少ない)ながらもおもしろく読めました。今回も登場人物たちがそれぞれの思惑に従って動いていて、結果的に敵になったり味方になったりと人間関係がめまぐるしく変わるのが楽しかったですね。最終的にこの戦いが元で、中国の評価が下がり、世界の勢力関係が大きく変化した、というオチ(つまり架空戦記なわけですが)もすっと飲み込めたように思います。そういえば最後に名前が出てくるイーヴァ・クロダはガン・ブラッド・デイズに登場したキャラですね。
そしてすっかり忘れられた(訳ではないのですが)ソフィに代わり、今回もジブリールのかわいさはとどまるところを知りません。ようやくアラタもジブリールの気持ちに真剣に向き合うようになってくれて一安心でした。今回はカラーイラストが3枚ありますけど、そのすべてに絡んでいるというヒロインぶり。特に序盤の少しすねたジブリールがよかったです。
「ジブリール」
「……なに?」
目が点になった。ジブリールは恥ずかしそうに目をそらした。
「なんでしょうか」
「あ、ああ、そうか、言い間違いか、ははは」
(中略)
「タメ口を、きいてみたかっただけです。すみません。もう絶対一生しません」
※46~47ページより引用
というわけで、派手なドンパチはなく、戦闘描写は淡々と進められる感じでしたけど、オペレーターが少年兵を操って戦うという変わった視点での戦記として楽しめました。コミカライズもされているようなので、興味のある方は一度目を通して見てはいかがでしょうか。
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2014-02-22
相変わらず表紙がすばらしい、シュタゲスピンオフコミックスの最終巻です。
既刊のレビューはこちらから。
→Steins;Gate 哀心迷図のバベル 01 レビュー | Y.A.S.
→【コミック】Steins;Gate 哀心迷図のバベル 02 レビュー | Y.A.S.
→【コミック】Steins;Gate 哀心迷図のバベル 03 レビュー | Y.A.S.
Steins;Gate 哀心迷図のバベル 04
著者:成家慎一郎
レーベル:ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ
価格:562円
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あらすじ
運命の7/28にタイムトラベルした岡部は、紅莉栖の死を回避するため、ラジ館で紅莉栖を見張っていた。そこに現れたのは紅莉栖の父親のドクター中鉢。紅莉栖はタイムマシンに関する論文を中鉢に手渡すが、そのことでかえってプライドを傷つけられた中鉢は激高し、紅莉栖を殺そうとする。紅莉栖を助けようとした岡部は誤って紅莉栖を刺殺してしまい、鈴羽と共に未来へ引き揚げざるをえなかった。
未来へ戻ってきた岡部は、世界線の収束により紅莉栖を助けられないことに絶望する。しかし、それを救ったのは、まゆりの励ましと、未来の自分から届いた一通のDメールだった。未来の岡部は、自分が過去に血まみれの紅莉栖を目撃したことがすべての始まりであり、それが現在の岡部、そしてその延長線上にいる自分につながっていること、その過去を変えてはいけないこと、しかし過去は変えなくても結果を変えることは可能であることを告げる。岡部は再び鳳凰院凶真の姿を取り戻し、過去に戻ることを決意するのだった。
過去に戻った岡部は、再び紅莉栖が死んだ現場へ。そして世界線の収束により自分が死なないことを利用し、中鉢が自分を刺すよう仕向け、気絶させた紅莉栖を自分のちでしぼうしているように偽装し、過去の岡部に観測させたのだった。
作戦は成功し、世界はα世界線でもβ世界線でもない新たな世界線―「シュタインズ・ゲート」に再構成された。鈴羽はタイムトラベルしてこなかったことになり、紅莉栖がラボメンとして過ごした3週間もまた完全に消滅した。それから2ヶ月後、紅莉栖は自分の命の恩人を探して、秋葉原にとどまっていた。そしてついに秋葉原駅前で再会する。岡部の「また会えたな クリスティーナ」というセリフに、思わず「わたしは助手でもクリスティーナでもないと…」と言いかける紅莉栖。岡部はこれまでの自分の経験を紅莉栖に打ち明け、ラボに誘う。そこにはどこか居心地のいいラボの仲間たち、そしてフェイリスが待っていたのだった。
感想
