Crest Of
The Stars
A to Z
■ 星界の紋章CD BOX追加分

 □ あ行
握手
お互いの手を握り合う挨拶。地球時代起源のもので、いまだに用いられる地上世界も多い。しかし、アーヴはその習慣を持たず、また初対面の人間と触れあうことを好むアーヴも少ない。

アブリアル Ablïarsec
.根源29氏族の一つ。主航法子の末裔。その名は巨大都市船アブリアルに基づく。語源は「天照アマテラス
【都市船時代】
 航法をつかさどる氏族。氏族長は船王として、アーヴを統べ、進路等の重要事項を決裁し、裁判を主催し、新しい仕事があれば担当する氏族を決めた。また、戦時には最高指揮官として采配を振るった。帝国創建以降は皇帝氏族となった。
【特徴】
 宗家以外の者はアブリアルの姓を名乗ることが許さない。
 帝国暦初期の頃には男系はキー、女系にはリューシュの姓が与えられていたこともあったが、いらぬ混乱の元としてそれぞれの家の初代が決めることになった。
 この一族に属する貴族は多く、諸侯だけでも100家を越える。
 短気で怒りっぽく、『逆鱗で魂をよろう』といわれる。反面怒りに任せてヒステリックに喚き散らしたり、暴力を振るうことは決してあってはならないと幼い頃からしつけられている。また皇帝になるかもしれないため、臣下に依怙贔屓する人物だという印象を与えないよう、誰かのために泣いたり、虚言したりすることは厳に戒められている。
 スポール一族とは伝統的に仲が悪い。帝国創立期前後にスポール一族が近くにいたことと関係があるのか、身近に苦手な人物がいないと落ち着けないという奇妙な性質も有する。
 軍士としてはきわめて優秀。率先して戦地に赴くのが伝統。
【宗家】
 八王家。
【家紋】
 八頸竜ガフトノーシュ。家により紋章旗の地色が異なる。
【家徴】
 アブリアルの耳ヌイ・アブリアルサルと呼ばれる上部が尖った耳。
.ユアノン推進の巨大都市船。幾度かの改装を経て、今は帝宮として使用されている。最高時で100万、現在でも20万人以上が生活している。人類の作り出した最大の建造物の一つ。ユアノンは8つの門となっていて、7つは中心領域、1つは第十二環に通じている。
 元々は母都市から送り出された探査船で、ユアノン推進に改装された際にこの名で呼ばれるようになった。探査船部分はそのままに残されており、その操舵室は聖墓、人工子宮保管室は始祖の間と呼ばれている。
.アブリアル伯国の中心からラクファカールを照らす恒星。帝国の乳房と呼ばれる人類宇宙最大の反物質燃料製造工場がある。


アブリアル・ネイ=ラムサール・バルケー王ラルス・バルケール・ドゥサーニュ
 Ablïarsec néïc lamsar larth barcoer Dusanh
帝国皇太子にして帝国艦隊司令長官。ドゥサーニュより3か月年下。ラフィールより年上(もしくは同じ年)の息子がいる。
エクレーム子爵の爵位を有するが、所領は一度訪問したのみで放置している。
【容姿】
 腰の辺りまで垂れた濃紺の髪。尖った耳。新雪のように白い顔。
【性格】
 ケネーシュ曰く『度しがたい性格』。
【経歴】
 ・帝国暦945年 流砂艦隊司令長官に着任
 ・帝国暦955年 幻炎艦隊司令長官兼幻炎第三艦隊司令長官に着任
 ・帝国暦956年 狩人艦隊司令長官に着任
 ・帝国暦959年 双棘艦隊司令長官に着任

エンルーヴ
ハイド星系の代官代行となるため、流砂艦隊に同行しているアーヴ男性。代官として多くの経験を積んでおり、有能なことで知られている。
ロック・リンがハイド伯爵に叙されたため、初代ハイド伯爵家家宰となった。
【容姿】
 藍色の目。

