2019-12-25
星界BD-BOX届きました!まだBD自体は視聴していませんが、特典が豪華すぎて感動してます…ガイドブックもビジュアルブックもファンなら垂涎の出来です。つーか全ての星界ファンは買うべき。そのうちレビューもします。
しかし!今日は森岡先生の書き下ろし短編のレビューをさせていただきます。久々の森岡先生の断章、もう期待通りの、いえ、期待以上の出来でした!これ読めただけで4万出したかいがあるわ…というのは大袈裟でも何でもないです。
星界の断章-継承-
著者:森岡浩之
価格:非売品
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表紙など
口絵イラストはおなじみ赤井孝美先生による、ジントとスポール(ペネージュさんではなく、本作に登場する修技館の生徒。初登場)です。残念ながら白黒ですが…むしろ最後に出てきた「花の妖精か女神のよう」なラフィールをイラスト化すべきだったんじゃないの!(笑)
あらすじ
主計修技館に入学したジントのもとに、ある日修技館館長に呼び出される。そこに待っていたのは、つい先日まで共に冒険をしていた帝国王女にして列翼翔士・ラフィールだった。彼女は皇帝陛下の名代として、初代ハイド伯爵―すなわちジントの父親の処刑が確認されたことを告げる。ジントは事態の説明を受けるため、ラフィールと共に帝宮にある情報局へ向かった。その道すがら、ジントは今ハイド伯爵位を継承すべきか否かについて考え始めるのだが―
感想
てっきりジントとスポールとの舌戦が繰り広げられるのかと思ってましたが、まさかスポールが最初の3ページと最後の2ページしか登場しないとは(笑)すっかり騙されました。フルネームすら登場しない(しかも名ばかり貴族なのでペネージュさんとの縁もない)ので彼についてあまり語ることはないですね。
今回は星界の設定的な面白さがありました。貴族位を承継するとはどういうことなのか、また帝国は敵陣深くにあるハイド伯国の政治情勢をどのようにして知ったのか、また襲爵の条件を満たしていない者が襲爵するにはどうすればいいのかなど、色々勉強になりましたね。これは事典の編纂がはかどりそうです。
またジントの内心がかなり深く描かれた作品だとも言えます。ジントはマーティンの大地と人々を愛していながら、故郷に戻れば人々の憎しみを受けることもわかっていて、ハイド伯爵を継承すべきかどうかについて深く葛藤しています。しかし最後は、ラフィールから教えてもらった諸侯の心得や、自分の父親がなにを考えて帝国と取引をしたのかに思い至ったりしたことなどから、きちんと自分の運命を選び取っていくんですよね。そういう意味で、彼が少年から青年に変わる過渡期を描いた素晴らしい作品だと思いました。
あと言うまでもなく殿下は(文章だけですが)美しいですね…。ラフィールはジントの本当の気持ちを理解することは出来ないし、自分でそれが出来ていないことを自覚してもいるんですが、それでいてジントに共感しようとすることはやめようとしません。結局ジントの背中を押してくれるのは彼女なんですよね。今回もしっかり存在感を放ってました(なおスポールとの絡みはありません)。次の台詞は世の中を渡っていく上で大事にしたい台詞です。
「別に逃げてもいいじゃないか」(中略)
「アブリアルの口からそんな言葉を聞くなんて思いもしなかったよ」
「われらはそこまで頑迷じゃない。必要なら逃げる。それは恥じゃない。逃げねばならないときに逃げないことこそ恥であろ」
※29ページより引用
2019年を、こんな素晴らしい小説で締めくくれることに感謝したいと思います。最近はあまり小説読みませんけど、やはり星界は自分にとって本当に特別な作品だと思い知らされました。
しかもAmazonでの店舗特典「星界の断章 観光」もこれから読めるんだよなぁ。あー楽しみ。
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期待以上の出来で何よりです
こういう特典小説は意外にできがよかったりするから油断ならない
あなたも小説に挑戦しませんか
そんなことよりファイヤーエンブレム風化雪月のレビューはどうした!!
もう2019年終わりますよ
2019.12.26 22:57 | by sasa
いつも言ってますがyukkun20はオリジナル作品の創作活動には興味ないです。
> ファイヤーエンブレム風化雪月のレビューはどうした!!
絶賛3周目プレイ中だっつの。なお4周プレイしてからレビューは書くつもりなので、多分早くても来年春あたり。
2019.12.27 00:36 | by yukkun20
アイマス 家庭用新作だと・・・!?
2019.12.26 23:09 | by sasa