いやーというわけで完結しました。正直なところ、3巻で話のクライマックスは終わっていて、4巻はあまり盛り上がらないんじゃないかな~と思っていたんですけど、最終話でシュタゲ本編のエンディング後の世界を描いてくれるとは思いませんでした。ありがとう成家先生!本当にありがとう!3巻までは紅莉栖目線で進んでいた話も、4巻は岡部目線で進みます。でも最後にこういう紅莉栖目線のエピローグを再び挟むことで、岡部目線の部分も全く違和感なく飲み込むことができました。これで本当に、岡部と紅莉栖の物語が大団円を迎えたような気がします。あと15年後のオカリンが割とはっきり描かれていたのも隠れたポイントですね。
カバーをめくった表紙にはイラストとスタッフロールがあるのですが、絶対漫画を最後まで読んでからめくってみた方がいいですよ。
というわけで、シュタゲ関連のコミックスとしては随一の出来と言っても過言ではないのではないでしょうか。とにかくアニメ・ゲームのシュタゲファンなら読んで損はないです。尺も眺めにとってあり、「未来を司る女神作戦」についてもゲーム本編以上に詳しい説明がなされていましたので、そういう意味でも読んでおくべき。
やっぱりこの作品いいなぁ。ストーリーの緩急もきちんとしているし、コマ割も勢いがあるし、漫画ならではの表現が生かされているように思います。表紙のイラストは、ドラマCDαのパッケージイラストでも描かれている印象深いシーンなんですけど、漫画本編ではすごく小さなコマでさらっと描かれていたりするんですよね。そういう演出も心憎いです。紅莉栖と留未穂の関係も、ドラマCDからさらに掘り下げられていました。
そしてなんと喜ばしいことに、ウルジャン4月号から、「無限遠点のアークライト」が掲載されますよ!「哀心迷図のバベル」が紅莉栖視点の話なら、「無限遠点のアークライト」はまゆり視点の話です。岡部が絶望した世界線で生きて行くまゆりが何を思って、何をしたのか。まゆりの心情がしっとりと描かれているドラマCDβのコミカライズとか、これも期待せざるを得ない。というわけで発売日の3/19を待て!
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2014-02-18
半年前に書いた記事なのですが、間違いがあったのと新しくアニメを追加したので、記事を修正してみました(ベスト5まではランキングを決めていますが、それ以降は特に順位を決めていません)。
最近は「化物語」「キルラキル」あたりが気になっているのですが、視聴できるのはいつのことか…
1位 |
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ふしぎの海のナディア
永遠の名作。どれほど素晴らしいアニメなのかはさんざん語っているのでここでは省略。欠点も色々あるけど、それを補って余りある魅力が満載。 キャラクター、シナリオ、音楽などどれをとっても素晴らしく、かつ自分の人生の方向をいろいろな意味で方向付けた作品。 今でもナディアの名前が付いているだけでなんでもグッズを衝動買いしてしまう、そんな作品。とにかく見ろ。
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2位 |
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天元突破グレンラガン
大人になって久しぶりにはまったアニメ。ドリル!巨大ロボ!合体!と漢の琴線をビシバシ刺激する熱いアニメ。さすがGAINAX! 普段ロボットアニメは全く見ない自分ですけど、これだけは別格。 一番泣いたシーンはキングキタン・ギガドリルブレイク。劇場版だとシモン復活のシーンも良い。
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3位 |
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ニニンがシノブ伝
ぼくが一二を争う天才漫画家だと思う古賀亮一先生の代表作。くのいち・忍と自称忍鷹の音速丸(左の画像の黄色い物体のこと)が巻き起こすハチャメチャに、普通少女の楓(右下)が巻き込まれるというギャグアニメ。音速丸の中の人である若本氏が悪ノリしているせいで(あとサスケ役の関智が乗っかっているせいで)、原作よりもアニメの方がある意味おもしろいという希有な作品。なお忍と楓の中の人が水樹さんと川澄さんなので、いろいろ豪華すぎる。 今でも元気がなくなったときに見ると、細かいことがどうでも良くなって立ち直れます。
