2013-05-02

【小説】小説アーシャのアトリエ~ある錬金術士の旅の日記より~ レビュー

先月発売された、アーシャのアトリエの公式外伝小説の紹介です(ゲームのノベライズではありません)。

小説アーシャのアトリエ~ある錬金術士の旅の日記より~

著者:司月透
価格:1260円

あらすじ

アーシャのアトリエのトゥルーエンド後を描いた短編集。
ウィルベルが大婆様への贈り物を捜して奔走する「大婆様への贈り物」、キースとハリーの板挟みで苦労するメリエッタを描く「メリエッタさんも魔法使い?」、仲間達と騒ぎながら、世界を衰退させた錬金術に思いを馳せるアーシャを描く「空の星」、ホムンクルスとニオの交流を描く「あーしゃ、すき」、マリオンとリンカが温泉に行く「温泉に行こう」、オディーリアとキースの関係を描く「黄昏の弐番館」、アーシャのアトリエに集う仲間達を描く「千客万来」、アーシャの旅立ちを描く「アーシャのアトリエ」の8編です。 

感想

公式だけあって、どの物語も本編とずれなく、キャラの特徴も十分に生かされたストーリーでした。本編のほんわかした雰囲気が好きな人には十分楽しんで貰えると思います。特にキースファン(その中でもツンデレのデレが足りないとお嘆きの皆様方)にはお勧めです。個人的には、キースがマスターらしいことをしてくれないと不満たらたらのオディーリアさんがよかったです。オディーリアさんは本当にキースが好きなのだなぁ。このコンビは次回作に出てきてもおかしくないので楽しみにしています。
でもウィルベルが魔法使いだってことをアーシャ以外の仲間にも内緒にしているのは初めて知りました。格好でバレバレだと思うんだけど。

価格はちょっと高めですが、装丁もしっかりしているし、晴瀬ひろき先生のきゅーとな挿絵も十分な数あるし、いいと思います。ゲームのストーリーを忘れてしまった方は、「アーシャのアトリエ ~黄昏の大地の錬金術士~ シナリオコレクション」を一緒に買えばよいのではないかな。


2013-04-21

【小説】ROBOTICS;NOTES プロジェクト・プレアデス レビュー

久々にロボノネタでも。そろそろレンタルDVDが1週間貸し出しになる…はず。

ROBOTICS;NOTES プロジェクト・プレアデス

著者:foca
レーベル:ファミ通文庫
価格:672円

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2013-03-15

【小説】Steins;Gate 人工械機のパンデミア レビュー

「永劫回帰のパンドラ」初回限定版に付属のドラマCD「人工械機のパンデミア」をようやく視聴しました。「永劫回帰のパンドラ」の感想はこちらで。

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2013-03-12

【小説】Steins;Gate 変移空間のオクテット② レビュー

とても処女作とは思えない名ノベライズでした。オクテットプレイした人は是非読むべき。

Steins;Gate 変移空間のオクテット②

著者:明時士栄
レーベル:富士見ドラゴンブック
価格:714円

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2013-03-04

【小説】ROBOTICS;NOTES 瀬乃宮みさ希の未発表手記 レビュー

時雨沢先生のアリソンシリーズ(アリソン、リリトレ、メグセロ)の最新作が今月出るみたいですね。うぅ…去年買ったメグセロ6もまだ積みっぱなしだ…

それはさておき、それと同時期に購入したロボノ小説のレビューです。こちらもロボノ本編の派手なネタバレがあるので畳みます。

ROBOTICS;NOTES 瀬乃宮みさ希の未発表手記

著者:海法紀光
レーベル:電撃文庫
価格:630円

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2013-02-26

【小説】サモンナイト ─受け継がれし炎─ レビュー

一番の見どころはハサハの新規イラストかもしれない。サモンナイト小説の感想です。

サモンナイト ─受け継がれし炎─

著者:都月景/飯塚武史/かわく
レーベル:JUMP j BOOKS
価格:798円

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2013-02-06

【小説】Steins;Gate 永劫回帰のパンドラ レビュー

購入してからだいぶ立ちましたが、ようやく読了したのでレビュー。核心に迫るネタバレはないように書いていますが(あらすじも書いていません)、気になる人は読んでからどうぞ。

初回限定版同梱のドラマCD「人工械機のパンデミア」の感想はまたいずれ。→3/15追加しました

前巻「閉時曲線のエピグラフ」の感想はこちら

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2013-01-03

【小説】Steins;Gate 変移空間のオクテット① レビュー

電車に乗っている途中に読んだこの小説のレビュー。…これも買ったのは去年なんだからねっ!


