2017-10-07
【ゲーム】ラジアントヒストリア パーフェクトクロノロジー レビュー
3DSのRPGの中でもストーリーが最高峰。
ラジアントヒストリア パーフェクトクロノロジー
プラットフォーム | 3DS | |
ジャンル | ファンタジーRPG | |
価格 | 6,480円(税別)(パッケージ版/DL版) | |
公式 | ラジアントヒストリア パーフェクトクロノロジー – 公式サイト | |
プレイ時間 | 1周目:約60時間(DLC含む) |
ストーリー
- 百数十年前、大陸の端から始まった砂漠化は瞬く間に大陸を覆い、人々は残された地を巡って争っていた。大陸に残る大国の一つ、アリステルの情報部に所属する諜報部員・ストックは、任務中に深手を負ってしまう。彼が次に目覚めた時に見たのは、ヒストリアと呼ばれる異空間と、謎の双子だった。双子は、ストックが持つ魔導書「白示録」を使ってこの世界を砂漠化から救ってほしいと頼む。それは、ストックの時空を越えた冒険の始まりだった―
- というわけで、yukkun20大好きのタイムトラベルものです。元々DSで発売されたソフトのリメイクなのですが、オリジナル版の出来が良かったため再び購入してしまいました。
- なんといっても本作はストーリーとキャラクターがいいです。選択を誤るとすぐに滅んでしまう虚弱体質の世界を救うため、別の世界線や過去や未来に飛び回りながらストーリーを進めていきます。世界線同士も影響を及ぼしあっているので、一つの世界線で行き詰まった時に、別の世界線で物語を進めて解決したり、そこからアイテムを持ち帰ってピンチを切り抜けたりしながら進行していきます。こういう話だと話の筋が分からなくなることがありますが、いわゆるフローチャートが用意されているので安心です。小さなカタルシスを積み上げる形式で、気持ちよく最後までプレイできました。
- またラストバトルに至る流れが見事です。ラスボスは確かに悪人なんですけど、しかし深い事情を抱えています。それがプレイヤーに了解可能なもので、決してただ倒せばいいというボスではありません。非常に人間くさく、そしてエンディングへの衝撃的な展開に至る経過も丁寧に描かれているので、非常に読み応えのある内容になってました。DS版をプレイした時はそこまで思いませんでしたけど、自分が大人になったからなのか、ちょっと泣けてしまいました。
- それから本作の追加要素として、さらに別の世界線「亜伝」、そしてエンディングを越えた真エンディング(ここまでは原作にあった)をさらに越えた隠しエンディングが準備されています。元々の真エンディングはアトラスらしく、単純なハッピーエンドと言えるものではなく、謎もいくつか残されたままだったのですが、隠しエンディングで伏線も改修され、より明るい雰囲気のエンディングになっていたのは高評価です。ただそれに伴い、オリジナル版ではあまり救いのない最後を迎えた幾人かのキャラに救済ルートが用意されたんですが、若干蛇足と思えるキャラもいました(特にあの将軍とあの方はやったことを考えるとそのオチはダメだろという気が)。
- ストーリーが気に入ったのなら、DLCもぜひプレイした方がいいです。
システム
- 上記の通り時間軸を何度も移動する関係で、同じイベントを繰り返し見ることもありますが、一度見たイベントは簡単にスキップできるのでストレスになることはありませんでした。
- また選択肢を誤るとバッドエンド行きなのですが、バッドエンドを迎えてもすぐ間違えた選択肢からやり直せるのでここもストレスフリーです。
- 時間移動できると言っても、決められたポイントにしか移動できないのですが、そのポイントもオリジナル版より増えていてよかったです。それでも面倒なところはいくつかありますけど、まあ許容範囲でしょう。
- アトラスゲーらしく戦闘の難易度は高く、ノーマルでもレベル上げが必須です。もっともイージーモードもあるのでサクサク楽しむこともできますし、もっと難しいモード(レベルカンストでもクリアできず、ドーピングが必須になるレベル)もあるので、どちらの嗜好の人でも楽しめます。DLCがあればレベル上げも楽々ですよ。
キャラクター
- PCキャラは7人で、そのうち3人が戦闘に参加できます。
- といっても常に7人いるわけではなく、時間軸や世界線によってかなり入れ替わりがあります。常にパーティにいる主人公ストックは戦闘から外すことは出来ないため、残りのメンバーから2人を戦闘に参加させることになります。ただしパーティにいない間は経験値が入らない仕様のため、パーティキャラのレベル差が結構激しいです。ここはオリジナル版から気になっていたところだったので、治してほしかったですね。