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4位 |
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飛べ!イサミ
小学生3人組が、ご先祖様の残したアイテムで、変身ヒーローとなって悪の組織と戦うというテンプレアニメ。初のNHKオリジナルアニメ(ナディアはオリジナルではないのかという意見は封殺。あれは海底二万里が原作ですよ?) しかしこのアニメをオリジナルたらしめているのは、悪役の魅力でしょう。やろうとしていることはスケールデカいのに、なぜか手を変え品を変え小学生にやられるその姿には涙を禁じ得ません。主人公の一人がナンパ少年だというのも、NHKらしからぬところです。ほらそこのバラくわえているヤツ。
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5位 |
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ケロロ軍曹
ようやく原作付アニメの登場。ボクはアニメから入って、原作にはまった口ですが。2年目以降はアニメオリジナルの話も多かったものの、原作の空気を損なわず新たな流れを作っていて、アニメ化の一つの終着点を見せてくれたような気がします。声優陣も豪華で、特にケロロ小隊の5人は皆ベテランだけあって素晴らしい演技でした。8期も期待していますよ。
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次点 |
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STEINS;GATE
僕はゲームのアニメ化はあまり好きではないのですが、この作品は認めざるを得まい。ゲームの世界を非常にうまくアニメ化していて、DVDも即買いでした。現在でもゲーム、小説、映画と展開が続いているのもうれしいところです。声優陣のある意味はっちゃけた演技も聞き所。唯一つ難点があるとすれば、キャラデザがいまいちだったことかな…
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次点 |
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さよなら絶望先生
これまた一つのアニメ化の終着駅「漫画を本当に忠実にアニメにするとどうなるか」という答えを見せてくれた、隠れた名作。僕の中に第2次だか3次だかの声優ブームを起こした作品でもあります。日本のアニメ界を支えるシャフトの力も知った。 あとラジオ「さよなら絶望放送」ね。神谷浩史さんはアジアNo.1声優です!マジでそう思ってます!
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次点 |
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ペルソナ4
この中では唯一DVDを持っていない作品。原作のストーリーをうまく再構築した緩急ある物語展開で、原作通り魅力あふれるキャラクターたちを描ききってくれたことに感謝。あれだけ多いキャラクターたちを僅か2クールのアニメに落とし込んだ力量に脱帽です。 オーディオコメンタリーが秀逸という隠れたポイントも。
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次点 |
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魔法少女まどか☆マギカ
ランキング中では最も新しい作品。願いを叶えるために魔法少女となり、人類の敵である魔女と戦う5人の少女たちを描いたシャフトの代表作。かわいい少女アニメの皮を被って実は…な展開はいろいろと衝撃的でした。劇場三部作のクオリティも高く、興味がある方はまず劇場版第一作をレンタルすることをおすすめ。ただこれもオーディオコメンタリーが非常におもしろいのですがレンタル版には収録されていないので、購入を検討してほしいですが。 シャフト…というか新房監督(絶望先生の監督でもある)の頭の中はどうなってるんだ。