Steins;Gate 変移空間のオクテット①

著者:明時士栄
レーベル:富士見ドラゴンブック

あらすじ

本編終了後、岡部倫太郎がたどり着いた世界線「シュタインズゲート」の世界。ある時岡部はリーディングシュタイナーの発動を感知する。それと共に届く1通のメール。それは15年後の自分から届いたDメールだった。この時代でナイトハルトなる人物がIBN5100を入手したことにより、世界中の基幹産業が「萌え」にすり替わったことで世界恐慌が発生し、未来は悲劇的な状況になっているらしい。それを阻止するため、未来の岡部はIBN5100の入手を指示してきたのだ。しかしこの世界線は、これまでのどの世界線とも違う、狂気と理不尽の支配する世界だった。
果たして岡部はIBN5100を手に入れることが出来るのか。そしてナイトハルトは何をしようとしているのか。

感想

通称シュタゲ8bitこと変移空間のオクテットのノベライズです。これがノベライズとかどんな判断だ。と思って読み始めましたけど、なかなか面白かったです。
この小説は1巻ということになっていますが、ゲーム中のシナリオはほぼ全て網羅されています。ただラストシーンのみが変更されていて(岡部がIBN5100を入手する直前、世界線の変動が再び起こり、「機関」によって世界恐慌が発生する世界線へ迷い込んでしまう)、次巻に続く、となっていました。
作者の方はこれがデビュー作のようですけど、癖のない文章で読みやすかったです。ただ芝村節や森岡節に調教されている身としてはちょっとあっさり風味の気もしましたが。なお「光学迷彩ライト」「橋を塞ぐ黒騎士」「特定のアイテムがないと開かない扉」などのゲーム的ギミックをそのまま現実に落とし込んでいるせいで、かなりカオスな展開になっているのが笑えました。あと岡部の空回り感も絶好調で、台詞を脳内再生できるとより楽しめます。
ラボメン達の出番はやや少なめ(特にルカ子とダル)ですが、助手は相変わらずチョロい子です。

「橋田やまゆりだっているのに、どうして私に助けを求めてきたの?」

「それは…」(中略)これは返答を間違えると確実に地雷だぞ……答えは慎重に選ばねば。

「それはお前が、俺の助手だからだ!」

「……はぁ」

 まずい、ため息をつかれた! ちぃ、答えを間違ったか?

「い、いや! つまりだな、俺が頼れるのは、いつだってお前だということだ! どんなときでも俺を支えてくれるのは、紅莉栖、お前しかいないと思っている……!」

「えっ」(中略)「あ、そ、そうなの? ふ~ん。それはこ、光栄というか……悪い気は、しないわねっ」

※179~180ページより引用


2012-11-25

Steins;Gate 閉時曲線のエピグラフ レビュー


「Steins;Gate 閉時曲線のエピグラフ」を読みました。ドラマCDは未視聴なのでレビューは別の機会に。

詳しいことを書くとおもしろさ半減なので省略しますけど、すげー面白かったです。さすがオフィシャル。シナリオライターは原作ライターの林直孝氏ではありませんが(監修の立場で参加)、本編同様かなり話が練られているのが分かります。人物描写もうまい。

本小説は、β世界線の未来(といっても2010年末~2011年頃の話と思われる)を描いた物語です。絶望の淵に沈んだオカリンの新しい物語が始まるわけですよ。新しい脳科学ネタもふんだんに取り入れられていて、早くも第2巻が楽しみです。この世界線が森岡先生の「優しい煉獄」につながるんですね分かります。

ちょっと気になったポイントだけ抑えておきます。

  • 冒頭のシーン(おそらく第1章以下の小説本編もこの世界線と思われる)の世界線変動率は1.129848%。これはドラマCDβ「無限遠点のアークライト」で登場した世界線です。オカリンが最後のミッションに失敗して戻ってきた時の世界線ですね。ドラマCDでは事件の約1年後に、○○○がタイムトラベルしたことで消滅したため、ゲーム本編でも登場しませんでした。
  • ときどき世界線変動率1.130205%の世界線が登場しますが、これはオカリンが最後のミッションに失敗した時の世界線です。
  • 第3章に登場する「もし、お前の手か足の一つが~ずっと幸いに違いないのだ」というのは、新約聖書中の一節。つまり男はキリスト教の原理主義者と思われます。
  • 「ヒンノムの谷」というのは古代イスラエルがゴミ捨て場として使用していた郊外の谷で、常にゴミを燃やす火がたかれていたことから、一般的には地獄の比喩として使われています。ゲヘナも同義。

※ゲーム一言日記

  • エクシリア2…Chapter9更新。秘奥義カットイン集も大幅に追加しました。
  • サモンナイト3…ようやく最終階層に到達。あと6面。衛星攻撃αがこんなに便利だとは…アルディラ&クノンペアの魅力は留まるところを知りませんね。

2012-10-22

STEINS;GATE 比翼連理のアンダーリン(3)  レビュー

ようやく比翼連理のアンダーリン3巻の感想が書けました。読んだのは旅行中だから…1ヶ月前か。なんで時間がかかったかというと、非常に難しい解釈の終わり方だったので、考察サイトとかを見ていたからです。結局よく分からなかったので遅れたくせに見切り発車状態です。

表紙は見ての通りフェイリス。オカリン辺りかと思ってたけど意外でした。やっぱりhuke先生はフェイリスを集合イラストからハブハブしたことを後悔しているのだろうか。

なお帯は「フェイリスのスク水が世界を救う!?」ですけど、例によって帯詐欺です。

以下ネタバレ感想。

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