第28回 流され島

これまでのあらすじ

 無人島でジャンたちが築き上げてきた科学文明は、突如上陸した台風の雨、風、津波によりたった一晩で崩壊してしまいました。そして台風は、なんと新しい島まで持って来てくれたのです。驚くべきは大自然の脅威。早速その島に行ったジャンたちはなつかしのエアトンと、彼の言う恐怖の大王に出会ったのです。

ストーリー

 恐怖の大王はグランディスたちだった。思わぬ再会に大喜びの一同。
 その晩、みんなはたき火を囲みながらこれまでの経緯について話し合う。グランディスたちは気球を破られたあと海上をさまよい、エアトンと同じこの無人島にたどり着いたのだ。エアトンはグランディスたちの酒を勝手に飲んでしまったため砂浜に埋められていたらしい。話の最中、エアトンは虐待に耐えかねて逃げ出してしまう。それを追いかけた一同が見たものは、水平線の彼方へ遠ざかろうとしているリンカーン島の姿だった。やはりこの島は動いているのだ。ジャンたちは思いきって動く島へ移り住むことになった。
 動く島(以下ひょうたん島)での新しい生活が始まった。ジャンは久しぶりにかいだ科学の香りに喜び、ナディアはグランディスに料理を習う。ところが、なかなか料理はうまく行かず、それが原因でみんなの間に緊張が走ってしまう。それをとりなしたのは、やはりジャンだった。
 その日の夕方、ナディアは海辺でグランディスに心を打ち明ける。人を好きになるのがこんなに苦しいこととは思わなかった…と。ほのかな恋心を育むナディアを、グランディスは温かく見守るのだった。

コメンタリー

  • 【作画】
    史上最悪だった前回よりはマシなレベル。
  • 【逃げたつもりが一周して捕まってしまうエアトン】
    お約束。
  • 【サンソン『しかしジャンもしばらく見ないうちにたくましくなったじゃないか』】
    「食事って運んでくれるものじゃないの?」とか言ってたジャンがサバイバル生活だから、サンソンの台詞は当を得ていると思う。
  • 【ジャン『だったら、気球を修理すればいいでしょ』】
    これほどの文明を築いておいて気球が修理できなかったとはにわかには信じがたいのですが…むしろ車体の損傷の方が問題なのでは。
  • 【ジャン『僕の船で逃げるつもりだ!』】
    正式名称は「エメロードⅢ世」。Ⅱ世より技術レベルが下がっているのはご愛敬。
  • 【ジャン『科学者にとって一番大切なものは?』『勘だよ!』】
    偉そうに言ってますがネモの受け売りですね。第19回で大陸移動説について説明した時のセリフ。うまくリフレインされてます。
  • 【ジャン『おかしな島に移ることになるけど、みんないいの?』】
    グランディス達にこちらに移住してもらうという選択肢もあったと思うんだけど…
  • 【グランディスのキャンプ】
    一瞬のカットで見落としがちですけど、グランディスたちのキャンプは水車による水力発電が行われてます。それで掃除機とかが動いてたのか~
  • 【ナディアのスペシャルランチ】
    魚のスープ、ポテトサラダ、グリーンサラダ…のつもり。グランディスの作った朝食と同じメニューなのに…
  • 【グランディス『まぁ、ナディアが初めて作った料理だ。食べてやろうじゃないか』】
    実は2回目です。1回目は第11回でジャンのために作ったワカメの盛り合わせ。
  • 【ジャン『太陽の動くのが遅いってことは、この島は東に向かって動いてるんだ』】
    何回考えても西だと思うんですが。
  • 【サンソン『女になくて男にあるもの、それは何だかわかるか?』 ジャン『ヒゲかなぁ…』】
    絵コンテではそのままずばり「おちんちん」という答えだった。
  • 【グランディス『それが、恋ってもんさ』『その度に思い出すのさ、あぁ、あたしは女なんだって』『あいつらは、月みたいなもんだからね…』】
    グランディスさんのセリフはいつも決まってます。

元ネタ

  • エアトン『あの恐怖の大王によって、1899年の7の月、世界は滅亡するんだ』
    ノストラダムスの予言集の一節、「1999年、7か月、空から恐怖の大王が来るだろうから。放送当時(1990年)、1999年に世界が滅亡するという噂が流れていたことから。ジャンの『でもまだ10年あるのに?』もそれを受けた台詞。
  • 走る速度やジャンプ力が異常に強化される
    特撮映画「ノストラダムスの大予言」で、有害物質の影響で子供たちに発生した症状から。
  • サンソン『俺も昔は女の子たちに軟弱な坊やとバカにされたものさ』
    スプリングを仕込んだ運動器具で体を鍛えてモテモテ、という流れは、通信販売グッズ「ブルワーカー」から。 
  • サンソン『違う、断じて違う!』
    劇場アニメ「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」での古代進の台詞から。

次回予告

マリー
 サンソンとハンソンがケンカを始めたの。そしたらエアトンがめずらしく建設的な提案をしたの。サンソンは本当のキングで、ハンソンは機械のキングを作って、競争して勝った方の言うことを聞けばいいって言うの。でもねぇ~。
 ふしぎの海のナディア第29回『キング対キング』見てね~

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