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2014-02-14
1巻も入手に苦労したので、今回はAmazonで予約して手に入れました。
放課後さいころ倶楽部2
著者:中道裕大
レーベル:ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル
価格:590円(税別)
レビュー
みんな大好き(かどうかは知らない)ボードゲームを題材にしたコミックスの2巻です。待ってました。今回は全8話でゲームが5つ取り上げられています。3人娘の過去話も出てきたり、新たなゲーム仲間が登場したりと、意外とボードゲームと関係ないところの展開もおもしろいんだよなぁ…。ぼくも学生時代はカードゲームにずいぶんはまったものでしたが、さすがにボードゲームは学校に持ち込めなかったしなぁ。近所にボードゲーム好きの子が住んでいたので、その子とゲームするのが楽しみでした。今どうしてるんだろ。
今回題材になっているゲームは、
正体を隠したオバケのコマをチェス盤のようなボード上で交互に動かし、味方の「良いオバケ」をゴールマスまで到達させるか、敵の「良いオバケ」をぜんぶ取るか、味方の「悪いオバケ」を全部敵に取らせるかすると勝ち、という、単純なルールと深い読み合いが楽しめる二人用ボードゲーム「ガイスター」。
山札から1枚ずつカードをめくり、お宝が出たら参加者全員で山分け、ゲームから降りるとそれまで獲得したお宝がポイントになるが、山札から同じ障害カードを2枚引いてしまうとそれまで手に入れたお宝を全部失ってしまう、というチキンレースが楽しめる「インカの黄金」。
ドイツゲームに革命を与え、今なお多数のファンを持つ超有名なボードゲーム。サイコロを振って資源を集め、集めた資源を他のプレイヤーと交渉で交換しながら島を開発していく「カタンの開拓者たち」。
イラストを使った伝言ゲームでお題を伝えるパーティゲーム。絵心と勘の良さが問われる「テレストレーション」。
世界の珍獣たちの生息地、体重、体長、しっぽの長さを考えるクイズゲーム「ファウナ」。
の5つでした。今回は有名どころが多かったですね。カタンもボードゲーム好きとしては一度プレイしてみたいんですけど、結局プレイ友達がいないという最大にして解決困難な袋小路に…あーまたどうにかしてメンツを集めるしかないか。
2014-02-12
しょこたんも激薦(帯より)のグレンラガン最新コミックです。このサブタイトルにピンと来た方、通ですねぇ。
天元突破グレンラガン 男一匹編
著者:ののやまさき(脚本:中島かずき)
レーベル:ヒーローズコミックス
価格:580円
レビュー
これはTVアニメ「天元突破グレンラガン」のDVD5巻(限定版)に付属した(BD-BOXにも付属しているので興味のある方はどうぞ)ドラマCD「男一匹グレンラガン」のコミカライズ作品です。大筋は同じですが、尺が短めだったドラマを少し膨らませた作品になってます。脚本はアニメ本編同様中島かずきさんなので、そういう意味でも安心。
あらすじ書こうと思ったんですけど、ストーリーがハチャメチャでうまく文章に起こせそうになかったのであきらめました。とりあえずグレンラガンのキャラクターを使った学園もの…という認識でいいかと。大紅蓮学園に通う、「男らしさ」を求める神野神名(かみのカミナ)、その弟分で神野が勢いで破壊した校舎の修理を担当している堀田志門(ほったシモン)、カミナの幼なじみでエアライフル部部長(話の都合で毎回所属部が変わる)の宇津和庸子(うつわヨーコ)の3人を中心に、カミナとシモンそれぞれの父親が残したロボットを巡るテッペリン財団との熱い戦いが描かれてます。
というかこのストーリーですらおまけにしてしまうほどの暑苦しい勢い優先の展開がポイント。ロシウとヴィラル、カミナとニアなど、アニメ本編では見られなかったコンビの活躍が見られるのもうれしいところ。こういうのキライじゃないぜ。
ドラマCDを楽しめた方にはおすすめできます。アニメ本編を見たことがない人にはこの漫画は薦められませんが、とにかくアニメ本編はマジで一度見てみるべきです。どういう魅力があるかはこちらで。
→【アニメ】yukkun20が心で選ぶ名作アニメ | Y.A.S.
