2013-11-01

【コミック】信長の忍び7 レビュー

首を長くして待っていました!今一二を争うほど面白い漫画、「信長の忍び」最新刊です。

信長の忍び7

著者:重野なおき
レーベル:ジェッツコミックス
価格:571円(税別) 

あらすじ

今作では信長包囲網の完成、比叡山焼討ち、武田家の進軍などが描かれています。信長が最も苦しかった時期ですね。日本史だと、信長はあっさり浅井・朝倉連合軍を倒すし、将軍も追放するし、信玄はあっさり死ぬしであまりピンチ!という感じではないんですけど、これを見るとすげーピンチだったのがよく分かります。歴史ってほんとドラマ。そして最後にはあの男がついに裏切りを…?

感想

本巻もメチャクチャ面白かったです。前巻も面白かったけどそれを上回る面白さでした。比叡山焼討ちとかかなり陰惨な出来事ですけど、その中で緊張感を失わせず、これだけの笑いを盛り込んでくるのは本当にすごいです。しかし信長と将軍の間に挟まれてしまい、その中で奮戦する歌人武将細川藤孝とか、あまりのアホさで城を失いながら、その件が元で覚醒し、執拗に信長を狙う斎藤龍興とか、日本史の授業ではほとんどスルーする人物達のエピソードてんこもりで、学術的観点からも、ギャグ4コマの観点からも、素晴らしい内容でした。
余談ですが、現在重野先生は、信長の若い頃を描く「尾張統一記」、黒田官兵衛の生涯を描く「軍師 黒田官兵衛伝」、伊達政宗の生涯を描く「政宗さまと景綱くん」などの歴史漫画も連載中です。こちらもよろしく。

こんな時まで

足利義昭「昨日の敵は今日の友など乱世によくある事なのだー♪」

細川藤孝「なんて事だ…ここまで節操のない御方だとは しかし私は将軍家に忠誠を誓った身…

立場上 従わなければ ならぬのか それとも止める? いや目をつぶる?

…油断すると五・七・五・七・七になってる歌人の性が憎いー!!」

※111ページより引用

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コメント & トラックバック

 ベルセルクの巻末広告によく載るので名前と絵柄は知ってます。
 勘で言うのですが、シリアスパートが意外とグッとクるのではないですか?
 歴史漫画はそれなりに読んでますが、戦国物は「忍者武芸帳」「花の慶次」ぐらいか。妹が「落第忍者乱太郎」のファンですが、時代考証は存外しっかりしてるマンガ。

えーと、それがシリアスパートは意外なほどグッと来ませんでした(僕の感性による部分もありますけど)。絵柄が割りとファンシーですし、あんまり「シナリオで泣かせよう!」という感じでもないので、シリアスシーンはあくまでこれが歴史漫画だということを思い出させるためのスパイスに留まっているような気がします。(作者を無視した)勝手な意見ですが。

>意外なほどグッと来ませんでした
 こういう表現をするってことは、以前はシリアスパートにも期待してたというのですね?

いやそういうワケでは…グッと来るかと問われたのでグッと来ないと答えたまでで、他意はありませぬ(^^

 こういうの外すとハズいんですよね…。

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