2020-07-01

吉報:池澤春菜さんご結婚

あまり芸能人の結婚関係のニュースは取り上げないんですけど、今回は取り上げざるを得ない!

声優の池澤春菜さんがご結婚なさいました。心よりお祝い申し上げます。

池澤さんと言えば、yukkun20的には「ケロロ軍曹」の西澤桃華、そして「TOX」のティポですね。どっちも感情の起伏が大きく、声もちょっとひねりのある感じだったのを見事に演じておられてファンになりました。そしてyukkun20が直接言葉を交わした経験のある数少ない声優さんの一人でもあります。その時のことはこちらに。

当時の日記にも書いてますけど、めっちゃお美しい方でびっくりしました。写真で見るのと全然印象が違いましたね。サイン本ももちろん今でも大事にしています。

しかしわずか17才でお嫁に行っちゃうとは…お幸せに!(※池澤さんは17才教の正式な信者です)


2016-01-22

【イベント】池澤春菜&堺三保のSFなんでも箱#27(森岡浩之先生ゲスト回) レビュー

いやー楽しかった。森岡先生とも池澤さんともこんな近くでお目にかかれるなんて!

色々面白いお話を聞けたので、きちんとまとめ直してみました。僕のメモと記憶に基づくまとめなので、多少事実と違うかもしれませんけど、温かい気持ちで読んで下さい。

第1部:トークショー

「突変」について

  • ハリイ・ハリスンの「死の世界」みたいなのが書きたかった。
  • 頭の中には3部構成の本編がある。それぞれ「星空の彼方の真実」「笛吹きどもの大地」「とある時空」(?)。「突変」は第1部と第2部の間の話。
  • 本編は全宇宙的な災厄が進行しているというストーリー。第1部は大阪のおっちゃんが原因を見つける話。第2部はごにょごにょ。第3部で宇宙滅亡。
  • 第1部と第2部の間は20年余、第2部と第3部の間は約100年開いている。
  • 第2部と第3部の間で、ショットガン抱えたサラリーマンが天下人を目指すみたいな外伝が入る。他にも探検家が怪物と戦う話とか書きたい。老後はこれと星界の2本立てで行ける!

「星界」について

  • 「星界の戦旗」には明確な終わりがある。
  • 次巻は戦旗の第2部のつもりだが、ハヤカワからタイトルを変えろと言われている。
     「怨歌」という説が出てました(「ウルフガイ」というSF小説に「狼の紋章」「狼の怨歌」というタイトルがあるため)
  • 大好きなジャック・ヴァンスとラリイ・ニーヴンがベース。
     アーヴの元ネタについても話していたのですが、専門用語が多すぎて理解出来ず。
  • 会話の端々には当時はまっていたデイヴィッド・エディングスの影響がある。
  • 特に書こうと思ったきっかけはない。書きたかったから書いた。
  • 原稿はワープロ(「文豪」)を使って、バイトしながら10ヶ月で書いた。プリントアウトするだけで2日間かかった。
  • その直前に書いた「スパイス」がSFマガジン読者賞をもらい、雑誌掲載用の写真撮影のために編集部に呼ばれたので、その時に原稿を持ち込んだ。でも担当は2年くらい読んでくれなかった。ハヤカワ文庫JAがリニューアルしたときに、最速で12月に出すか、4月まで待ってリニューアル1周年で宣伝費をちょっと出してもらうか選べと言われ、どうせここまで待ったし、と4月に刊行した。
  • 近くの本屋に2冊入荷していたので、取りやすいよう手前に並べたりしていた。
  • 装丁は担当とマンガやイラスト集などを持ち込んで協議した。赤井孝美さんの資料は、担当が持って来たプリンセスメーカーのCG集。自分は小林某という漫画家を推薦したが、担当にはスルーされた。その後も言えないようなことが色々あって、赤井さんに決まった。
  • タイトルは元々「星たちの眷属」で、自分でも気に入っていたが、「眷」の字が面倒くさいので没になった。「星界の紋章」も自分で提案した。ポール・アンダーソンの「魔界の紋章」から採った。時間が経ってたからいいかと思って。
  • 1200枚の長編はかなりの冒険だったので、真ん中部分(フェブダーシュ男爵領のエピソード)は抜いても話が成立するように作ったが、結局全部単行本に収録された。
  • ルビのことは突っ込まれると思ったけど、何も言われなかった。
  • アニメ化の話は複数の会社から来た。アニメとの付き合いは色々あると思うが、自分は嬉しかった。
  • 脚本とシリーズ構成にはかなり時間をかけてくれたらしい。
  • オーディションやアフレコにも原作者として参加した。
     オーディションの話になるといきなり池澤さんが食いつきだして笑った。
  • 「紋章」は綺麗に終わったが、この世界はもっと遊べると思って、続編を書くことにした。そもそも自分は物語じゃなくて世界観の方に興味がある。「紋章」も世界を説明するために、主人公が移動するだけの話になっている。
  • 「戦旗」の初期の話にはそれぞれテーマがある。1巻は「この世界における戦争のやり方」、2巻は「地上世界との関わり」だったかな?4巻くらいになるとテーマを使い切ったのでなかなか書けなくなった。今書いてる話のテーマは「完結させること」。
     池澤さんから「それテーマじゃなくて目標!」と突っ込まれてました。
  • あと5冊くらいで、この戦争は終わらせようと思っている。今後はポンポンポンと出せればいいな!西村京太郎も佐伯泰英も50歳過ぎてから筆が速くなってるし。だから大丈夫!
  • そのあとは、戦争とは関係ない、アーヴの交易種族としてのエピソードを書きたい。「海賊王に俺はなる!」的な。