※この記事今見直したら「ニニンがシノブ伝」が抜けてるな…2位と3位の間にこれを入れないとダメですね。そのうち修正します。
コミックスの続きは2014夏頃発売の「男ドあほう!編」で見られますのでそちらもお楽しみに。
2014-02-10
明日はいよいよPCが届きますよー。大雪の影響も心配しましたが、どうやら大丈夫のようです。プリンターも新しく買い換えましたし、部屋の模様替えもしましたし、あとはパソコン様をお迎えするだけです。
となりの関くん 5
著者:森繁拓真
レーベル:MFコミックス フラッパーシリーズ
価格:590円
レビュー
これまでどおり、隣の席で独自の遊びを繰り広げる関くんと、それに翻弄される横井さんの掛け合いを眺める漫画です。今回は修学旅行編も含まれていて、学校の外でのおふざけも楽しめます。あと横井さんの意外な弱点も…
しかし今回横井さんの表情が怖いよ…最初の頃の横井さんは、関くんの不真面目な態度に怒っていたのに、最近は遊びに混ぜてくれないことにキレ気味です。まぁ関くんの寝癖を直してもらうためにヘアブラシを貸した時、関くんが自分のつばで整えようとしたシーンはキレていい。
今回の関くんの一人遊びはこちら。
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- 竹を栽培してからの門松作り(表紙・裏表紙)
- デコレーションケーキ作り(扉絵)
- 泥団子作り
- 将棋の駒で軍事訓練
- 工業用ロボットごっこ
- ダメージジーンズ作り&試着
- ペン回し
- ガーデニング
- 美術品鑑定
- 地下鉄模型作り
- ご当地キャラクター作り
- てるてる坊主作り
- ロボット家族と一緒に旅行
- ビリヤードでヒーローごっこ
- 寝癖直し
そうかー マニアックだなあ
関くんはそんなんで楽しいのかー
こっちは楽しくないよ
ちゃんと動いてるとこ見ないと
あんなにたくさんのパーツを見せておいて動いてるところはなしなんて
関くん自分勝手過ぎる!
全然周りのこと考えてないんだから
※88ページ(地下鉄模型作り)より引用
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2014-02-09
既にだいぶ前に最終巻(5巻)が出ているというのに今さら。
マージナル・オペレーション 04
著者:芝村裕吏
レーベル:星海社FICTIONS
価格:1250円
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あらすじ
2000人の少年少女兵を率いるアラタは、ミャンマー北部の国境地帯で、ミャンマー軍に雇われて中国軍と戦っていた。子供たちを養うために、子供たちに命を懸けさせることに矛盾を感じるアラタ。しかしそんな矛盾を押し流すように現実は進んでいく。アラタの指揮は水際だったものだったが、ついに中国は正規軍である人民解放軍と投入し、豊富な兵器であっという間に戦局を硬直状態に戻してしまう。先の戦いで精神を病んでしまったソフィアの治療、懐かしい女性との再会、そして思春期まっただ中のジブリールとの関係。問題は山積みながらも、一つずつ解決していこうとするアラタ。敵の作戦意図を挫くための強襲作戦の成功後、ついに中国軍の本格的な進行が幕を開ける。
感想
今回は戦争物というよりはその合間にアラタたちが何をやっているか、という話がメインですね。廃村を前線基地にして子供たちを訓練したり、友軍のはずのベトナム軍の蛮行に怒って勝手に追い払ったり、スポンサー様のご機嫌伺いしたり。もちろんフィクションだと思うんだけど、単に「戦争に勝てばいいよね」という話になっていないところにリアリティがあります。アラタは戦争をどう上手に終わらせるかを常に考えて動いているのが面白いし、単純な英雄譚にならなくて面白いんです。
そして言うまでもなく今回はジブリール大活躍です。主にヒロイン的な意味で。アラタがいくら何でも色恋沙汰に鈍すぎるので逆にジブリールの方がかわいそうになってきました。ジブリールが不機嫌だから一緒に食事をしてあげてくれとほかの子供たちに頼まれて、なんとかジブリールを誘ったものの、なぜかほかの女の子にも同席を勧め、そして内心で
