282 未来の犯罪者~285 決意の灯火(薬師寺恵編④)

ネタバレ注意!

282 未来の犯罪者

1985年

十郎の話にショックを受けた恵は、いつの間にかあやめ公園にたどり着いていました。そこには見知らぬ幼女がいました。迎えが来るのを待っているという彼女に恵は優しく声を掛けますが、幼女の表情が突然変わり、「Dコードの更新を指示したオトモダチはどうしたの?」と唐突に尋ねてきます。

幼女とそこに現れた郷登の話によると、薬師寺がぶっ放していたのは、適合者のナノマシンに、怪獣たちの制御を拡張するコードを追加するナノマシンであり、それによって怪獣はむしろ強化されてしまうそうです。このままだと自動工場の機兵製造ドックが敵の手に落ち、もはや戦争継続は不可能になるとか。

十郎のことはおろか、世界を救うという目的すらウソだったことを知り、恵は激しく怒ります。あの猫…こうなったら三味線にしてやるわ!

283 最後の魔法使い

いた!お前ー!乙女の純情を弄んでただですむと思うのか!?

  • 正体猫じゃないじゃん!→最初から猫じゃないって言ってたじゃん
  • 未来から来たんなら古代文明とかウソじゃん→見かけ上未来なだけで、現実は22世紀から数千万年経ってるから。だから22世紀は古代でしょ
  • 人類を救うことが目的って言ったじゃん→ゲームの準備が目的って言ったよね?
  • 十郎の記憶を弄んだ!→結果的にそうなっただけ

くっ、こいつレスバトルが強過ぎる…。錯乱した薬師寺は、自分が最後の魔法使いだとしっぽに告げられると、その銃で自分を撃ってしまいました。

284 しっぽとわたし

薄れゆく意識の中、現れたしっぽは十郎の記憶を戻せなかったことについて謝罪します。しっぽとしては、十郎の記憶と人格の齟齬さえ調整できれば良かったので、調整後の人格が鞍部十郎だろうと、このループの和泉十郎だろうとどちらでも良かったのは事実でしょう。しかし森村の暗躍や、彼自身も十郎を自分と同じ人間にしたいという潜在的な欲求を抱いていたことなどが重なって、結果恵を騙す形になっちゃったわけですね。

しっぽは、これで準備は全て終わった、おまえを娘のように愛していたと言い姿を消します。お前と俺の計画がうまくいったら、十郎と二人で生きろ、と言い残して…

恵が目覚めると、心配そうにのぞき込んでいる十郎の顔がありました。十郎は自分が何度も見た、機兵に乗って戦う夢を思い出します。その夢に恵は出てきませんでしたが、夢の中でいつも自分は恵の名前を呼んで戦っていました。

記憶は失ったけど、自分も和泉十郎に負けないくらい君が好きだ、と十郎は恵に告白します。恵も、今度は自分も十郎を守りたい、と言い、その気持ちを受け入れるのでした。

285 決意の灯火

1985年

翌日。正門前には見慣れた猫がいました。それがしっぽでないことが恵には分かりましたが、彼女はその猫に向かって謝罪し、自分もやってみると決意の言葉を告げます。

薬師寺恵編エンド
「しっぽとわたし」

いろんな人の思惑に翻弄された恵でしたけど、最後は恋心が報われて良かったです。結局和泉十郎の心は取り戻せませんでしたが、十郎も恵も過去にけりを付けて、新たな一歩を踏み出せたのではないでしょうか。

しかしこの世界、2188年から数えてもそんなに時間が経ってない(せいぜい数百年)と思ってたんですけど、数千万年経っているとは大きく出ましたね…。以前森村先生が、施設の耐用年数のことを言ってましたけど、仮に数千万年の使用に耐える施設があったとしたら、それは恒久的に使用できるのではないかという気がするのですが…しっぽが数字を盛っているのか、それとも未知の技術なのか。

次回の郷登編で多少は分かるでしょうか。

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