その他の作品について

  • 「風とタンポポ〜惑星環物語〜」は売れるようならもっと書きたかったが、単行本にすらならなかった。本当はスペース・オペラを書きたかった。
  • 「優しい煉獄」シリーズは、書いた当時よりバーチャルリアリティの概念自体が変わってきているのでどうしようかと思っている。VRの中のVRという二重構造だったらどうかと考えたけど、なんでそんなややこしいことになっているのか説明しづらい。他のことも考えているけどまだ秘密。
  • 次は「星界の戦旗」になる予定だが、「突変」の方が先になるかも。徳間書店は勝手に「突変」を秋頃出す予定にしているとのこと。
     ということは春か夏に星界が出るんですよね!という池澤さんのツッコミも総スルー。

経歴について

  • 最初に読んだSFとして記憶しているのは、アラン・E・ナースの「焦熱面横断」。
  • 教科書に載る話はオチがないので嫌いだった。「水滸伝」は好きだった。
  • 中学生くらいの頃からSFを書いていた。SF以外は書いたことがない。
  • 大学時代には一般のSFファンクラブに入っていた。梅田で例会をしていた。
  • 元サラリーマンで2回ほど就職したが、朝起きるのが苦手で才能がなかった。
  • デビュー時は29歳でフリーター(懇親会で聞いたところによると、配送センターでのバイト)。サラリーマンの時よりも収入は良かった。次どうしようかと思ってたらデビュー出来たのでこの道に進むことにした。
  • 自分は台詞が降りてきて、そこから話を広げていくタイプ。

先生自身について

  • 独身。離婚(誤記ではない)してみたい。
  • 蔵書は本棚で言うと20個分(20000冊くらい?)ある。同業者に比べると多分少ない方。
     基準がおかしいって突っ込まれてました。
  • トランクルーム付きのマンションの4Fに住んでいる。トランクルームも本でいっぱい。ペットは禁止。
  • 部屋の1つには全く本がない。来客用に空けている。
  • インターネットでの検索もよく使っている。電子書籍も愛用している。
     これは結構意外でした。ネットしないのかと思ってました。
  • 今は星界の戦旗第2部と突変の本編を並行して書いている。
     話しっぷりからして、まだ書きためはできてないっぽい?
  • 基本的には毎日執筆しているが、新しい物を書くよりも前に書いた物を手直ししている時間の方が長いのでなかなか進まない
     池澤さんから「毎日新聞小説を書いているつもりで書いて!」と突っ込まれてましたけど、「やったことあるけど次の日には忘れてた」と華麗にスルー。
  • スペース・オペラの条件は、①ワープ禁止、②主人公はアウトロー、③人工知能禁止。だから星界をスペース・オペラって言われるのは違和感がある。
  • SFマガジンは元々父が読んでいた。創刊号から買っていたらしいが、結婚するときにお焚き上げしたらしい。自分が生まれてから再び買い始めた。
  • 他人の傑作より自分の駄作の方が100倍面白いと思っている。
  • 文章を書くのは苦手だけど、他のことに比べたら得意なので小説家をしている。
  • 日本SF大賞のエントリー制度は自分が考えた。
  • 「突変」が日本SF大賞にエントリされているし、自分はこの間までSF作家クラブの事務局長やってたけど、決して不正はありません!