ジブリールは心優しい子なので、まあきっとサキにも優しくするだろう。サキがいれば変な雰囲気にもならないだろうし、これは僕の作戦勝ちというものだな。
※263ページより引用
なんて思っているヤツは石を投げられて当然です(もちろんジブリールの機嫌は直りませんでした)。
次巻はついに最終巻ですね。既に入手はしているので、来週までに読もうと思います。
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2014-02-03
このサイトでもおなじみ「信長の忍び」の作者重野なおき先生の最新刊です。
今はやりの「黒田官兵衛」を主役に据えた歴史物です。基本的に「信長の忍び」のスピンオフと考えればいいのではないかと(歴史物にスピンオフもへったくれもありませんが)
軍師 黒田官兵衛伝①
著者:重野なおき
レーベル:ジェッツコミックス
価格:571円
レビュー
1巻は官兵衛が仕える小寺家が、東から迫る織田家か、西に陣取る毛利家のどちらに身を寄せるかを決める場面から始まります。織田信長が武田勝頼を長篠の戦いで破ったのと同時期なので、「信長の忍び」よりは4年くらい先の話です。信長はもちろん、秀吉や半兵衛など「信長の忍び」でおなじみの面々ももちろん登場します。
ストーリー展開も相変わらずうまいですね。やっぱり歴史を動かす人にはドラマがあるなぁ…ということを思い知らされます。もちろん全体としてはギャグ展開多めなので、気軽に歴史の勉強をしたいあなたにもオススメです。「官兵衛?ああ、あの秀吉の部下で病弱な…え?それは竹中半兵衛?」くらいの歴史ぼんくらな自分も少し賢くなれました。
あと奥さんの光(てる。表紙の一番左の人物)がツンデレでいい感じです。
気にしてませんよー
光「そうですか 織田家の支援をとりつけましたか…」
官兵衛「うむ これで肩の荷がおりたぞ!!」
光「それだけですか?隠し事はおやめ下さい」
官兵衛「…すまん!!旅先で秀吉殿の奥方に見とれてしまった!!」
光「そんなことでは…見とれたんですかへえーふうーん」
※50ページより引用
1巻は官兵衛が有岡城に幽閉されてしまうところまでですね。今後のドラマティックな救出劇と、官兵衛の長男をめぐる半兵衛の策がどう描かれるのかが楽しみです。
現在、第1話、最新話と特別編がヤングアニマルDensiで公開されていますので、ちょっとでも興味がある方はぜひ立ち読みしてみて下さい。

今後の関連作品の発売予定は以下の通り。
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- 信長の忍び8巻…2014年夏頃
- 軍師黒田官兵衛伝2巻…2014年秋頃
- 信長の忍び外伝尾張統一記…2014年初夏
2014-01-29
買ったのは結構前なんですけどね…科学ADVのドラマCDです。助手成分が少ないことに絶望しつつ、ダルとフラウたんのために購入。
怱卒連鎖のトリプティック
価格:2800円
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あらすじ
- Robotics;Notes 真夏の夜のカプリス
ある夏の日のこと。海翔、昴、淳和の3人は、フラウの部屋を訪れていた。部費獲得のため、今度開催される「我慢大会トライアスロン」に出場してもらうようフラウに頼むためである。あき穂以外はまったくやる気がないのだが、キルバラでの勝負に負けた海翔、その原因を作った淳和、海翔の勝ちに賭けていた昴は既に諦めムード。あとフラウが首を縦に振れば頭数が揃うのだが、案の定フラウは、バイトがあるとか海には辛い思い出があるとかリア充とDQNの巣窟には行きたくないとか、適当な理由で逃げようとする。
しかし海翔達のしつこさに負け、3人が1つずつ自分の言う事を聞いてくれれば出場するという交換条件を出した。「萌え台詞を言う」と命令された淳和、「執事台詞を言う」と命令された海翔はなんとかそれをこなした。そして最後の昴が出された条件は「ブラジル水着でプレアデスポーズを決める」という最低なリクエスト。さすがに拒否する昴。