 □ か行
参謀部カーサレラシュ
帝国艦隊司令部に置かれている、参謀から成る機関。大規模な演習や実戦の際には司令長官の参謀となり、参謀長が艦隊参謀長となる。

流砂作戦クファゼート・ロニヤウル
帝国暦945年に星界軍が行った作戦。おそらく発見されたハイド星系を帝国領に編入することを目的としている。
実施部隊は流砂艦隊。指揮官は帝国艦隊司令長官アブリアル・ネイ=ラムサール・バルケー王・ドゥサーニュ帝国元帥。同年、ハイド星系の降伏により、作戦は成功裏に終結した。

帝国艦隊司令部グラーガーフ・ルエ・ビューラル
帝国艦隊の総司令部。皇太子たる司令長官を筆頭に、副官など事務的な仕事を補佐する幕僚たちから成る。参謀長は置かれていないが参謀部が複数置かれており、大規模な演習や実戦の際には司令長官が適当な参謀部を選び、臨時参謀に付ける。

ケネーシュ・ウェフ=ステューマル・キペール
 Cénéch üémh stymer Cieuair
アーヴの女性。半生を星界軍にささげている。昔ネレースを愛していたが、何か複雑な事情があるらしい。ドゥサーニュの良き参謀であり、からかいと畏怖の対象。宮中序列は帝国公爵(955年当時)。
【容姿】
 波打ちながら肩を覆う豊かな藤色の髪。髪と同色の瞳。
【性格】
 立っているときは常に直立不動。
 仕事に趣味は持ち込まない主義。
【経歴】
 ・時期不明 帝国艦隊参謀部参謀長に就任
 ・帝国暦945年 流砂艦隊参謀長に着任。階級は大提督
 ・時期不明 星界軍元帥に昇格
 ・帝国暦955年 幻炎艦隊参謀長兼幻炎第三艦隊参謀長に着任
 ・帝国暦956年 狩人艦隊参謀長に着任

 □ さ行
 □ た行
ダーンビルシュ
星界軍の巡察艦。流砂艦隊旗艦。

代官代行トセラウリア
正式な代官が決まるまでの間、臨時に代官の職をつとめる官僚。そのまま代官に任命され、その属僚もそのまま勤務を続けることが多い。

 □ な行
 □ は行
流砂艦隊ビュール・ロニヤウル
おそらく流砂作戦の実施部隊。司令長官はアブリアル・ネイ=ラムサール・バルケー王・ドゥサーニュ帝国元帥。総旗艦は巡察艦ダーンビルシュ。
【組織】
 司令部
 ┣司令長官 アブリアル・ネイ=ラムサール・バルケー王・ドゥサーニュ帝国元帥(皇太子)
 ┣参謀長 ケネーシュ・ウェフ・ステューマル・キペール大提督
 ┗副官
【歴史】
 ・帝国暦945年 編成
 ・同年 解散

