2014-05-12

【コミック】ひきだしにテラリウム レビュー

このマンガがすごい!2014オトコ編第7位になった漫画です。かくいう自分もその企画で知ったのですが、何となく気になったので購入。

ひきだしにテラリウム

著者:九井諒子
価格:760円

レビュー

いわゆるショートショート形式の短篇漫画が33本収録された本です。この方の処女作?「龍の学校は山の上」は表紙を見て気になっていたんですがタイミングを逃してしまい買えませんでした。今作も表紙を見てピンときたんですけど、2度も続けてピンとくるのはもう運命に違いない!と思い、Amazonですぐ注文しました。

将来で合う女性の情報が全て掲載されたアルバム「恋人カタログ」を巡る話やサンタクロース派遣会社の悲哀を描く話など、ちょっとしたファンタジーあり。自分の心の中の葛藤を刑事裁判形式で描いた話や女性との会話を音ゲーにたとえた話のように、現実を踏まえた話あり。龍を捕まえて料理にしてしまう話や、一切の外来宗教を拒絶する惑星への宇宙旅行を描いた話のようにファンタジーあり。かなり幅の広い物語が楽しめます。ショートショートらしくオチも秀逸なものが多く、とんでもないどんでん返しあり、2段オチあり、と思ったらちょっと泣かせたり考えさせたりする話ありで、一気に読み進めてしまいました。

正直絵柄はあまり好みではなく、読む前に期待していた内容ですらなかったのですが、なんというか不思議な魅力のある話で、たしかに「このマンガがすごい!」に選ばれただけのことはあるなと思いましたよ。

個人的におもしろかったのは、「ショートショートの主人公」。

あなたもそうでしょうが人間誰しも主人公

(中略)末子の私は長いことなんの主人公として生まれたか不明でしたが どうやらショートショートの主人公だということがわかりました

それが判明したときの両親の落ち込みようは激しく ひょんな「オチ」で死ぬことのないよう 私の生活には様々な制限が発生することとなりました

父「文化祭!?そんなものは関わるな お化け屋敷が本当の霊界につながるオチになったらどうする」「ラブレターだと!?そんなものは燃やせ 差出人が宇宙人で故郷に連れて帰られるオチにつながったらどうする」

※149~150ページより引用

オチはうまくまとまってるけど平凡だな、と思ってページをめくったら、ものすごい転がり方をしててびっくりしました。

人を選ぶ作品だとは思いますが、一度立ち読みしてみてください。こちらでどうぞ。→ひきだしにテラリウム:少女コミック:九井諒子 – 電子書籍・コミックはeBookJapan