2011-09-29
「とある飛空士への恋歌」読了
一気に読み切りました。感想を書こうと思いましたけど、自分の下手な文章ではこの思いはうまく伝えられないので、個人的に選んだかっこいいシーン、笑えたシーン、泣けたシーンを3つずつ紹介して、感想に代えようと思います。
とりあえず迷うんだったら読んどけ。以下ネタバレ。
かっこいいシーン
3.カルエルがクレアに「生きろ」と告げる
母親の仇ニナ・ヴィエントと、自分が愛する少女クレア・クルスが同一人物であったことを知ったカルエルは、一度は主人公にあるまじき落ち込み具合を見せるんですけど、仲間の支えで立ち上がり、母親の残した「人を許す」と言う事の本当の意味を悟るんだよね。そしていつか殺してやろうと思っていた相手に「生きろ」。かっこよすぎ。
2.アメリアの交渉
イスラの若き(29才ですよ)外務長アメリアは単身敵国に乗り込んで和平交渉を行うんですけど、こちらの手札を巧みに隠し、相手の弱点をわずかな会話から突き止め、交渉を有利に運んでいくその手腕がきちんと描かれていて、かっこよかったです。ただイラストで見ると表情がのっぺりし過ぎてるんだよな…
1.カルエルがクレアに別れを告げる
カルエルはイスラに来て初めて、この時自分の身分を公にします。僕こういう、高貴な生まれの人が、普段は隠しているオーラを、相応しいときに全開にして人に命令する、っていうシーンに弱いみたい。自分が平民の生まれだからか。
笑ったシーン
3.アリエルとカルエルのケンカ
ケンカするほど~の言葉通り、二人のケンカは飛空科の名物。今日もくだらない理由で二人のケンカはエスカレートして…ケンカのシーンはたくさんあるんですけど、あえてそのすべてとしました。このシーンがあるからこそ、最後の「さよなら、私の王子さま」という台詞が光る。
2.第二王子アリーメンを食べる
アリエルが作るお手製ラーメン「アリーメン」は、食べたものを残らず虜にするほどの味。空族からの親善大使、マニウスは人質生活がお気に召さない様子。イスラでは何とかその後機嫌を取ろうとするが、その試みは悉く失敗。最後に思いついたのが、アリーメンを食べさせることだったのだが…
1.アメリアがアリーメンを食べる
いつも知的でちょっと冷たい感じのアメリア外務長は初めてアリーメンに挑戦するのだが…。なんで挿絵がないのか悔やまれるほどの展開に。僕もいつか食べてみたい。
泣いたシーン
3.戦死者達の追悼式
初めての空族との戦いで、カルエルたちは大切な仲間を多く失ってしまう。戦いは何とか引き分けに持ち込んだものの、死んだ人は帰ってこない。仲間たちの分まで強く生きなければ行けないということは分かっているんだけど、涙が止まらないんだよ…
2.ミツオの両親とチハル
チハルと共に過酷な任務をこなしたが、敵に捕捉されミツオはチハルを逃がして戦死してしまう。死後ミツオに贈られた勲章を、チハルは家族に届け、ミツオの思い出を伝える。ごく短いシーンなんですけど、ミツオとの別れのシーンを鮮明に思い出して泣かせるんだよ…
1.ベンジャミンとノリアキの戦い
1位がこれかよ!カルとかクレアとかじゃないのか!と言われそうですけど、ここが一番泣いたんだからしょうがないじゃん。特にベンジャミンが重傷を負い、一度は生還を諦めたとき、シャロンが渡してくれたお守りのバンダナで止血することを思いついて見事に機体からの脱出を果たすシーンはマジ感動した。二人とも脇役だけど、しっかり光ってました。
ホントこのシリーズはすげぇや。
最新作「とある飛空士への夜想曲」も買ってきたので、近いうちに読もうと思います。
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