アーヴによる人類帝国フリューバル・グレール・ゴル・バーリ Frybarec Gloer Gor Bari
1500以上の有人星系(半数以上はアーヴが開発した星系)と20000以上の半有人星系を支配する汎星系国家。略してアーヴ帝国バール・フリューバル帝国フリューバルとも呼ばれる。帝都はアブリアル伯国のラクファカール。元首は皇帝。国章は八頸竜。国歌は「我ら、ともに永遠を抱かん」。
妙な露悪趣味があり、地上の民には無慈悲と見られたがっているようだが、内乱には遠慮なく介入する。空間、恒星、無人惑星はおしなべてアーヴのものという方針を採っている。
【人口】
 アーヴ2500万人、国民約10億人、領民9000億人。
 帝国創建時はアーヴ27万2904人。(当時の人類の人口は1000億以上)
【組織】
 皇帝を頂点とする帝政+貴族制。理念なく存立し、多様な人類社会をアーヴによって統合することにのみ専念する。そのため地上のことには干渉しないのが原則で、星系政府に要求するのは惑星間航行が可能な宇宙船の建造禁止と帝国星界軍の募集事務所の設置のみで、これを超えた要求を領民政府は拒否できる。臣民に対しても忠誠を期待することはしない。
 官僚府も存在するが、そこに属する官僚のほとんどは地上世界出身者。
【外交】
 他国と外交官を交換し、外交官特権を尊重しているが、外交自体は全く重視していない。
 戦争においては情容赦なく、自身が滅亡するか、敵国の星間航行能力を奪い、星系単位で帝国に編入する以外に決着の方法はない。その苛烈さのため、皇帝2人と皇太子7人を含む多くの帝国の貴顕が戦死している。
 もっとも、星間国家でない限り帝国の大切な領土として扱うので、無意味に荒廃することを嫌う。そのため星間航行能力を失った星系の空間を封鎖するなどして降伏させ、降伏せずに飢餓が始まった場合も貸付などを行い援助するのが普通。
 やられたら10倍にしてやり返す、というのが行動原理。いかなる脅迫にも屈することなく、脅迫した者はそのほとんどが死に、生き延びても不幸な人生を送ることになる。
【経済】
 通貨単位はスカール。
【産業】
 他国船が領内星系に立ち入ることを禁じているが、七つの貿易港を指定して経済交流は行っている。
【言語】
 公用語はアーヴ標準語。文字はアース。
【文化】
 →アーヴ
【単位系】
 地球以来のCGS単位系。標準年=365日、標準日=24時間、標準時間=60分、標準分=60秒。
 長さの基本単位はダージュ(=cm)、質量の基本単位はボー(=g)。この基本単位系に倍数を表す接頭辞をつけて用いる。以下参照。
規模接頭辞長さ質量
1020ドリアル1000兆km100兆t
10161000億km100億t
1012ゼサ1000万km100万t
1081000km100t
104ウェス100m10kg
1
1cm1g
10-4シェス1μm(=1000分の1mm)0.1mg
10-8ソワフ1Å(オングストローム)0.01μg
10-12コス10Y(ユカワ)
10-16ペタ0.001Y
 もっとも、光秒(=約300セダージュ)、光年(=約95トダージュ)などの単位も利用するので、ゼサダージュ以上の単位はあまり使わない。また、プランク長とプランク重(プランク定数h=6.6261×10-34を基礎にする単位)を基本とした微小単位系もある。
 平面宇宙では特殊な長さ単位が使われる。天浬ケドレル(1セボーの質量で、完全移動状態をとる時空泡が1秒間に進む距離)と天節ディグル(時空泡内時間で1時間に1天浬進める速度)である。
【歴史】
 帝国建設に乗り出すにあたり、その根幹が最初に置かれた分野は交易であった。
 最初に大きな権益を得たのは船長職を世襲していたアブリアル一族である。アブリアルの長が皇帝となり、全ての平面宇宙航行船を所有することになった。さらに、8つの門も独占し、その利用に使用料を科した。
 ・帝国暦前1200年くらい 原アーヴ誕生
 ・帝国暦前1173年(離脱暦1年) 独立を宣言。
 ・時期不明 探査船を近くの恒星系につけ、都市船に改造
 ・時期不明 アース成立
 ・帝国歴前973年頃 母都市を滅ぼす。大放浪時代に
 ・帝国暦前157年 「複合時空のエネルギー平衡についてのタリスマン図」入手
 ・帝国暦前120年頃 都市船アブリアルで事故発生。航行日誌を消失
 ・帝国暦前98年 ビボースが平面宇宙航行理論を完成。船王に報告
 ・時期不明 マアト・カー・ラーと接触
 ・帝国暦前52年 一星系に投錨、門を開く実験の開始
 ・帝国暦前19年 門を開くことに成功
 ・帝国暦前3年 最初の平面宇宙航行船セルドーが門をくぐり、帰還
 ・帝国暦前2年 平面宇宙側から門を開くことに成功
 ・帝国暦1年 建国帝ドゥネーが帝国の創建と帝国暦開始を宣言。帝国時代に
 ・同年 初代皇帝即位式。国章が八頸竜に
 ・時期不明 3つの星系を征服。3つの主要氏族(恐らくエスレル、ニューシュ、スポール)の長が領主として封じられる
 ・帝国暦42年(以下2項との前後関係は不明) 3人の地上人がアーヴに
 ・時期不明 5つ目の星系を征服
 ・時期不明 平面宇宙の先客に気付く
 ・帝国暦645年頃 ヤクティア戦役
 ・帝国暦685年頃 太陽系に近い門の発見
 ・帝国暦750年頃 星界軍における最後の乗員反乱勃発
 ・帝国暦812年 セクティア連邦併合
 ・帝国暦852年より前 シャシャイン戦役
 ・帝国暦905年 カミンテール戦役終結
 ・帝国暦940年 対帝国軍事組織、四ヵ国連合結成
 ・帝国暦945年 流砂作戦
 ・帝国暦952年 ゴースロス襲撃事件
 ・同年 スファグノーフ侯国、人類統合体により占領
 ・同年 四ヵ国連合と開戦
 ・同年 スファグノーフ門沖会戦で勝利。スファグノーフ侯国再占領
 ・同年 ラクファカール防衛戦に辛勝
 ・同年 イリーシュ王国の3分の2、三ヵ国連合により占領
 ・同年 スカレーシュ門沖会戦
 ・帝国暦955年 幻炎作戦
 ・帝国暦956年 狩人作戦
 ・帝国暦956年 淡雪作戦
 ・帝国暦959年 双棘作戦
 ・同年 雪晶作戦
 ・同年 ハニア連邦がクリューヴ王国に侵攻
疑問:マアト・カー・ラーとの接触時に100万近くいたアーヴが帝国創建時には30万以下になったのはなぜ?
 ・前120年頃の事故による大量死
 ・アメニイの推定違い