病気について

  • あるとき原因不明の肩の痛みと発熱に悩まされるようになった。近くの医院に行ったら、風邪薬を処方された。
  • しばらくすると息が出来なくなった。もう一度同じ医院に行ったら、肺に水がたまっていることが分かり、救急車で大きい病院に搬送された。
  • 大病院では、心臓か腎臓が悪いけど、多分腎臓だろう、と診断されて検査したが、腎臓は健康そのものだった。結局心筋梗塞で、心臓の半分が壊死していることがわかり、入院。検査後に一時退院したところで東日本大震災に遭った。
  • 再入院して、心臓の血栓をカテーテルで取る手術をしたが、「余震で手元が狂ったら死ぬから気をつけて」と言われた。手術中は大丈夫だったが、術後に絶対動くなと言われていた時間帯に余震が起きた。近くの病室にいた子供達の悲鳴が聞こえたので、「これが映画なら主人公とヒロインはあっちにいるんだろうな。自分はモブ死体の役なんだな」と思った。
  • みんなも肩が痛いときには気をつけてね!
  • 今は心臓のことを除けばかなり健康。たばこも止めた。

おまけ:池澤さんについて

  • 独身。健康体。
  • 蔵書は納戸を天井まで本棚で埋め尽くし、そこに詰め込んでいる。床も見えない。鴨井が出っ張っているところは自分で本棚を斬ってきっちりはまるようにしている。本当は読書用のソファーを置きたいがそんなスペースはない。ドラえもんに出てくる「かべがみハウス」がほしい。
  • 成人してSF大会に出るまで、SF友達はいなかった。
  • 杉の花粉症。
  • 「お金持ち非常識芸能人」みたいに扱われるのはちょっと…
  • ガンプラ大好きなのにガンダムに呼ばれない。
     ケロロ軍曹のレギュラーだったのは…ノーカンか(笑)
  • キノコマニア。
  • ベニテングダケの毒成分=旨み成分。ちょっとなめただけで、口の中で旨みが爆発して唾液が止まらなくなった(実体験)

  • 星界のアニメは、自分が全く絡めなかったので悔しくて見てない。
  • 最近のアニメのオーディションは、テープを送るタイプが多い。スタジオがない事務所の場合は、iPhoneで自録りしたりする。
  • 「日本SF大賞を考える会」で森岡先生と始めてお会いしたが、その時は怖い人と思っていた。

第2部:サイン会

トークショー後、「突変」「優しい煉獄」「地獄で見る夢」の販売とサイン会がありました。

僕は「地獄で見る夢」はまだ購入していなかったので、それを購入しました。さすがに購入せずにサインだけもらうのは失礼かと思いましたので…でも自分の前に並んでいた方が、持ち込んだ色紙にサインを頂いていたので、図々しくも持参した「星界マスターガイドブック」にもサインを頂きました。

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うちのサイトの名前が載っているだけで感動なのに、その上作者の直筆サインまで頂けるとは…まさに感激。

お話しするタイミングもあったので、「この本が出る前から、星界の用語を集めた星界事典をファンサイトとしてやらせて頂いている」ということもお伝えできました。「ありがとうございます。ご迷惑おかけしております」って言われてしまいましたが…w迷惑なんてとんでもない!これからも僕が生きている限り続けさせていただく所存です。

それから、図々しく池澤さんにもサインをお願いしたところ、「もちろん~私で良ければ」と快く応じてくださいました。これまた持参した「優しい煉獄」(巻末で池澤さんが解説を書かれている)にサインをいただきました!

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お近くで見た池澤さんはすごい美しい方でびっくりしました。ていうか会が始まって初めて見たとき、アシスタントの子かと思ったくらいでしたから。

サインをもらっている最中、SFとは関係ないのですが、「TOXのティポ役が好きでした」と声を掛けさせて頂いたところ、「続編で呼ばれたと思ったらネコ役(ルルのこと)で、「試しにやってください」と言われたまま何ヶ月も収録して、これで本役の人と交代することになったら悲しいな、と思いながら収録してました」という、興味深い裏話を教えてくださいましたし。

お二方とも本当に気さくな方で、直接お話し出来たのは本当に光栄でした。せっかく頂いた本に折り目とか付けたくないので、写真が見づらいのはお許しください。

第3部:懇親会

その後、森岡先生たちを囲んでの夕食会があり、お酒を飲みながら興味深いお話をいろいろ聞かせていただきました(デビュー前のバイトの話とか)。

しかも話の流れでお名刺まで頂戴してしまいました…。「日本SF作家クラブ」の名刺で、住所とかTEL番とか書いてあるガチなやつでびっくりしました。メアドも書いてあったので、新刊出たらファンレター送らせていただこうと思っています!

日が変わる頃までお話しし、帰りも最寄りの駅までご一緒させて頂きました。

 

ということで、めっちゃ楽しい一夜でした!東京まで来た甲斐ありました。

今回のことは、「星界のファンを10年以上やってきて、これまで嬉しかったことランキング」のぶっちぎり1位になるくらいの出来事でしたね(ちなみに現在のランキングは以下の通り)。

  1. 今回森岡先生とお話してサインを頂いたこと
  2. 星界マスターガイドブックに参考資料としてサイト名を載せて頂いたこと
  3. ナインライブスのHPで昔やっていた懸賞で、5名しか当たらないイラストカードを頂いたこと

こんな地味な自己満足のファン活動でも、長く続けていればいいことがあるのだと知りました。

Y.A.S.は森岡浩之先生と池澤春菜女史を全力で応援しています!