- とにかく主人公ストックがかっこいいです。彼はさほど口数が多いわけではなく、クールなキャラなのですが、とても仲間思いで、戦闘力も高く、精神的にも大人です。任務や仲間のためなら自分を犠牲にする熱さも持ち、かといって熱血過ぎて暴走することもなく、一昔前の正統派主人公と言えるでしょう。「愛する人を想うことが一番でいい、大地を救うことが二番目になってもそれでいいじゃないか」という台詞は彼が言うからこそ説得力があります。そんな彼が隠しエンドであんなことになるとはw
- それを支える仲間たちは、ストックの抱える事情を終盤まで知らないままですが、それでも彼を支え力になってくれます。ただバッドエンドでは、主人公を裏切ったり、ヤンデレ化したり、死ぬまで戦ったりと意外な一面を見せてくれたりして、彼らも彼らで色々な選択をしながらストックと共に旅をしているのだということを感じることができます。
- 敵キャラもまた魅力的です。前述したラスボスはもちろん、中ボスやサブキャラに至るまで、自分たちの信念に従って生きており、その生き様もかっこいいです。
戦闘
- シンボルエンカウント制のコマンドバトル方式です。
- 敵は3マス×3マスのグリッドのどこかに配置されています。味方の攻撃は敵を狙うというよりは、特定のグリッドを狙う形になっています。そのため、配置を移動させる技を使って敵を1つのグリッドにまとめ、そこに高威力の攻撃を叩き込んでいくのが基本戦術になります。
- 敵味方入り乱れて素早さに従って行動順が回ってきますが、味方キャラは、自分より後に行動順が回ってくる敵や味方と行動順を入れ替えることができます。これをうまく利用することで、ダメージがかさんだ時に回復キャラと入れ替えて早めに回復したり、火力の高い味方に入れ替えて敵の攻撃順が回ってくる前にたおしたりできます。さらに、敵と行動順を入れ替え、敵を行動させた後に味方のターンをまとめて持ってくることもできます。連続して攻撃するとダメージ倍率が上がるため、ボス戦などでは敵の攻撃をしのぎながら味方のターンを溜め、一気にHPを削っていくのが気持ちいいです(溜めてる間に死んだりもしますが)。
- 前述の通り、自由に配置できる味方は2人しかいないのは残念なところ。個人的には戦闘中にキャラを入れ替える機能が欲しかったですね。たとえば味方にアトというキャラがいますが、このキャラは特定のグリッドに罠を仕掛け、そこに敵がやってくると大ダメージを与えることができます(一応その他の攻撃手段もあるが火力が低い)。しかし敵の中には3×3の大きさのものもいて、当然こういうキャラは移動できませんから彼女は戦力外になってしまいます(実際には回復役として活躍はできますが)。逃走できないイベントバトルだと一旦リセットするしかないのでちょっと面倒。
- 1回当たりの戦闘は長めですが、エンカウントを抑制する手段があるのであまり気にはなりませんでした。
総評
- もともとアトラス作品の中でも隠れた名作的な位置づけでしたが、今作でそれを正統に進化させてくれましたね。オリジナル版をプレイした方にこそ、ぜひプレイしていただきたいです。
- わずかに気になる点はあるものの、3DSでストーリー重視のRPGをしたい人には間違いなくお勧めできます。またタイムトラベル物が好きだったり、僕のようにフローチャートがあるゲームに惹かれる人にもお勧めです。最近の一風変わった主人公や過剰な萌えに疑問を感じているあなたも、正統派ファンタジーを楽しんでみませんか?
- あと限定版に付いてきたビジュアルブックの出来が良すぎてびっくりした。特に年表はかなり細かな設定まで用意されていて、よりストーリーを楽しめること請け合いです。
- …え?もっとギャグ成分が多いはず?…あのPVのせいでそう思われてるのかもしれませんが、本編は至って真面目ですので(汗
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購入予定リスト
- 2016/7 イースVIII -Lacrimosa of DANA-[PS4] 検討中
- 2017/10 LOST SPHEAR[NS/PS4] 検討中
- 2017/12 ゼノブレイド2[NS] 予約済み
- 2017/12 リディー&スールのアトリエ[PS4] 予約済み
- 2017 ANONYMOUS;CODE[PS4] 購入予定
- 2018/春 STEINS;GATE ELITE[PS4] 購入予定
- 2018 Kingdom Hearts Ⅲ[PS4] 購入予定
- 2018 OCTOPATH TRAVELER[NS] 検討中
- 2018 十三機兵防衛圏[PS4] 購入予定
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