結局フラウが参加したがらないのは、コミマ参加の準備があるから海に行ってる暇はないという理由だった。呆れた3人はフラウを無視して出て行ってしまう。海水浴場に行けば半裸の日焼け少年が見放題だということに気づいたフラウはそのあとを追いかけるのだが、「私も連れて行ってくだしあ~」という弱々しい叫びが廊下に響いただけだった。
- Steins;Gate 偶像槐夢のステージ
ある日のラボ。円卓会議は、るかがアイドル育成カフェ「バックステージパス(通称バクステ)」の面接を受けるという話題で持ちきりだった。合格後、人気があれば本物のアイドルとしてデビュー出来るとのこと。姉が勝手に応募しただけなのに…と悩むるかを、岡部は「少しでもあきらめるのが悲しいと思うのならやって見ろ」と励ます。
数日後、るかは面接に合格し、日々厳しいレッスンに励んでいた。るかがラボに来なくなって少々寂しいオカリンは、ダル、紅莉栖と共にバクステへ足を運ぶ。そこでは慣れないながらもアイドルオーラを放って輝くるかの姿があった。ステージは大盛況。岡部達も、るかのことを温かく見守ってやろうと話し合う。
ところがさらに数日後、るかはバクステを卒業していた。「自分は流されただけで、このような気持ちで続けるのは、他の候補生やファンに申し訳ない。それに一番見てほしい人にアイドルとしての姿を見てもらえたから…」というるか。そして、「ぼくが一番なりたいのは、アイドルじゃなくて…」とつぶやくのだった。
- Chaos;Head Noah enigmatic ward
拓巳が目覚めると、そこは見知らぬ廃病院の一室だった。梨深と七海もそこにいたが、二人ともなぜここにいるのか覚えていないとのこと。3人は廃病院からの脱出を計る。過去に人体実験がなされていて、その被害者の霊がさまよっているとか、医療ミスで死んだ車椅子の霊がたたってくるとか、廃病院にまつわる不気味な話をする梨深と七海。しかしいつの間にか2人はいなくなっていて、拓巳は一人で病院の中で迷子になっていた。そして聞こえる七海の悲鳴と助けを求める声、電気が通っていないはずなのに鳴り出す電話、車椅子の少女の姿。パニックを起こす拓巳の元に合流した梨深もなんだか別人のように様子がおかしい。その梨深が幽霊の姿に変わったところで、拓巳は大きな悲鳴をあげて気を失った。
目が覚めると、そこは見慣れた自分の部屋。どうも夢オチだったと安心する拓巳の元に、梨深と七海が現れた―恐怖はまだ終わっていない。
感想
ロボノはコメディ、シュタゲはシリアス(若干ギャグあり)、カオヘはホラーでしたね。
ロボノはとにかくフラウの名演に尽きます。特に無理矢理部屋から連れ出されそうになり、大声を上げて全力で抵抗するフラウという珍しいものが見られたのは良かったですね。淳和が腐った世界に引っ張られそうになったり、昴が古典的なギャグに引っかかりひどい目に遭ったりと、ロボノらしいほのぼの展開でした。しかし多少強引にでも話を進めてくれるあき穂がいないと、この4人では全くストーリーが進展しない件について。
シュタゲはるか中心のシリアスストーリー。るかに巫女装束を着せる父親に加え、アイドルオーディションに勝手に応募してしまう姉がいることを知ったダルの
漆原一家、恐ろしすぐる…
と言うつぶやきには完全同意。あとあらすじ上はオカリンもカッコイイ役回りなのかな?と思うかもしれませんけど、実際はいつものオカリンなので安心です。
カオヘは原作を知らないので何とも言えませんけど、拓巳役の声優さんの演技の上手さに驚きました。あんな訳の分からんキャラクターをよくぞここまでという感じ。ただシナリオはあまり面白くはなかったかな…
全体的には短編3つなのでちょっと物足りない感はありましたね。登場人物も少ないですし…ただ聞くべきところもいくつもありましたので、シリーズファンの方はお財布と相談の上購入されてはいかがでしょうか。
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ドールもうすぐですか あのロボットを動かせるシステム どうにか今後のゼノシリーズ…