 □ ま行
マルティーニュ
恒星ハイドを巡る酸素大気惑星。有人。ハイド門が軌道上にある。入植においても惑星起源の生態系を保存する努力がなされたため、地球とは異質な生態系が根付いているという、宇宙全体で見てもきわめて希少な惑星。生態系の影響で海が赤茶けている。
クランドン市が唯一の居住区域で、生態系の都合上他の場所での生活は困難。ほとんどが自然のままのエキゾチック・ジャングルになっている。
マーティン語ではマーティンと呼ばれており、この名は入植時のレイフ・エリクソンの船長の名から取られている。
【人口】
 1000万程度。
【組織】
 政府主席を頂点とする行政府と議会。民主主義体制をとっている。
【防衛】
 対宇宙兵力は対宇宙防衛システムのみで軌道兵力はない。
 対内的には武装警察が存在する。
【言語】
 古代英語起源のマーティン語。人名は名・姓の順。文字はアルファベット。
【文化】
 複合機能建築はかなり高度に発達している。遺体は土葬か火葬。民間人の武装禁止。生態系を乱す可能性のある生物の輸入禁止。
【食生活】
 単調。培養白身魚の揚げ物、馬鈴薯の揚げ物、クィンズ・ベル、メロン・オー・シューなど。甘辛い味付けが特徴。
【単位系】
 表面気圧1.117。
 大気組成は窒素0.728、酸素0.241。
 時間単位は約26時間=一自転時間からなる1日。

 □ や行
 □ ら行
 □ わ行
参謀長ワス・カーサレール
1.艦隊における最上級参謀(分艦隊の場合は先任参謀)。「細かくて神経の擦り切れる仕事をさせられる」とはクファディス評。
2.参謀部における最上級参謀。

 □ アルファベット